本人の学習度合いや生活態度を記録した「調査書」

保護者

息子さんの内申点が気になりませんか? 私は娘の内申点が今からが気になってしまって…。

保護者

そりゃ、気になるわよ。でも、どうやったら内申点が上がるのかわからないし。

保護者

教室長、内申点をよくするポイントがあれば聞きたいんですけど。

教室長

わかりました。では、内申点の話をする前に、まず「調査書は何のためにあるか」ということからお話ししましょう。一般に内申書と呼ばれるのは、正式には「調査書」と言います。そして、これを点数化したものが「内申点」です。

保護者

はい。

教室長

調査書は簡単に言うと、本人の中学校での学習習熟度や生活態度についての情報です。「この生徒さんはこういう子です」「こういうところをがんばりました」というのを文章や点数にして中学校から高校へ申し送ります。具体的にどんなことが書かれているかというと、本人の必修教科および選択教科の評価・評定、特別活動の記録、出欠の記録、総合所見、資格などです。調査書の様式や記載内容は都道府県ごとに、また公立高校・私立高校別に決まっています。

保護者

なるほど。本人の中学校での様子を高校側にお知らせする文書のことなんですね。

内申点が合否に及ぼす影響は?

保護者

高校入試では「内申点が大事」とは、よく聞いてわかっているつもりなんですが、実際どのくらい大事なんでしょうか? 

教室長

公立高校の入試では、ほとんどの場合、学力検査、面接、内申点の合計点で合否が判定されます。ただし、都立高校のチャレンジスクールやエンカレッジスクールでは内申点を加味しません。

保護者

内申点はどうやって決まるんですか?

教室長

調査書のうち9教科の通知表の数字を足したものが内申点になります。ただし、その扱いは都道府県ごと、学校ごとに異なります。たとえば都立高校の場合でいうと、平成28年度の入試から主要教科の5教科は1倍、副教科の4教科は2倍で計算します。また、学力検査と内申点との比重は一次募集では7:3、二次募集は6:4の割合でみるのが一般的です。

保護者

結構、内申点の比重が大きいんですね。だから、試験勉強だけじゃなく、普段の学校生活もがんばりなさいと言われるんですね。

教室長

そのとおりです。受験の合計点(学力検査+内申点)が同じ子がボーダーラインに複数いた場合、受賞歴があるとか特別活動をがんばっているなど、調査書の内容のよいほうを選ぶ学校も多いですからね。そして、内申点は公立入試のためだけでなく、私立入試にも必要です。私立では内申点に基準点を設けている学校もあります。たとえば、内申点が●点以上あればよほどのことがないかぎりは基本的に合格というような条件もあるんですよ。

保護者

そうなんですか! そんなに大事だったとは知りませんでした。学校ごとの内申点の扱いについては、どこで調べればよいのでしょうか?

教室長

学校のホームページに記載があるところもあります。受験生向けの募集要項に書かれていたり、生徒さんや保護者の方向けの学校説明会で説明されたりもします。

 

 

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調査書は過去の努力の積み重ね だから真面目にがんばる子が評価される

保護者

内申点を上げるコツってあるんですか?

教室長

通知表の数字が内申点になるので日頃の授業や定期テストが大事です。提出物や学習意欲なども「平常点」として評価されます。テストの点数と平常点との割合は、教科や学校ごとに違います。

保護者

日頃のがんばりが反映されるから、コツコツがんばることが重要ですね。

教室長

そうですね。決定的に苦手な教科をつくらないで、どの教科も真面目に取り組みましょう。真面目にコツコツ勉強するお子さんや意欲的に学習に取り組めるお子さん、提出物などの約束を守れるお子さんが評価されます。ですから、「内申点のため」にがんばるのではなく、学校生活をイキイキ楽しんでほしいですね。そうすれば、結果はおのずとついてくるはずです。

保護者

わかりました。あまり「内申点、内申点」と言うのもよくない気がしてきました。

保護者

まずは学校生活を満喫できるように、私たちでサポートしていきましょうね!