中学校から高校へ進学する際には多くの選択肢があり、進路について悩んだり、迷ったりしているお子さんも多いことでしょう。自立への第一歩を踏み出しつつあるお子さんに、保護者はどのようにかかわるべきなのでしょうか?
目次
中学生の進路の悩み
保護者
うちの子がそろそろ進路のことで悩み始めたみたいなんですけど、保護者としてはどういうふうにアドバイスしてあげたらいいのかいまいちわからなくて。
保護者
普通科を選ぶお子さんが多いんでしょうけど、商業高校や農業高校などの技術を学べる高校や、英語や国際教育、理数系に特化した科がある高校もありますね。中学校への進学とは違って高校進学は選択肢が多いから、お子さんも保護者の方も悩んで当然だと思いますよ。
保護者
将来やりたい職業を考えて高校を選びましょうと言われることもありますけど、はっきり進路を決めている生徒さんはとても少ないんじゃないでしょうか。
保護者
そうですよね。自分の成績や偏差値に合わせて高校を選ぶのが一般的だと思います。うちの子は中学校でやっている部活動が強い高校に行きたいって言っているんですけどね。
教室長
将来のことがはっきり決まっていない場合は、やはりいろいろな教科がまんべんなく学べる普通科を選ぶお子さんが多いでしょうね。専門的な学科を選択肢に考える場合は、早い段階から専門的な教育が得られる点では有利と言えますが、もしその専門分野への関心が薄れてしまったり、別の道を目指すことになったりしたときに、高校を転校するのは難しいというデメリットもあります。
保護者
「本当にその道に進むのか」といったん立ち止まってよく考えてみる必要がありますね。
教室長
はい。すこしでも迷いがあれば普通科に進むのがまず間違いない選択肢だと思います。ただ、中学生であっても大学進学への有利さを考えるならば、国際学科や理数コースなどを積極的に選ぶのもよい選択と言えるでしょう。
保護者
中学生のうちに将来をはっきり決められなくても、中学校、高校と過ごしていく中で、自分が興味のあること、好きなこと、得意なことに気づきながら、自分の将来を考えて夢や目標を立てていけるのが理想的なんじゃないかしら。
保護者
どんな高校を選ぶにしても、将来を考える時期が来たんですね。うちの子とも将来のことを話し合ってみようと思います。
さまざまな体験を通して判断する力を養う
保護者
現代の中学生ってけっこう忙しいと思いませんか?学校の授業と部活動だけでも忙しいし、塾も行っていればなおさら。学校と塾と家の往復で日々が過ぎていってしまう感じですよね。
保護者
そう考えると、中学生って意外と狭い世界で生きているのかもしれませんね。
教室長
視野が狭い状態では納得のいく判断ができないことも考えられますね。視野を広げるという意味では日常から離れて、いつもとは違う体験をすることも有効なのではないでしょうか。
保護者
うちは親子で地域のボランティアに参加していますけど、そういうことでもいいでしょうか?
教室長
いいですね!家庭、学校、塾といった日常のコミュニティ以外で、いつもとは違う人や考え方と接することが、お子さんの世界を広げると思います。
保護者
機会があれば異文化交流のために留学させるのもいい経験になりそうですね。
そういうふうにいろいろな物事を見たり聞いたり、さまざまな体験をすることが判断力を養うことにつながるのかもしれませんね。
保護者
情報があふれている今の時代だからこそ、判断力って大切ですよね。うちでも何かできることがないか考えてみます!
進路決定のために保護者ができること
教室長
お子さんの進路を考える際に保護者の方に意識してほしいのは、最終的に進路を決めるのはお子さん本人であるべきということです。
保護者
保護者が口を出さないほうがいいということですか?
教室長
もちろんアドバイスしたり一緒に考えたりということは必要ですが、保護者の方が一方的に結論を出したり、お子さんの意見を頭ごなしに否定しないでほしいということです。
保護者
お子さんの話にしっかり耳を傾けて意見を尊重することが、私も大切だと思うわ。保護者の方に認められるのって、お子さんにとって何より自信につながると思うから。
保護者
進路を考えるのってお子さんにとっては自立の第一歩かもしれませんね。保護者が何もかも決めるのではなくって、一人前の人間として尊重してあげるべきなんでしょうね。
保護者
人生は進学や就職など、自分で決めていかなければいけないことばかりですものね。中学生はその第一歩を踏み出す時期なのかもしれません。
保護者
ではお子さんの進路を決めるときに、保護者にできることってなんでしょう?
教室長
保護者の方の進路にまつわる経験や失敗談をお子さんに話してあげるのもいいと思います。学校の先生や塾の講師もお願いすれば、進路の体験談をお子さんにも話してくれると思いますよ。
保護者
お子さん自身は気づいていない、いい面や好きなことを伝えてあげるのも、保護者の方の役割じゃないかしら。
教室長
進路のことはお子さん1人で悩んでいても解決しにくいものです。「最後に決めるのはあなただけれど、いつでも相談に乗るし応援しているよ」とお子さんに伝わるといいですね。
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