お子さんにとって、受験はとても大きな試練です。受験だけで長い人生が決まってしまうわけではありませんが、やはり成功させてあげたいものですね。先人の体験談から、受験に成功する傾向を考えましょう。
目次
受験の成功はメンタルにあり!
保護者
受験に成功する人って、うまくいかない人となにが違うのかしら。
保護者
難しいわね。必ずしも勉強時間に比例するわけではないし。
保護者
そうですよね。志望校も受験方法もお子さんによって違うわけですからね。
教室長
いろいろありますが、もっとも大切なのはメンタルですね。ポジティブに考えて行動できるお子さんは伸びるし、本番でも実力を発揮しやすいです。
保護者
「メンタルも実力のうち」って私もよく言われました。
保護者
メンタルが強いって、具体的にはどういうことなんですか?
保護者
わるい点を取っても「次はがんばるぞ」とか、そういうことかしらね?
教室長
そういう前向きさや積極性も大事ですが、たとえば気分が乗らないときでも、踏ん張れる気持ちの強さであったり、失敗したときに他人や環境のせいにしたり、言い訳をしたりしない強さも、やはりメンタルですね。
保護者
合格した人って、よく「諦めなくてよかった」などと言いますよね。
保護者
確かに、そうですね。みんなが不安で「高校受験に落ちたらどうしよう」って言い合っているときにコツコツ勉強を続けていた子はやっぱり合格していたし、「もう滑り止めでよいや」って子は第1志望の本番前に成績が下がっていた気がします。
教室長
誰でも不安になったり、勉強したくなかったりするときはあるものです。そうしたときにもうひと踏ん張りして、勉強を続けられる力が大切ですね。
効率的に学習できるかどうかが受験成功のカギ
保護者
でもすごくがんばっているのに成績の上がらないお子さんもいるじゃないですか。やっぱり気持ちだけじゃどうにもならないのかなって思うんですけど…。
保護者
そうそう。一方で、大して勉強しているわけでもないのに成績のよいお子さんもいるんですよね。
教室長
そこは効率の部分が大きいのかもしれませんよ。真面目でがんばり屋さんなのに伸びないというお子さんは、参考書や教科書をとにかく完全にこなそうとする傾向が強いですよ。
保護者
それってよくないんですか?
教室長
たとえば、学力レベルに合っていないテキストを無理矢理勉強していたらどうでしょうか?
保護者
時間ばかりかかって全然進まないのではないですか?
教室長
そうですよね。受験の失敗談として多いのが、成果に直結しない勉強になってしまっているケースです。ノートづくりに多くの時間をかけてしまったり、目的や目標に合わない勉強ばかりしてしまったりしていたという話をよく耳にします。逆に、成功している人はポイントを押さえて勉強していることが多いですね。
保護者
むかし、友だちが言ってたわ。「問題集なんて基礎から難関校対策向けの問題まで載ってるんだから、全部解くなんて無駄だ」って。
保護者
あんまり考えたことなかったかも。学校でも問題集は全部解けって言われていたわ。
教室長
あとは志望校の出題傾向を分析して、必要な勉強を検討することも大切ですね。特に「合格の見込みは低い」と言われながらも合格を勝ち取ったお子さんは、志望校を徹底分析して学習している傾向が強いですよ。
保護者
志望校の分析ね。でも、それって分析しているだけで受験本番になっちゃいそう。
教室長
自分では難しいのなら、塾や模試も利用すればよいんですよ。入試の出願傾向を知って学習すれば、日ごろの勉強が受験に直結しているという自信にもなりますしね。信頼できる塾の先生に相談してみるのがおすすめです。
保護者
高校受験じゃ少ないですけど、大学受験なら傾斜配点を設けている学科も多いですよね。
教室長
そうですね。受験科目だけでなく、出願の機会も多様になりますから、自分が有利になるような選考方法、出願のタイミングを選ぶのも成功のカギです。
保護者を見れば成功するかがわかる!?成功する家庭のポイント
教室長
ちょっと大げさかもしれませんが、学校の先生をしていた知人は「保護者を見れば受験の成功するかがわかる」なんて話もしていましたね。
保護者
お子さんじゃなくて、保護者の方を見ればわかるんですか?
教室長
それだけお子さんにとって保護者や家庭の影響が強いということでしょうね。
保護者
たとえば、どういう保護者がよいんですか?
教室長
面談で保護者の方がしゃべらないほど、お子さんは成功しやすいのだそうです。逆に、お子さんの成績に一喜一憂したり、受験生だからと特別扱いをしたりするような家庭では成功しにくいとも言っていましたね。
保護者
保護者が口を出しすぎたり、結果にこだわりすぎたりするのはよくないということですか?
教室長
恐らくそうでしょうね。保護者が口うるさくしていると、いくら勉強しても自分のために勉強しているという意識が減少してしまいますからね。やる気も減退するし、失敗を他人や環境のせいにしがちになりますから。
保護者
保護者がかかわりすぎるのは逆効果なんですね。私もついつい「勉強したの?」「将来どうするの?」って問い詰めがちなんですけど、変わらないといけませんね。
教室長
保護者がお子さんを信頼して、適度な距離を保つと、自然とお子さんは自分で考えるようになります。なにかを言う前に一歩退いて立ち止まる勇気も、ときには必要なことだと思います。