私立大学を中心に行われるインターネット出願。平成27年度には国立の3大学でも初めて導入されるなど、年々広がりをみせています。インターネットで申し込むだけでよいの?従来の紙の出願とどう違う?そんな疑問を解決しましょう。
目次
インターネット出願とは?
保護者
去年、大学受験をしたお友だちがインターネットで出願したと聞いたんだけど、インターネット出願とはどういうものなんですか?
教室長
名称のとおりインターネットから出願の手続きができるシステムのことです。指定の出願期限内に、インターネットで必要事項を入力して送信することで出願ができます。
保護者
従来の紙の願書とはどんな違いがあるんですか?
教室長
紙の願書はまず大学から取り寄せる必要がありますが、インターネットなら期限内であればすぐ申し込めるので、スピーディーな手続きができます。
保護者
急に志望校を変更することになっても、願書を取り寄せる時間が省けますね。
忙しい受験準備の合間に少しでも手間が省けるのは助かるわ。
教室長
便利な点もいろいろありますね。今までは私立大学を中心に導入が進んでいましたが、平成27年度には国立で初めて広島大学、愛媛大学、お茶の水女子大学がインターネット出願を導入しました。法政大学などのいくつかの大学では、紙の出願書類を廃止してインターネット出願に統一しています。
保護者
国公立、私立を問わず、今後ますます導入する大学が増えていきそうですね。
インターネット出願の基本的な流れ
保護者
今後のためにインターネット出願の方法を知っておきたいわ。基本的な流れを教えていただけませんか?
教室長
そうですね。まず、出願を考えている大学でインターネット出願を実施しているかどうか、募集要項などで確認してください。
保護者
それからインターネットが使える環境があるかどうかチェックしないといけないわね。
教室長
そうです。自宅のパソコンでインターネットが使えるか、PDFファイルを閲覧できるソフトがあるか、パソコンから印刷できるプリンタがあるかなどを確認してください。
保護者
パソコン、インターネット、PDF閲覧ソフト、プリンタ…ですね。スマートフォンやタブレットは使えないのかしら?
教室長
「スマホ、タブレットOK」の大学もありますが、表示が乱れたり一部の機能が使えない場合があるため、パソコンを推奨している大学もあります。よく確認する必要があります。
保護者
受験票に使う写真はどうするんですか?
教室長
顔写真は大学によって画像データをアップロードするシステムであったり、後日郵送する必要があったりします。必要に応じて用意しましょう。インターネット出願は、調査書や推薦書、センター試験成績請求票などを後日郵送する場合が多いです。これらの書類は発行に時間がかかる場合があるので、早めに準備をしましょう。
保護者
顔写真や必要書類は前もって準備するのでですね。わかりました。
教室長
ここまで準備ができたら、いよいよ大学の出願ページにアクセスします。まずはインターネット出願についての説明をじっくり読みましょう。次に画面の案内にしたがって志望学部・学科、試験日、入試方法、氏名などの個人情報、受験料の支払い方法などの必要事項を入力します。
保護者
入力が終わったあとはどうなるんですか?
教室長
登録完了画面や確認メールの指示に沿って、登録の確認票や受験料の支払い票などをプリントアウトします。大学によってはプリントが必要ないこともあります。ここまでで出願の登録が終わった状態です。
保護者
まだ出願は終わっていないんですね。次はどうすればよいでしょう?
教室長
はい。次は受験料や手数料などの支払いです。支払いには期限があり、期限内に支払わないと登録が取り消されてしまうので注意してください。さらに顔写真や調査書などの指定された書類を大学宛に郵送します。指定される書類は大学や入試方式によって違うのでよく確認しなければいけません。
保護者
思ったより確認することが多いですね。どの時点で出願の完了になるんでしょう?
教室長
意外と煩雑な感じがしますよね。受験料などの支払いを済ませ、郵送した書類が大学に届いた時点で出願は完了です。大学によっては後日、受験票が郵送で届きます。
保護者
準備したり確認することが多いんですね。インターネットですぐできるからと安心できないわね。あまりギリギリになると間違いのもとになりそう!
従来の出願書類でも、インターネット出願でも早めの準備が安心ですね。
インターネット出願のメリットと注意したいポイント
保護者
従来の出願ではなく、インターネット出願を選ぶメリットはありますか?
手間が省けるのが最大のメリットですかね?紙の願書では取り寄せに時間がかかるし、すべて手書きするのも意外と手間ですよね。
それに他校の合否の状況を見ながら出願状況を考える時なんかは、願書を取り寄せると間に合うか焦ってしまいますけど、インターネットなら願書を待たずに出願できますよね。
教室長
まさに、みなさんのおっしゃるとおりです。それから、出願登録のシステムによっては入力漏れを自動チェックする機能や、受験料の計算を自動で行う機能もあり、簡単に必要事項を入力していけるのもメリットと言えます。
保護者
願書を手書きすると修正液が使えないから、失敗した時に最初から書き直しになってしまいますよね。その点、インターネットなら修正も簡単そうですね。
教室長
出願時に登録した内容はログインしてあとから確認もできます。受験料の支払い前なら内容の変更や併願の追加もできますので、ログインIDやパスワードをしっかり控えておきたいところです。
保護者
あとから確認できるというのは、インターネット出願ならではですね。
教室長
インターネット出願では料金面にもメリットがあるんですよ。インターネット出願を利用すると割引があったり、入試方式の組み合わせで受験料を割引する大学もあります。
保護者
志望する大学を決める前に気になる大学も、インターネット出願を実施しているかどうか調べてみようと思います!
教室長
いいですね、前もって調べておくほうが安心です。手軽なイメージがあるインターネット出願ですが、事前の準備が必要ですし、大学よって細かい違いがあるので、前もって出願を考えている大学の募集要項などをよく確認する必要があります。紙の出願でもインターネット出願でも余裕を持って準備をしてくださいね。
■参照サイト
インターネット出願について | 法政大学 入試情報サイト
https://nyushi.hosei.ac.jp/nyushi/internet_syutsugan