高校受験に向けた進路の決定は、中学生における最重要事項と言えます。目標が定まらなければ、なかなか学習を進めることもできません。とはいえ、進路はいつ決めるのがベストなのでしょうか。今回はそんな進路の決め方についてご紹介していきます。
目次
進路を決めるタイミング
保護者
そろそろ進路決定のタイミングよね。お子さんは、もう進路の話はしている?
保護者
まったくですよ。私は早くに決めてもらいたくて、あの手この手で話をしているんですが、本人にまだ実感がないみたいです。
保護者
教室長、進路ってタイミングとしてはいつ決めればいいんですか?
教室長
理想を言えば、中学2年生の夏休みにじっくり考え、2学期が始まる時点で、ある程度の候補をしぼっておければベストですよね。
保護者
びっくり!みなさん、そんな早い時期からしっかり決めているのかしら。
教室長
理想論ですよ。それくらいの時期に決めておけば、その後がかなりスムーズに進むと思うんですよね。みなさんのまわりのご家庭はどうですか?進路をいつごろ決められたかといった話はしていらっしゃいます?
保護者
ご近所に高校生の保護者の方がいて、よく相談するんですけれど、その方は、中学3年生の夏にやっと決まったって言っていました。
保護者
私のまわりも似た感じです。中学3年生になって決まったっておっしゃっている方が多いかもしれません。それもあって安心していたんです。
教室長
やはりそうですよね。大半の方がそうだと思います。決断を出すには時間が必要ですから、理想はあるものの、そのとおりにいかないことのほうが多いと思いますよ。進路決定など、重要なことがらは特にそうです。
保護者
すこし安心しました。
教室長
でも、あくまでそんなに前のめりにならなくてもという話ですので、時間が多少あるのであれば、できるだけ中学2年生のうちに、進路の話を始めておいてくださいね。
保護者
中学2年生の2学期から、各教科の難度も上がるって言いますもんね。小テストや模擬試験も、その時期から増えるって言いますし。学校もいよいよ受験に向けて準備期間に入ったってことでしょうか?
教室長
そのとおりです。だから忙しくなる前にゆっくり考える時間をもつほうがベターというわけですね。
進路を早く決めるために
保護者
タイミングはなんとなくわかりましたが、お子さんの意思決定のために必要な情報ってありますか?いまは思いついたことを話しているといった感じで、そのせいかなかなかうちの子には響かないんです。
教室長
お子さんに受験のイメージを持ってもらうことは大切ですが、保護者としても、受験に対して具体的なイメージを持っていただきたいですね。わかりやすい例で言うと、公立と私立のメリット・デメリットを知ったうえでお子さんと話ができると違うかもしれません。
保護者
私立っていうと、どうしても金額のことばかり考えちゃいます。
教室長
それも大事ですよ。学費の差が大きいからこそ、双方でなにが得られるのか、どこが合っていそうか、見極めることが大切です。たとえば公立高校は、文武両道、バランスのとれた人間形成に注力して、カリキュラムを組んでいるところが多い傾向にあります。
保護者
最近は公立高校も大学合格実績に注力していて、「名門復活」と言われているって聞きました。今では公立高校でも私立みたいに補習を積極的に展開して、授業についていけない生徒さんを出さない取り組みも始めているとも聞きましたよ。
教室長
そのとおりです。私立にはすべて任せられるけれど公立はそうではない、という考えは、今やなくなってきていると思います。ですから公立高校は必ず一度は検討する必要があるでしょう。
保護者
私立のほうだと、かなり手厚いサポートが受けられるとも聞きました。
教室長
そうですね。それは間違いありません。私立は各学校独自の取り組み、カリキュラムがある点もおもしろいですよね。学習面でのサポートはもちろん、お子さんの可能性を広げる取り組みも多いので魅力的だと思います。
保護者
魅力的な学校が多くて迷いますね。
教室長
そうですね。だからこそこういう話をできるだけ早い段階でお子さんとしておくことが、進路決定のポイントだと言えるんです。お子さんの将来を見据えながら、本人に合った答えを、一緒に導き出すことが大切だと思います。
進路ってどうやって決める?
保護者
なんだか私にはけっこうハードルが高そうです。情報の集め方もよくわからないですし…。
教室長
まずは高校の説明会にできるだけ参加し、お子さんに進学のイメージをもってもらうことが大切です。保護者は各校のよいところをできるだけお子さんから聞きだし、話し合うようにしましょう。そのことで進学に対してプラスのイメージをもってもらえるようになると思いますよ。
保護者
説明会以外に、進路の話を聞ける機会はありますか?
教室長
そうですね。目安として中学2年生くらいになったら、学校の先生にいろいろ聞いてみてもいいでしょう。いろいろと具体的なアドバイスをいただけると思います。また塾の先生など、外部の機関を頼るのも手ですよ。
保護者
集団塾であれば、説明会があるって言いますよね。個別指導塾なら、個人に合わせたカウンセリングもやってくれるって聞きました。
教室長
そうですね。そういう進路相談の機会を多くもつことが大切です。進路相談のタイミングも自分で決められるので、個別カウンセリングはおすすめです。
教室長
自分が迷ったタイミングで相談できるっていいですよね。塾の教室長に任せたら簡単だし。
保護者
そう割り切れたら楽なんですけれど、私は自分でもしっかり知って、管理したくなっちゃうんですよね。
教室長
お2人とも注意が必要ですよ。まず教室長に任せきりでもいいですが、協力しながらやっていくほうがずっとスムーズです。保護者としても候補をいくつか持っていき、そこの詳細を聞けると、イメージがつくと思いますよ。
保護者
確かにそうですよね。学校説明会でもわからないことが多いので、そういうこともちゃんと質問するようにします。
教室長
また進路決定は保護者が焦ってお子さんの進路を決めるのは避けたほうがいいです。
保護者
そうなんですね。私は最終的に、保護者で決めてしまおうと思っていました。
教室長
いつも一生懸命、お子さんのために情報も集めておられますもんね。でも、進学はお子さんが自分で考える貴重な意思決定の機会です。お子さんがその学校にどうして行きたいのか、行ってどうしたいのか言えるようになると、自身の勉強のモチベーションにもなりますよ。
保護者
確かにそうですよね。それがわかれば、高校に入ってからの進路決定の際にも、なにか助けてあげられるかもしれませんし。わかりました。今日うちの子が帰ってきたら、あまり私からは言いすぎず、いろいろと話を聞いてみようと思います。
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