「勉強しなさい」「宿題はやったの」と口うるさいお母さんになっていませんか? 勉強はやらされるのではなく、″自主的にできる“が理想です。そのために親がすべきこととは、どんなことでしょうか?
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「勉強しろ」と言われて、やる気になる子はいない
保護者
聞いてください。昨日も娘につい「勉強しなさい」と言ってしまって、「ママ、うるさい!」ってケンカになってしまったの。最近このパターンばかり。どうすればよいのかしら。
保護者
親から指図されて「よし、やるぞ!」と思える子は、まずいないわよね。普通は嫌気がさして反抗したくなるものよ。
保護者
私も親から言われて「今やろうと思ってたのに!」ってカチンときたことがあるから、頭ではわかっているつもりなんです。でも…。
教室長
お気持ちもよくわかります。お子さんを見ていると、もどかしくて我慢できずに言ってしまうんですよね。
保護者
そうなんです! でも、このままではよくないですよね?
教室長
確かに、渋々やっても“やらされている”勉強は集中しにくいですし、興味もわきにくいので、あまり力にならない場合が多いですね。できれば自分から机に向かい、教科書やノートを開けるようになってくれるとよいですね。
保護者
でも自主性に任せていると、いつまでもやらないのが問題です。
教室長
これは一般的な例ですが、保護者の方が勉強にコンプレックスやマイナスイメージを持っていると、それがお子さんに伝染して「勉強ぎらい」になるケースが多いんですよ。たとえば、お子さんに「勉強はイヤでもやらないとダメなもの」とか「つまらなくても、みんなやっている」「いつか役に立つときが来ると思って」などと言ってませんか?
保護者
言っているかも…。
教室長
それを聞いたお子さんは、「勉強=イヤなもの、我慢してするもの、つまらないもの、基本的に役に立たないもの、強制されるもの」と思ってしまいがちです。ですから、まずは保護者の方がマイナスの発信をしないようにすることが大事です。
親自身が「勉強は楽しいもの」という姿勢を見せよう
保護者
ほかにどんなことをすれば、うちの子は勉強するようになりますか?
教室長
勉強に対して、積極的にプラスの発信をしていきましょう。「勉強は楽しいもの、知識は役に立つもの、知ること・発見することは喜び」ということがそれとなく伝わるようにするとよいですね。
保護者
たとえば、どんなふうにすればよいのかしら。
教室長
お子さんが勉強している横で、 保護者の方も本を読んだり、資格の勉強をしたりとか、休日にお子さんと一緒に図書館や博物館などに出かけるなどはどうでしょう? 伝え方も「勉強しなさい」という命令形ではなく、「勉強しなくて大丈夫?」など本人が自分で考えて行動するように工夫してみてください。ほかには、できなかった問題ができたら一緒に喜んであげるとか、親子で目標を決めて競争しながらがんばるなどもよいですね。たとえば、「お子さんは次のテストで●点を取る」「保護者の方は今週中に本を1冊読む」などです。
保護者
競争しながらって楽しそうね!
教室長
勉強ができなくても叱らないで
保護者
テストの点数が悪くても、親は叱ってはいけませんね。
教室長
勉強はできないより、できたほうがよいですね。しかし、勉強ができないことが「わるいこと」ではありません。決して否定されたり、責められたりするようなことではないんです。だから、問題が解けないことよりも、わからないところを克服しようとしないことのほうが問題であることを、お子さんに伝えて気づかせてあげてください。
保護者
私、テストの結果ばかり見ていたかもしれません。問題の本質はそこではなかったんですね。まずは私自身の意識改革が大事だとわかりました。
教室長
お子さんに過度な期待やプレッシャーを与えるのではなく、本人の興味や関心を伸ばしてあげられるとよいですね。勉強は大人になってもできます。いくつになっても遅すぎることはないということを、ぜひ保護者の方自身が態度で示してあげてほしいと思います。
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