中学校では、中学生のお子さんを持つ保護者を対象に進路説明会が行われます。地域によって、進路や受験事情はさまざま。ここでは、進路説明会を中心にどう情報を集めるのかを見ていきましょう。
目次
中学生の進路説明会って何をするの?
保護者
どうやって高校を選びましたか?
保護者
とりあえず近くの普通科がある高校で、あとは成績から「このあたりかな」って感じだったわね。
保護者
私はできるだけ近いところがよいなぁ、とかですね。そんなに深くは考えなかったんですけど、子どもの進路となるといろいろ考えちゃって。
保護者
そろそろ、中学校で進路説明会があるんじゃない?たしか中学3年生の保護者を対象に、年2回くらいあるのよね。
保護者
みたいですね。夏休み前に1回と、10月頃に1回あるようにプリントに書いてありました。私は初めてでよくわからないんですけど、進路説明会って何をするのでしょうか?
保護者
その中学校の前年度の進路実績とか、その学校や地域でよく進学している高校の簡単な特色なんかの資料がもらえるんじゃないかしら。学校によって違うとは思うんだけれど。
保護者
そうなんですね。じゃあ、進路説明会に行けば進路も決めやすいかしら?
教室長
最近は、学校が開催する進路説明会のほかに、塾や高校の先生が集まって開催される合同セミナーのようなものもありますよ。
保護者
へえ、そんなふうに情報を得ることもできるんですね!
教室長
中学校の進路説明会は学力レベルごとの高校の目安や学校の特色を知るには適していますが、中学校の先生からは得られない情報もありますからね。特に近年では、普通科以外にも専門性のある学科や特色のある教育を実施している高校も増えていますから、合同セミナーへも参加されるとよいですよ。
保護者
最近の中学校じゃ、偏差値なんかも教えてもらえないしね。
保護者
ああ、それ聞いたことがあります。県内の順位とか合格に必要な偏差値とかが出ないから、高校選びが難しいって。
教室長
中学校で教えてもらった情報と合わせて、合同セミナーや各高校から出る情報、塾の先生にも相談をするようにすれば、より具体的に進路を考えることができるようになりますよ。
保護者
ところで、進路説明会って保護者はどんな服装で行けばよいものなのかしら?子どもは制服があるからいいけど、私たち保護者が普段着で行くのも気が引けるし…。
保護者
学校の進路説明会なら、そんなに身構える必要はないわよ。そりゃあ、学校へ足を運ぶんだから、あまり派手な格好はよくないでしょうけど、落ち着いた感じの服装なら大丈夫だと思うわよ。
保護者
そうですよね。じゃあ、学校外の合同セミナーなんかはどうかしら。
保護者
そうね…スーツほどカッチリした服装だと浮いてしまうから、ワンピースにジャケットやカーディガンとか、オフィスカジュアルくらいをイメージすればよいんじゃないかしら。ある程度オフィシャルな雰囲気がある服装がよいと思うわ。
保護者
進路説明会で中学生の保護者の方がチェックしたいこと
保護者
進路説明会では、どんなことをチェックすればよいのかしら?
保護者
とりあえず、卒業生の進路ね。どんな高校にどのくらいの人数が進学しているのかを見れば、一般的な進路がわかるからイメージしやすいんじゃないかしら。
教室長
そうですね。ただ、中学校でもらえる資料には進学した人数しか書かれていないので、成績との関係などが知りたければ、個別に質問する必要があります。
保護者
合格した卒業生の成績や偏差値がどうだったかといったことはわからないから、模擬試験みたいな詳しいデータが手に入るわけではないようね。ただ候補になる学校名がわかるのは助かると思うわ。
教室長
まずは気になる学校をチェックしておいて、後で詳しく調べたり、塾の先生に相談したりするのがよいです。合同セミナーなど中学校の先生以外の方と直接話ができる場合には、具体的に必要な成績や卒業後の進路などについても質問してみるとわかりやすいですよ。
保護者
ほかになにかチェックしておくことはありますか?
教室長
近隣の学校の学科についても見ておくとよいですよ。専門学科を置いたりして特色のある学校づくりをしている高校が増えていますから、将来やりたいことがはっきりしているのなら専門学科もチェックしておきましょう。
中学生の進路説明会後に保護者の方がやることは?
保護者
それじゃあ、進路説明会では卒業生の進学状況や学校の特色を見て、気になる学校をチェックすればよいんですね。あとは何をすればよいのかしら。
保護者
気になる高校の入試について調べないといけないわよね。合格しなくちゃいけないんだもの。
保護者
そうですね。まず偏差値かわかれば目標が立てやすいですよね。これは、塾の先生に聞いてみればわかるのかしら。
保護者
模擬試験を実施している塾も多いし、学力検査についてはやっぱり塾が情報を持っているわよね。進路相談をしておけば、目標に合わせて学習カリキュラムもつくってもらえるし。
教室長
受験科目や、内申点を含めた配点についても調べておくとよいですよ。内申点は学校の成績から計算しますから、これまでの成績からどのくらいの内申点があるのかを見ることができます。
保護者
内申点も大事なんですよね。定期テスト対策もしていかないと。
教室長
そうですね。定期テストの得点をしっかりとっておかないといけませんね。それともう1点付けくわえるとすれば、塾の先生にもいろいろと相談してみることが大切です。中学校の先生もいろいろで、地域の学校情報のことをよく知っていて上手に進路指導してくださる先生もいらっしゃいますが、中には別の地域から赴任したばかりの先生や進路指導の経験が浅い先生もいらっしゃいますから、不安があれば塾の先生と相談しておくと心強いですよ。塾は地域の教育事情にもよく通じていますから。
保護者
でも、偏差値や成績だけじゃなくてちゃんと学校や将来も考えることが大事だと思うわ。
保護者
そうですよね。本人がのびのびと通学して、将来のステップアップにつながるような高校生活にしてもらわないと困りますもんね。
教室長
将来のことという点と関連して、ぜひ気をつけたいことがあります。それは高校の学科についてです。昔は学科も多くはありませんでしたが、今は専門学科にさまざまなものがあります。将来やりたいことが決まっているのなら早くから専門的な知識を得られたほうがよいし、逆になんとなく専門学科に行ってしまうと、進路変更をするのはとても大変です。
保護者
そっか。専門学科ってよいことだけじゃないんですね。
教室長
そうですね。将来やりたいことをよく考えて、その高校で本当にやりたい道へ進めるのかを見極めることが大切です。
保護者
将来の進路を考えて高校をピックアップ、入試情報をふまえて内申点や偏差値をチェックして志望校を決定かぁ。やることたくさんありそう。
教室長
学校と塾と両方をうまく活用して、お子さんにとって最良の進路を選択できるとよいですね。本人の気持ちや自宅からの通いやすさなども加味して考えると、自ずと数校程度にしぼられてくるはずです。