不登校になる原因とは

保護者

中学生が不登校になるって話を耳にすることがあるけど、どんなことが原因になるのかしらね。

教室長

そうね。クラスや部活動、委員会での人間関係や担任の先生との相性といったことが大きいんじゃないかしら。あとは勉強についていけなくて不登校になるというケースもあるみたいね。

教室長

人間関係についてもっと掘り下げていえば、生徒間の独特な上下関係や、「みんな仲良し」を求められる学級秩序になじめなくて不登校になることがある(※1)といった専門家の指摘もあります。また中学1年生の場合は、小学校から中学校に上がるときに大きな環境の変化がありますので、環境にうまく順応できないということも不登校の原因として考えられます。

保護者

何かあったの?

保護者

友人でお子さんが不登校になってしまった方がいて。もっと早く子どもの変化に気づいてあげればよかったと言っているんです。

不登校の予兆

保護者

子どものもっとも身近にいる家族が、不登校の予兆をいち早くキャッチしてあげたいものよね。

教室長

ご家庭で気づけるような不登校の予兆には、以下のようなものがあります。チェックしてみるといいのではないでしょうか(※2)。

・月3日以上欠席する

・食欲が明らかに減少したり増加したりする
・学校の話をしなくなる
・体調不良での遅刻・早退が増える
・友人から仲間はずれにされていたりからかわれたりしているようだ
・学習意欲が低下している
・特定の教科がある日に欠席するようになる
・朝なかなか起きなくなる
・極端な夜更かしをするようになる

保護者

想像してみると確かに少し変わった様子に見えそう。よく見てあげる必要がありますね。

 

 

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不登校にならないために、家族ができる対策は?

保護者

もし不登校の予兆を察知したら、家族には何ができるのでしょうか。

保護者

お子さんとのふれあいの機会を増やして、話をよく聞いてあげることかしら。

教室長

そうですね。中学生のお子さんの場合、親との会話を避けがちなところがありますから、家族の方から「最近しんどそうだね」などと軽く声をかけ続けることが不登校の対策として重要になります。

保護者

そのときに「何があったの?」「どうしたの?」と追及しすぎないことも大切じゃないかしらね。

教室長

自己嫌悪に陥っている可能性もありますから、その場合はお子さんのいい面を見てあげて、ほめてあげるようにするとよいでしょう。またお子さんの趣味の話をしてあげるのもよい方法ですよ。

保護者

それから、不登校はわるいことではないんだという雰囲気をつくって、家に居場所をつくってあげることも必要そうだわ。

教室長

そのとおりです。学校に居場所がないから不登校になってしまうわけですから、無理して学校に行かせず、休みたいと言うときは思い切って休ませたほうがいいこともあります。その一方で、気分転換に一緒に外出するなど、お子さんに外に出る楽しみを知ってもらうことも大切ですね。引きこもりになってしまうとより対処が難しくなるためです。

保護者

学校以外にも行ける場所があるということを示してあげるんですね。

教室長

さらに不登校の予兆が続くようであれば、担任の先生や学校の保健室、スクールカウンセラーなどと早期に協力体制をつくることが大切です。ご家庭だけで抱え込まず、お子さんをみんなでサポートするというかたちをとるのがよいでしょうね。

保護者

専門家についてもらうのがやはり安心ですよね。

教室長

また学校の外でも、フリースクールなど不登校のお子さんを支援する機関や制度が整っています。なかには個別指導塾でフリースクールと提携し、不登校のお子さんの学習サポートや進学支援を行っているところもありますよ。

保護者

個別指導塾なら学力面でのサポートは万全そうね。

教室長

そうですね。欠席してしまった単元の指導などを、その時々のお子さんの様子に合わせて行ってくれます。また、個別指導塾の講師や教室長と週に2~3度定期的に会うなかで、気持ちに寄り添った精神的なサポートを受け、不登校から立ち直っていくという事例もあるようですよ。

保護者

家族はもちろん、学校や学習塾など、いろんな人が手を取り合って、不登校の予兆のあるお子さん、すでに不登校となったお子さんをサポートしていく必要がありますね。

■参照
(※1)木村元『学校の戦後史』、岩波書店、2015年
(※2)みやぎの心の教育,心のケア(宮城県公式ウェブサイト)
 http://www.pref.miyagi.jp/site/gikyou-kkr/