気づいたらまわりは完全に受験モード。「出遅れた…」ということがないように日程から逆算してスケジュールを立て、「今」すべき勉強に取り組みましょう。ポイントは「気持ち」と連動したスケジュール設定です。
目次
公立も私立も、高校受験は日程攻略から
保護者
みなさん、受験に向けていつ頃からどんな準備をしているのかしら。
保護者
そうですよね。なんだかそういう話になると、「こんな準備しています」なんて言いづらいものですよね。
保護者
たいてい「うちはまだ何もしていないわよ」という雰囲気なのよね。
教室長
確かに、なかなかまわりに聞きづらい分、受験モードになるにはまだ早いかなと思ったり、そもそもどんな準備をするべきなのか悩んだりしますよね。
保護者
準備というと、志望校を決めるとか、過去問の問題集を解くとかかしら。
教室長
それも大切ですね。目標を意識するのとしないとではモチベーションが格段に違います。もうひとつ大切なのは、受験までの「気持ち」と連動した「スケジュール感」があるかどうかです。
保護者
「気持ち」ですか?
教室長
そうです。気持ちとスケジュール感がうまく連動できていれば、スムーズに受験モードに入っていけますよ。部活動に所属しているお子さんが最後の大会を終え、だんだんと焦る気持ちが出てくる10月頃からのスケジュールを見てみましょう。
10〜11月 模擬試験などの結果に気持ちが左右されやすい。
→自信を持たせるためにもニガテ科目の復習に力を入れる
+内申点アップ重視の期間
12〜1月 受験校もはっきりしてきて、受験生としての実感が強くなってくる。
→受験校、受験する都道府県の問題の特徴に慣れる期間
2月 いよいよ大詰め。私立の高校の推薦入試など、まわりの合否も聞こえてくる。
→モチベーションアップのため得意科目をさらに伸ばすラストスパート
+体調管理
保護者
模擬試験の結果から逃げずにニガテ科目と向き合うことが、第一段階ということですね。
教室長
そうです。なかなか成績の上がらない科目にマイナスの気持ちを抱きがちな時期ですが、まだまだ復習次第で点数アップにつなげられる時期でもあります。
保護者
いよいよ冬になると、いわずもがな受験モードになってきますよね。
教室長
寒くなってくるのと同時に、だんだんと実感もわいてきますね。受験校など目標とするものもはっきりしてくるので受験校の出題傾向に合った勉強をする時期です。
保護者
それ以降は、先行して行われる入試の結果も聞こえてくるので、さらに気持ちも揺れ動きやすい時期ですね。
教室長
その時期はぜひ得意科目を強化してモチベーションを上げましょう。まわりと差をつけるための点数伸ばしがいかにできるかという勝気な気持ちでいるとよいですよ。
高校受験の日程から逆算した勉強方法で、秋から受験モードへ
教室長
受験モードがいよいよ本格的になってくるのは、部活動に専念していたお子さんたちが引退する秋頃からですよね。この時期までに、自分の得意科目と不得意科目を分析しておくことが大切です。
保護者
模擬試験などの結果を目の当たりにして「あれもこれも不得意な気がする」と思ってしまったらどうしましょう。
教室長
そのようなお子さんも多いと思います。ただ、そのあとのスケジュール感をつかんでいれば、そこまで時間がないわけではないこともわかります。先生にも相談しつつ、冷静に分析しましょう。
保護者
まだ模擬試験を受けていない場合は、普段の定期テストなどで得意科目と不得意科目を見分ければよいのでしょうか。
教室長
それでもよいのですが、範囲がある程度決まっていることが多い定期テストと、広範囲から出題される模擬試験では少し性質が違います。
保護者
いくら模擬試験前だからと言って、さすがに全範囲を復習するわけにはいかないわよね。
教室長
模擬試験などをまだ受けていないうちなら、まずは広い単元のカバーできる問題集に取り組むのがおすすめです。なかなかスムーズに解けない科目や単元が出てくると思います。
保護者
なるほど。
教室長
さらに高校受験では内申点も侮れません。秋は、まだ受験勉強だけではなく定期テスト対策や宿題などにも力をいれましょう。
保護者
推薦入試も視野に入れている場合もあるものね。
教室長
公立高校の入試の際も、得点と内申点を総合的に判断されることになります。
保護者
では、受験勉強に完全に専念するというよりは、ニガテ科目克服の時期と考えるのですね。
保護者
逆にこの時期までに「苦手科目を克服できたかもしれない!」と思えれば、かなりの自信につながりそうね。
教室長
そう思えれば、とてもよい傾向だと思います。
保護者
冬から高校受験のラストスパートへ
保護者
12月頃になると、だいたい志望校や併願校などがはっきり決まってきますね。
教室長
そうですね。この時期から実戦的な勉強を増やしていきましょう。
保護者
実戦的な勉強と言うと、どのようなことをすればよいのでしょうか。
教室長
私立高校であれば過去問、公立高校であれば受験する都道府県に合わせた対策がベストです。過去問を解くことで、それぞれの傾向やポイントがつかめてくるはずです。
保護者
都道府県ごとにも出題の傾向があるんですね。
教室長
そうですね。冬休み前後は、このような実際の問題を解くことで、基礎ができているか、ニガテ科目の克服ができているかが判断できます。
保護者
秋まで積み重ねた勉強の成果を試せますね。
教室長
そうですね。不得意科目の底上げができていると感じたら、次はいよいよラストスパートです。得意科目のさらなる学力アップに力を注いでいきます。
保護者
得意科目の勉強なら、モチベーションも比較的維持しやすいですね。
保護者
モチベーションを上げるなら志望校のことをもう一度調べるのもよさそうね。保護者は何かしてあげられるでしょうか。
教室長
受験が近づくにつれて、精神的にも受験のことで頭がいっぱいになってくるので、寝不足、偏った食生活、気晴らしなどの誘惑から守ってあげることが大切です。
保護者
それならできそうです。
保護者
寝不足や誘惑などに気が散ってしまったらもったいないものね。がんばりすぎて睡眠不足になってしまったり、体調を崩してしまったりする子も多いと聞いたことがあるわ。
教室長
特に受験シーズンは寒く空気も乾燥する時期なので、少し無理をしただけで風邪をひきやすい傾向にあります。無理をしすぎているように見えたら「ちょっと休憩する?」と、声をかけてあげることも大切ですよ。
保護者
食事に関しては手助けしやすいんじゃないかしら。
教室長
塾に通うとなると、コンビニなどを利用することもあると思います。とても便利なのですが、それが続くと栄養が偏ってしまいがちです。
保護者
受験も身体が資本よね。直接的なことじゃなくても、親子の二人三脚で受験に取り組めそうですね。受験直前のピリピリした感じでも力を合わせてがんばらなきゃ!