お子さまの中学校入学や高校受験のタイミングに、塾通いを検討する保護者さまは多くなります。しかし、なんとなく塾に通ったほうがいいとは思っていても、「本当に塾が必要なのか?」「うちの子にはどの塾が合っているのかわからない……」という保護者さまもいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、お子さまの性格別におすすめする塾の授業形式についてご紹介します。また中学生が塾に通う理由やタイミング、塾にかかる費用もご紹介していますので、お子さまの塾選びの参考になればうれしいです。
目次
中学生はどんな理由で塾に行くの?
多くの保護者さまは、「中学校での成績をあげたい」「志望する高校に受かってほしい」という想いで入塾を検討するのではないでしょうか。
まずは、中学生のお子さまのいる保護者さまが塾通いを決めた5つの理由を見ていきましょう。
通塾理由①高校受験対策のため
志望する高校や受験方法が決まったら、入試対策を始められます。
入試内容は、お住まいの地域や志望校によって大きく異なります。独自の試験問題を出題する高校もあり、中学校で教わる内容だけではフォローしきれないかもしれません。
そのような場合は、志望校の過去問題や細かな受験情報が揃っている塾だと、志望校合格への強い味方になってくれます。
まだ志望校が決まっていない場合でも、ゆくゆくの高校受験を見据えて「日頃の定期テストで良い成績を取って内申点を上げておきたい」「苦手な教科を作りたくない」と考える保護者さまも多いことでしょう。
受験は日頃からの学習の積み重ねが大切ですし、お子さまの志望校の選択肢を広げてあげるという意味でも、学習塾で早くから対策を始めておくのが良いのではないでしょうか。
通塾理由②中学生になってから急に学校の授業についていけなくなったから
「中1の壁」という言葉をご存知でしょうか?小学校までは授業についていけていたのに、中学生になって急に難しくなった……、というケースはよくあります。
特に、数学の「証明問題」は、数学の知識だけでなく国語力や論理性も求められるため、多くのお子さまがつまずきやすく、一度つまずくと苦手意識が芽生えてしまう可能性もあります。
定期テストの点数が急に悪くなったり、テストの結果をお子さまから教えてもらえなくなったりしたときは、授業についていけていないサインかもしれません。
早いうちから学習塾で予習・復習のサポートや授業の補習をしてもらうことで、「中1の壁」を乗り越えやすくなります。
また、私立中学校に通っているお子さまの場合は、学習進度の早さやカリキュラムの独自性も相まって、皆が同じスピードで学習を進める塾や、書店で手に入る参考書では予習・復習に対応しきれないことも考えられます。お子さまの勉強が遅れないようにするためには、通っている私立中学校の学習進度や内容に合わせた対策が必要となるでしょう。
通塾理由③学習習慣をつけさせたいから
中学生というと思春期に入る頃でもあります。保護者さまがいくら「勉強したら?」と声をかけても、なかなか言うことを聞いてくれない……といった経験もあるのではないでしょうか。
自宅での勉強に身が入らないなら、せめて塾ではしっかり勉強できるように、と思う保護者さまもいらっしゃると思います。
学習塾には、以下のようなサポートができる塾も多くあります。
- お子さまの勉強のゴールを決める手助けができる
- 勉強のゴールにあった計画を立て、進み具合をチェックできる
- 学習内容の優先順位づけ、学習のやり方そのものの指導ができる
- お子さまの勉強に対するモチベーションを引き出すことができる
- 勉強していて不明な点をすぐに質問できる
保護者さまに代わってこのようなサポートも可能な学習塾であれば、お子さまも勉強する習慣を身につけることができるのではないでしょうか。
通塾理由④友だちが通っているから
お子さまから「◯◯ちゃんが通っているからこの塾に行きたい」と言われることもあるでしょう。友だちと一緒に通うことは塾へ行く動機づけにもなりますが、友だちとただおしゃべりをしているだけでは、塾に行く意義は薄れてしまいます。
だからといってお子さまを頭ごなしに否定するのではなく、「塾から出された宿題は必ずやる」というような約束事をお子さまと決めておくと良いのではないでしょうか。
また、学年末までの目標を設定して、具体的に何をしなければならないかを見極めれば、お子さまなりの塾に通う目的ができます。
さらに、仲の良い友だちと通うことで、お子さまの学習意欲をより高められる可能性があります。
通塾理由⑤家では勉強をみてあげられないから
「できることなら私が勉強をみてあげたいのだけど、そんな時間はない……」という保護者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
仕事や家事で忙しく、お子さまの勉強をつきっきりでみてあげるのが難しくても、お子さまの学習サポートを任せられる塾があると安心ですよね。
塾選びのポイント1|集団?個別?お子さまに合わせて塾を選ぶ
ここまで、中学生のお子さまを塾に通わせる5つの理由をご紹介しました。
塾選びに失敗しないためには、お子さまにピッタリの塾を選ぶことが大切です。
そこで、ここからはお子さまの性格別・勉強スタイル別に、おすすめの塾をご紹介します。
中学生が通う塾には、大きく分けて2つの授業形式があります。
- 個別指導
- 集団指導
それぞれの授業形式によってメリット・デメリットはありますし、同じ授業形式の塾であっても塾によって得意分野・不得意分野があります。そのため、体験授業などを通して塾の様子を見たうえで、お子さまの性格や勉強スタイルに合った塾を選ぶことをおすすめします。
特定の教科を集中的に学習したい派
「苦手な分野を克服したい」
「志望校に合わせてこの教科をがんばりたい」
「定期テスト前や受験前に集中的に対策したい」
「部活が忙しいときは、勉強量を調節したい」
このようなお子さまの場合は、個別指導塾がおすすめです。
個別指導塾は、一般的に先生1人に対して生徒1~2人などの少人数で授業を行います。
個別指導塾の特徴は、進度やカリキュラムが生徒ごとにカスタマイズできるということ。忙しい時期には宿題の量を調節したり、テスト直前には授業時間をいつもより増やしたり、といった対応が可能です。そのため、部活とも両立しやすいのがメリットです。
集団指導塾でも、学習する教科やクラスを選択できたり、5人程度の比較的少ない人数で授業が行われたりしている塾であれば、このタイプのお子さまにも良いと思います。
また、集団指導塾や個別指導塾に夏期講習・冬期講習・春期講習などの講習期間だけ通う、というのも一つの選択肢になるでしょう。
中学生の個別指導
目標達成を自分のペースで。1人ひとりに最適な学習プランを組み立て、着実なステップアップを応援します。高校受験、私立補習・内部進学、定期テスト、英検対策までお任せください。
友だちと一緒に勉強したい派
「友だちと一緒のほうがやる気が出る」
「同じ学校だけではなく、違う学校の生徒とも交流したい」
こんな場合には、集団指導塾がおすすめです。
集団指導塾は、複数の生徒に向けて授業をするため、進度やカリキュラムが決まっています。近隣の学校の友達や同レベルの子たちと切磋琢磨しながら学習できる集団指導塾の環境は、お子さまのモチベーションアップにもつながるでしょう。
個別指導塾の中にも、自習室を設けて、勉強をしている友だちや同学年の生徒たちの姿から刺激を受けられるような配慮をしている塾もあります。
私立中学校の独自カリキュラムにあわせた指導を受けたい派
私立中学校の独自カリキュラムにも対応してほしいという場合は、地域密着型の塾がおすすめです。私立校の学校情報や出題傾向を熟知している塾を選びましょう。
その中でも個別指導塾であれば、一律のカリキュラムで進む集団指導塾に比べると、学校の進度に柔軟に合わせてもらえます。中学校で独自に使用している教材や学校のプリント、小テストなどにも対応してくれる個別指導塾であれば、日頃の授業の補習やテスト勉強にもピッタリでしょう。
自分のペースでどんどん勉強を進めたい派
自分のペースで勉強を進めたいお子さまには、好きなタイミングで勉強を進められる「映像授業(事前に録画された講義のビデオを視聴する形式)」のサービスもある塾を利用したり、通信教育教材を使ってみたりする選択肢があります。
学校の授業を先取りで予習したり、苦手な部分を何度も繰り返し復習したり、あるいは応用問題にチャレンジしたりと、お子さまの学びたい方向性に合わせることができるのが特徴です。
一人で勉強を進めるのが不安で、先生と二人三脚で勉強したい派
「一人で勉強を進められるか不安で、自分に合った勉強法を知りたい」
というお子さまには、個別指導塾をおすすめします。
個別指導塾であれば、授業中はお子さまと先生が常にコミュニケーションを取りながら、分からないところをすぐ質問して解消することが可能です。さらに、お子さまの希望進路に合わせて、必要な勉強に優先順位をつけた学習計画づくりや学校の宿題・家庭学習のフォロー、それにお子さまに合った勉強法を教えてもらえることもあります。
塾選びのポイント2|中学生の塾にかかる費用は?
お子さまの性格や勉強スタイルに合う塾がわかったら、いくつかの候補から通う塾を選ぶことになります。その際、塾の雰囲気だけでなく月謝(授業料)などの費用も比較検討の対象になるでしょう。
失敗しない塾選びのもう一つのポイントは、無理のない費用であることです。一見すると通いやすい価格帯の塾であっても、オプション料金が次々にかかる場合もあるため注意しましょう。
お子さまを学習塾に通わせる際に一般的にかかる費用には、次のようなものがあります。
学習塾で一般的に発生する費用 |
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費用については、「すべて込みの金額」を提示している塾もあれば、そうでない塾もあります。
また、費用の説明についても「いつ・何に・いくらくらいかかるのか」の説明を入塾前にきちんと受けられる塾と、特にそのような説明のない塾とで対応が分かれています。
入塾前に費用に関する詳しい説明がないときは、後になって費用が発生する度に請求されてしまい、「こんなはずじゃなかった……」ということになってしまう可能性もあります。
こういった事態を避けるためには、事前にどのような料金プランなのかしっかり確認しておきましょう。
もう一つ気をつけたいのが、授業の振替です。
月謝制の塾の場合は、1ヶ月が4週のときと5週のときで授業回数が変わる塾もあります。その他、急病や部活の予定などで授業を休んだ場合の振替が有料になっていたり、そもそも振替はできないという決まりの塾もあったりするので、授業の振替に関する塾のルールを入塾前に確認しておきましょう。
【保存版】塾の費用、相場はいくら?料金を左右するポイントとは
学習塾の費用相場を調査&公開!その塾の費用は、受けられるサービスに見合っていますか?塾の料金が決まる【10個のポイント】をチェックして、お子さまに必要なサービスを見極めましょう。
いつから塾に行くのがいい?3つのタイミング
ここまで、中学生のお子さまをお持ちの保護者さまに向けて、塾選びのポイントをお伝えしました。
塾選びのポイントをおさえたあとは、お子さまを塾に通わせるタイミングを見定めましょう。
塾に行く理由や目的が人それぞれ違うように、塾に通うタイミングも人によって異なります。どのようなタイミングがあるのか、3つの例をご紹介します。
①小学6年生~小学校卒業前ごろ
まずは、小学6年生くらいから「中学進学準備」を目的に通い始めるパターンです。夏期講習・冬期講習・春期講習などの機会も活かして、小学校の勉強の総復習や中学校の勉強の予習をしておけば、初めての定期テストもきっと万全の態勢で臨めるでしょう。
中学1年生からの成績が「内申点」として高校入試の合否判定に関わってくる地域もあります(埼玉県や千葉県、大阪府・京都府など)。高校受験を見据えるという意味でも、塾通いを検討する良いタイミングといえるのではないでしょうか。中学生としての勉強のやり方、定期テスト対策のやり方を、最初の定期テスト前から学んでおくと、良いスタートが切れます。
②中学1年の秋ごろ~中学2年にかけて
初めのうちは学校の授業に順調についていけたものの、教科の内容がだんだん難しくなるにつれて授業についていけなくなり、定期テストの点数も下がってしまった……、という場合に、授業の補習と成績アップを目指して通い始めるパターンです。
わからない教科をそのままにしておくと「わからないところがどこなのかわからない」という状態になってしまい、お子さまの勉強への意欲がさらに下がってしまう可能性も……。保護者さまお一人で悩まずに、塾の無料相談を活用して、早めに相談してみてはいかがでしょうか。
また、この時期はお子さまの部活が本格的になってくるタイミングでもあります。部活を頑張ったあとは疲れが出てきてしまい、勉強にまで手が回らないことも考えられます。
お子さまの都合の良い時間帯や曜日を選んで通えたり、無料で授業の振替ができたりする学習塾なら、部活と勉強の両立もしやすくなります。わからない教科が苦手教科になる前に、早く改善策をとることをおすすめします。
③中学2年の1月~中学3年の4月ごろ
公立の中学校に通うお子さまや保護者さまなら、このくらいの時期からお子さまの志望する高校を意識し始めるのではないでしょうか。高校受験対策のために塾へ通うお子さまは多いですが、早いうちから塾での受験対策を始められると良いと思います。
というのも、高校受験では各教科の評定や成績が「内申点」として合否判定の材料とされます。推薦入試はもちろん、一般入試で合格を目指す場合でも、中学校での成績が大切になってくるのです。
高校受験情報に精通している個別指導塾などに通えば、お子さまの苦手な部分を効率的に復習しながら、志望校に合わせた受験対策もできるため、お子さまの合格が一歩近づくことでしょう。
中学生の塾選び【まとめ】
この記事では、中学生のお子さまが通う学習塾の選び方をご紹介してきました。
ポイントをもう一度おさらいしておきます。
中学生の塾選びポイント |
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ここまで、保護者さまに向けて様々な情報をお伝えしてきましたが、忘れないでいただきたいのは「塾に通うのはお子さまご自身」だということです。
保護者さまの思いが強くても、お子さまのやる気が保たれなければ、塾通いを始めた目的の達成は難しくなってしまいます。
そこで、塾通いを考えている今だからこそ、お子さまと将来のことについて話し合ってみてはいかがでしょうか?
もちろん、将来の夢はまだはっきりと決まっていないかもしれませんし、志望校も明確ではないかもしれません。
それでも、「学校ではどんな勉強をしているの?」「不安なこと、大変なことはない?」「何をがんばりたい?」などコミュニケーションをとることで、塾に入るきっかけやお子さまの目指すものが見つかるかもしれません。
会話のきっかけづくりの一つとして、お子さまと学習塾のホームページや資料を見てみるのも良いと思います。保護者さまがお子さまの将来を真剣に考えていることが、お子さまにもきっと伝わるはずです。
いくつかの学習塾のホームページや資料に目を通して、気になる塾が見つかったら、まずは無料体験授業を受けにいくのがおすすめです。塾の雰囲気や実際の授業を体験・見学することで、本当にお子さまに合った塾かどうかを見極めることができます。
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