高校受験が無事に終わって、ホッと一安心しているお子さまや保護者の方も多いかと思います。
長かった受験勉強から解放されて、羽を伸ばしたくなる気持ちもあると思いますが、高校生活の良いスタートを切るためには、入学までの準備も抜かりなくやっておくことが大切です。
もちろん、制服や教科書・参考書などの準備については、高校から案内が届くはずです。では、そのような「必需品」以外には、どのような準備をしておくと良いのでしょうか?
また、高校入学後に好スタートを切るためには、この春休みにどんな過ごし方や学習をしておくと良いのでしょうか?
この記事では、高校入学前のお子さまをお持ちの保護者さまが気になる、そんなお悩みを解消していきます。
目次
高校の入学準備【お金の支援制度】
高校入学を控えて、お子さまも保護者さまも期待と不安が入り混じっているのではないかと思います。
特に保護者さまにとっては、気になることの一つに、金銭面があるのではないでしょうか?
入学金やその他入学手続きの際に必要な費用の支払いと合わせて、授業料負担を減らすことができる支援制度についてご紹介します。ご家庭の状況に合ったものがあるかどうか、チェックしてみてください。
①高等学校等就学支援金制度
「高等学校等就学支援金(※)」は、国が実施している支援制度です。
高校や中等教育学校(後期課程)などに入学・通学しているお子さまがいて、所得などの条件を満たしている世帯に対して、年間11万8,000円から最大で39万6,000円の授業料を支援してもらえます(お子さまが入学する高校の種別〈国公立・私立〉や所得条件によって、支援金額は異なります)。
国公立高校では、この制度を使うことで授業料が実質0円になります。また、私立高校等の場合、授業料と就学支援金との差額を、負担する形になります。(金額については、学校へお問い合わせ下さい)。
この制度は、全国の約8割の生徒(通信制高等学校、高専、高等専修学校の生徒も含みます)が利用しています。支援を受けるには、事前に申請が必要です。入学時等に学校から案内があるので、申請書類(①申請書②保護者等のマイナンバーを明らかに出来る書類(マイナンバーカードの写し、マイナンバー通知カードの写し、マイナンバーが記載された住民票等の写し等。※他にも、都道府県ごとに必要書類や申請方法を定めている場合があります)を学校に提出してください。
入学説明会や入学後のタイミングで高校から案内がありますので、入学と同時に支援を受け始めたい場合は忘れずに申請を行っておきましょう。
※参照:文部科学省「高等学校等就学支援金制度」
②各都道府県の授業料減免制度
国が実施している「高等学校等就学支援金」の他にも、お住まいの地方自治体が独自に行っている私立高校向けの授業料減免制度があります。
国の就学支援金に上乗せする形で私立高校の授業料を補助する制度や、入学金の負担を軽減できる制度、将来返還が必要な奨学金制度など、お住まいの自治体によって様々な制度が用意されています。
詳しいことは、居住する地方自治体や入学した高校等の所在地によって内容が異なりますので、お住まい自治体のWebサイトを確認してみてください。
高校入学の学習準備は大丈夫ですか?
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高校の入学準備【準備しておくと良いモノ】
ここからは、教材や制服などの必需品以外に準備すると便利なものをご紹介します。
高校生活をスムーズにスタートさせるために、ぜひ用意してみてください。
①電子辞書
中学校までは紙の分厚い辞書を使っていたお子さまも多いかもしれません。重たくて引くのに時間がかかる紙の辞書とは違って、持ち運びに便利なのが電子辞書です。
高校では授業中に辞書を使うことが増えるので、サッと調べることができる電子辞書を用意しておくと安心です。
通学中の電車・バスの中など、スキマ時間で電子辞書を使って勉強することもできます。
高校によっては、学校指定の電子辞書があったり、タブレット端末などにインストールして使うよう指定されたりすることもあるため、製品選びの際は高校からの案内も確認しておくと良いでしょう。
②ルーズリーフ式のノート
高校に入ると、中学生のとき以上に授業科目が増えます。書き取るノートの量も増えるため、追記しやすく持ち運びにも便利な「ルーズリーフ」を準備してみても良いかもしれません。
ただし、授業でノートを使うよう求められたり、ルーズリーフでの課題提出が不可とされたりするケースもあります。
ノートを提出する授業には冊子のノートを使い、自習用としてルーズリーフを使うなど、使い分けを意識すると良いでしょう。
③リュックサック(通学バッグ)
これから3年間、通学する日は毎日使うバッグ。せっかくなら、丈夫で長く使えるものを選びたいですよね。
私立高校では学校指定の通学バッグを使う場合もありますが、かばんを自由に選べる学校であれば、リュックサックを検討してみてはいかがでしょうか。
両肩で背負うリュックなら、部活や教材などで荷物が増えてもカバンの重さを両肩で支えられるので、肩にかけるスクールバッグよりもラクに通学することができます。
加えて、良い姿勢をキープできるので、身体の疲れの軽減にもつながります。
高校の教室に置いておくことも考慮して、机や床に置いても倒れにくい、底のしっかりしているものが便利です。
高校の入学準備【入学までにやっておきたいコト】
お子さまにとって、高校受験のプレッシャーから解放されたこの時期は、ゆっくりと自分の時間を持てるチャンス。趣味や好きなことをしたり、友達と遊んだり……とやりたいことが盛りだくさんのはずです。
もちろん、受験を頑張ったごほうびとして心身をリフレッシュする時間も大切ですが、受験が終わってから高校入学までの期間は、予習・復習ができる大切なチャンスでもあります。
ここでは、高校入学までにお子さまに取り組んでみてほしい2つのことをご紹介します。
①通学路をチェックしておく
中学校には徒歩で向かっていたお子さまが多いかもしれませんが、高校では電車やバスなどを使って通学するお子さまが多くなります。
通学中の混雑や乗り換えなどに戸惑わないように、あらかじめ予行演習をしてみてはいかがでしょうか。
時間や体力の余裕がある今のうちに、実際の登校時間に合わせて交通機関や自転車で高校まで移動してみましょう。混雑や遅延の状況、道順などを経験してマスターしておけば、入学式の日に慌てることもなく安心できます。
②勉強習慣を途切れさせない
入学後、高校の学習にスムーズに付いていくためには、毎日1時間でもいいので、机に向かって勉強する時間を作ることが大切です。
これまで、お子さまは「高校受験」という目標に向けて日々勉強をしてきたのではないでしょうか。そんな中で、お子さまには自然と「勉強と向き合う習慣」がついているはずです。
しかし、高校受験が終わったからといって勉強を急にやめてしまうと、今まで身についていた習慣が消えていってしまいます。
せっかくの習慣が水の泡になってしまうのは、もったいないと思いませんか?
お子さまがこれまで身につけてきた勉強習慣をムダにしないために、机に向かって勉強する時間を毎日作り、勉強習慣を途切れさせないようにしましょう。
中学の復習に加えて高校の「予習」に取り組む
それでは、具体的にはどんなことをすればいいのでしょうか。
高校から入学前の課題(宿題)が出ている学校もあるでしょう。そのような課題が出ていない場合にやっておくと良いのは「中学校の勉強の復習」と「高校1年生の勉強の予習」です。
中学校で学習した内容は、高校での学習の基礎となります。しっかりと復習をしておくことで、入学前後に行われることの多い「新入生テスト」の準備にも活かせます。
また、2021年度の高校入学生は、2020年の新型コロナウイルス感染症の影響で、中学校の授業が終わりきっていなかったり、入学試験の出題範囲から除外された単元や内容の学習が不十分になったりしている場合も多いようです。
ですから、入学前に理解や定着が不十分なところがないよう、よく復習しておきましょう。
加えて、高校内容の予習は必ずやっておきましょう。
高校では中学校と異なり、似通った学力層の生徒が学ぶことになります。予習をしておくことで、クラスメートよりも一歩先の学習ができたり、学年での順位上位をキープしたりしやすくなります。
最初のテストで良い結果を残すことができたら、自信もつき、クラスメートからの印象もアップします。
2021年度の高校1年生は、学習指導要領の旧課程で高1~高3を勉強し、現行の大学入試制度で入試を受ける最後の世代です。1つ下の学年(2021年度の中学3年生)から、高校の学習指導要領は新課程となり、大学入試も新課程の内容で出題されます。
2021年度の高校1年生が大学入試で浪人してしまうと、学校では旧課程を学習したのに新課程の入試を受けなくてはならず、勉強が非常に大変になってしまいます。
つまり、高校の学習内容をしっかり習得して、大学の推薦入試(学校推薦型・総合型)にも対応できるように成績評価(評定)を高めておくことが、例年以上に重要といえます。
このように、3年後の大学受験を見据えると、高校1年の1学期から勉強のスタートダッシュを切ることが非常に大切なのです。
学習塾を利用するという手もある
自分で勉強時間を確保するのが難しい場合や、中学卒業の解放感からどうしても勉強に集中できないお子さまもいらっしゃるかもしれません。
また、勉強に取り組もうとは思っていても「何が原因で苦手なのか?」「どうすれば苦手教科を解消できるのか?」といったことは、お子さま1人では見極めが難しいでしょう。
予習を進めるとしても、わからない部分があったときに何でも質問できる人が近くにいないと、必要以上に時間がかかってしまいます。
そんな場合には、学習塾を利用してみることも1つの方法です。勉強に適した環境で、集中して復習・予習に取り組むことができます。
なかでも、お子さま1人ひとりに合った学習プラン作りが可能な個別指導塾は「中学の苦手教科を復習したい」「高1の内容を先取り学習したい」といった希望にもきめ細かく対応できます。
高校入学前の短い期間でも効率よく予習・復習ができて、新学年の好スタートを切るのに最適です。
新高校1年生が塾を選ぶときに押さえておきたいポイントは『高校生は塾や予備校になぜ通う? 大切なことは「目的に合う塾選び」』の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。
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しっかり入学準備をして、晴れやかな気持ちで高校生活をスタートさせよう
まとまった費用の準備や物品の購入など、何かと気を抜けない高校の入学準備。お子さまも保護者の方も大変かと思います。
しかし、勉強は高校入学で終わるものではなく、むしろ高校入学後がいちばん重要となるのです。ここでお子さまと勉強とのつながりを断ち切らずにいられるかどうかが、高校入学後のお子さまの成績アップの秘訣になります。
2021年は、新型コロナウイルス感染症による学習の遅れもあって生徒間の学力差が拡大しているため、スタートダッシュの効果を例年以上に期待できる年です。逆に、高校入学準備の勉強をしていないと、他の生徒との学力差をつけられやすい、ともいえます。
春休み中のちょっとした勉強の差・努力の差で、学内の順位や成績も大きく変わるのです。
高校1年の1学期は、周りの生徒との成績差をいちばん付けやすい時期。ここで差をつけられれば、その後も成績を伸ばしていきやすくなります。
高校入学前の春休みにもお子さまに勉強を続けてもらうために、ご自宅での自習だけでなく、学習塾の春期講習を活用してみてはいかがでしょうか。
春休みを有効活用して、お子さまの高校での好スタートを応援していきましょう。
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