高校受験を視野に入れた模擬試験の結果には、志望校の合否判定が記載されています。合否判定とは言っても、どの程度の信ぴょう性があり、どの程度参考にすればよいものなのでしょうか。今回は高校受験に向けた模擬試験の結果の見方についてご紹介します。
模試の効果的な復習法については、こちらの「模試は受けただけでは意味がない? 弱点を克服する復習のやり方とは」の記事をご参考ください。
目次
模試の判定はどんなものがある?
保護者
この間、娘の模擬試験の結果が返ってきたんですけど、C判定ってよいんでしょうか?わるいんでしょうか?今ひとつピンと来なくて…。
保護者
今の時期でC判定ならよいほうじゃないかしら。
保護者
そもそも模擬試験の志望校合否判定って、どういう仕組みで算出されているんですか?
教室長
志望校の合否判定は、偏差値から志望校の合格ラインを算出して、合格の可能性をパーセンテージで示しているものです。
保護者
その合格ラインはどうやって出しているんですか?
教室長
偏差値による合格ラインは統計的に出されています。昨年までの合格者の統計から、たとえば55という偏差値で初めて80%の受験生が合格していれば、55を合格可能性80%の偏差値として決めて、それ以上の偏差値を出せば80%以上の判定がつく仕組みですよ。
保護者
そういうことなんですね。
教室長
ちなみに判定の表記にもいろいろあります。お嬢さんが受けた模擬試験の結果ではA~Eといった判定の出し方だったようですが、模擬試験によっては「確実圏(80%以上)、可能圏(60%以上80%未満)、努力圏(30%以上60%未満)、再考圏(30%未満)」や、「合格圏(80%以上)、可能圏(65%~79%)努力圏(50%~64%)、挑戦圏(49%以下)」といった判定で表記されることもありますよ。
模試の判定が異なるのはどうして?
保護者
そういえば友人のお子さんが中学3年生で、模擬試験をたくさん受けているようなんですが、模擬試験によって判定がB判定だったりC判定だったりとまちまちで、どれくらい信用してよいのか迷っていました。
保護者
B判定っていったら60%以上、C判定っていったら30%以上くらいのはずだから、だいぶ開きがあるものね。
模擬試験によって判定に差が出るのは、さっき教室長がおっしゃった統計の出方に関係するんでしょうか。
教室長
おっしゃるとおりですね。模擬試験の主催会社によってこれまでのデータの蓄積が異なってくると、判定の出方も変わってきます。模擬試験によって受験者が違っていたり、出題傾向が異なっていたりしますから、統計結果も変わってきますよね。
保護者
確かに、たとえばA社の模擬試験は受けるけど、B社の模擬試験は受けないっていう人もいるものね。
保護者
模擬試験でA判定が出ていても、その高校を受けないという受験者もいますもんね。だから模擬試験によって判定の出方が変わってくるんですね。
教室長
模擬試験の結果は「このままのペースで勉強しているとこの程度の合格率」という未来予測ですから、「この判定が絶対だ」と思わず、参考程度にしておくとよいですよ。判定が出た時期と模擬試験の後の勉強量によっては、本番で判定よりも高い結果を出せることもあります。
判定が低かった時はどうすればよい?
保護者
参考までとはいえども、一度下の息子がE判定を取ってきた時にはさすがに落ち込みました。志望校を変えたほうがよいのか、勉強させれば伸びるものなのかもわからなくて…。
判定が低かった時にはいつのタイミングで志望校を変えればよいんでしょうか?
教室長
まずは中学3年生まで待ってみましょう。A~Eの5段階判定の場合、一般論として中学3年の夏にC判定以上、秋~冬にB判定以上くらいの目安で第1志望校を決めれば安心かと思います。
保護者
なるほど。もう少し様子を見ていてもよさそうですね。
教室長
ただ模擬試験の判定はあくまで目安ですから、学校の先生や塾の先生にも相談して決めるのがベストですよ。たとえば学習塾や進学塾でしっかり模擬試験対策や入試対策をすれば、模擬試験での合否判定を高くしたり、最終的な模擬試験の合否判定が少し低くても入試で合格したりすることもできるかもしれません。
保護者
A判定だからといって安心したり、C判定だからといって焦りすぎたりせず、1つの志望校選びの目安にしながら、今後の勉強に生かすことが大切なんですね。
進路に迷ったら個別の進路相談を
東京個別・関西個別では、学習のことから進路のことまでご家庭ごとに個別相談。模試の結果や学校の成績を踏まえてプロの視点からアドバイスします。進路や志望校にお悩みでしたら、ぜひご相談ください。
失敗しない中学生の塾選び|お子さまに合う授業形式は?
お子さまの性格別におすすめする塾の授業形式についてご紹介。中学生が塾に通う理由やタイミング、塾にかかる費用もご紹介していますので、ぜひお子さまの塾選びにご活用ください。