自分も通ってきた道ではあるが、中学生とどう接していいか戸惑ってしまう

保護者

最近、うちの子と会話が減ってきているの。「なにか悩みがあるのか」と聞いても教えてくれないのよね。

保護者

うちもそう!ちょっとしたことですぐにイライラするし、口答えが多くなって会話にならないときもあるのよ。

保護者

2人ともお子さんは中学生だったわよね?思春期特有の反抗的な部分が目立ってきたのかもしれないわ。

保護者

確かに、自分も中学生くらいのころはいろいろなことを鬱陶しく感じていたけれど、いざ保護者となってみると悩ましいものですね。

保護者

思春期って難しい時期ですよね。受験もひかえているので、保護者として相談にものってあげたいし支えてあげたいけど、どうしたらよいのか…。私も今からちょっと心配しています。

保護者

うちの子もそうだったわ。成長過程の1つだとわかっていても戸惑ったもの。

反抗の特徴は男子と女子で違う?子どもの思春期に親がしてはいけないことは?

保護者

思春期は、男子も女子もつねにイライラしているのが大きな特徴よね。自分でできると思っているのにうまくいかないことや、成長期のホルモンバランスの状態など、イライラの原因はいろいろあるみたいよ。

教室長

思春期には私も保護者に苦労をかけた覚えがありますよ。どうしてもフラストレーションがたまってしまって、イライラしていました。

保護者

教室長にもそんな時期があったんですね!!

保護者

男子は特に、不満やイライラを表に出してしまうことが多いわね。

保護者

確かに。うちの娘はイライラを抑え込むような感じで、無視されることが多いかも。心を閉ざしてしまっているように見えるけど、私の言動には敏感に反応するから女同士特有の衝突を感じるときがあるわ。

保護者

保護者の言動に敏感なの、すごくわかります。このあいだも放ったらかしの洗濯物を、ちょっと注意したら「うるさい」と一蹴されてしまいました。文句ばかりで、私までイライラしちゃいます。

教室長

注意するときは、反発心を招く命令口調ではなく、頼みごとのつもりで伝えてみるとよいですよ。「あなたはどうするべきだ」ではなく「私はこうして欲しい」という一人称で伝える方法は、ビジネスシーンでも使われる有効的な方法です。1人の人間を相手にしているとわかる接し方をすれば、認められている、頼られているという自己肯定にもつながります。体と心の成長がうまく噛み合わないイライラは、自己肯定と自己否定の狭間で本人が一番もがいている状態ですからね。自分自身との折り合いがつくまで、感情的にならないようそっとしておくのがよいでしょう。

保護者

そっとして、見守っているだけでよいものですか?

保護者

ただ見守っているだけでなく、縁の下でサポートするつもりで支えてあげるのがベストかもしれないわ。

教室長

そうですね。たとえば、夜勉強しているときに夜食を用意する場合でも、お子さんの部屋には行かずに食卓においたり、簡単に自分でつくれるものを冷蔵庫に常備しておいたりしてみてはどうでしょう。洗濯物を畳まないなども、この時期は大目に見てあげてください。思春期が過ぎれば、まわりにも目が届くようになって、きっと自分から動き出しますよ。

保護者

そうですね、ちょっとしたことは大目に見てあげようと思います。イライラが家庭内で飛び火して「自分のせいで家の空気が悪くなっている」と思わせたくないもの。

保護者

本人が一番不安な時期でもあるのだから、保護者が大きく構えていられるようになりたいわね。 

 

 

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1人の人間として対等を求める中学生への接し方とは?

保護者

小学生までは大人が上の立場だけど、中学生になったらある程度お子さんの力を信じて放任することも大切なのよね。

教室長

「1.乳児はしっかり肌を離すな 2.幼児は肌を離せ、手を離すな 3.少年は手を離せ、目を離すな 4.青年は目を離せ、心を離すな」これは、山口県の教育者の方が提唱したと言われている、子育て四訓です。お子さんの自立に合わせて、保護者の立ち位置が変わっていく様子がわかりやすくたとえられていると思います。

保護者

思春期は、親離れの時期とも取れますね。保護者としても、上手な子離れを求められているように思いました。

保護者

そうね。過敏な時期だからこそ、保護者の心が離れたときはすぐにお子さんに伝わってしまうわ。逆に、「自分を支えてくれている」ということもきちんとお子さんに伝わっているから安心して!冷静になったときにきっと気づいてくれるはずよ。そのうち、自分で決めたことの報告や相談をもちかけられるようになるわ。

保護者

思春期について、どのご家庭でも不安を感じているものですよね。こうして、お茶を飲みながらお子さんの相談をできるような場があると助かります。