眠気を我慢しての勉強より、コツをつかんだ短時間の仮眠がおすすめ

保護者

最近、うちの子が勉強をがんばっているんです。昨日も徹夜で机に向かっていました。

教室長

勉強をやる気になったのはいい傾向ですね。受験がそろそろ視野に入ってきて、やる気になったのかもしれませんね。

保護者

はい。もうすぐ模擬試験もありますし。まわりの友だちとも勉強の話をすることが増えて、「自分もやらなくちゃ」と思ったみたいです。

教室長

友だちの影響は大きいですからね。ライバル意識をもって、お互いにがんばってほしいですね。

保護者

はい。

教室長

ところで、お子さん、睡眠は足りていますか?睡眠中に脳が記憶の整理をしてくれるので、適度に眠ることも大事ですよ。

保護者

そういえば!つい勉強している姿にうれしくなってしまって、そっちを忘れていました。睡眠不足だと、勉強の効率が落ちてしまいますよね。

教室長

どうしても徹夜しなくてはならないときは、「眠い眠い」と我慢しながら勉強を続けるよりも、短時間だけ眠るのがおすすめですよ。仮眠することで脳を休ませ、リフレッシュさせることができます。

保護者

そうなんですね。上手な仮眠のとりかたを教えてください!

短時間で疲れがとれる仮眠の最適時間とは?

教室長

睡眠や仮眠については、世界中でさまざまな研究が行われていて、多くの専門家がそれぞれの意見や見解をもっています。一般によく言われる説として、「睡眠は90分サイクルで、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)をくり返す」というのがありますね。

保護者

私も聞いたことがあります。浅い眠りのタイミングで起きると目覚めがよいから、1時間半、3時間、4時間半というふうに90分の倍数の時間で起きるようにするのがいいんですよね!

教室長

そう言われていますが、睡眠のサイクルは個人によって異なるらしいですよ。ですから、あくまで約90分として、自分に合うサイクルを探すのが大事だそうです(※1)。

保護者

そうなんですか。 でも、昼間だと90分も時間がとれないことも多いです。

教室長

厚生労働省の『健康づくりのための睡眠指針2014』(※2)には、「午後の早い時刻に30分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的」と書かれています。

保護者

電車のなかで10分ほどうとうとしただけで、すっきりした経験からも「30分以内の仮眠」は納得です。そういえば、15分程度のお昼寝タイムを実践している学校や会社があると、前に新聞で見かけました。

教室長

ほかにも、睡眠専門医の坪田聡先生が「1分仮眠」を提唱しています。坪田先生は『脳も体も冴えわたる 1分仮眠法』(すばる舎)や、『パワーナップ仮眠法』(フォレスト出版)などの本を書かれています。

保護者

たった1分?本当ですか?

教室長

先生の著書によると、「1分目を閉じるだけ」で効果があるそうです。人間は目からの情報が約80%を占めていると言われています。ですから、目を閉じて視覚をシャットアウトするだけで、脳の情報処理の負荷が軽減されて休まるのです。

保護者

テストとテストの合間の休み時間などに、「1分仮眠」は使えますね!

効率よく仮眠するためのコツ

保護者

仮眠におすすめの時間帯はありますか?

教室長

眠くなったときに短時間だけとるのがよいと思います。ちなみに、厚労省の指針には、「健康成人を対象にした観察研究では、起床後、太陽の光を浴びて体内時計のリズムがリセットされてから15から16時間後に眠気が出現する」とあるので、朝6時に起床したとすると、夜9時から10時ごろです。このタイミングで休み時間を取って、仮眠するとよさそうですね。

保護者

でも、布団で横になると、ぐっすり眠り込んでしまって途中で起きられない不安もあります。

教室長

熟睡を避けるためにイスにもたれたり、机にうつ伏せの姿勢で眠るのも手です。起きたい時間にタイマーをかけたり、保護者の方に起こしてもらったりしてもよいかと思います。あと、仮眠前にコーヒーなどでカフェインを摂取しておくと、30分~1 時間後に血中でピークとなる(※3)ので、ちょうど起きたころに頭が冴えてきますよ。

保護者

なるほど。

教室長

徹夜は身体に無理をさせている状態なので長期間続けるのは、やめておいたほうがよいです。

今回の試験勉強は仕方ないとしても、今後はテスト前に徹夜することがないように、テスト勉強法を見直してみてはいかがでしょうか。

予習を中心にした勉強法に切り替えると、テスト期間前の負担をぐっと減らすことができますよ。

保護者

そんな勉強法があったとは……。

ぜひ教えてください!

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(※1)参照:日本睡眠学会
https://jssr.jp/
(※2)参照:厚生労働省『健康づくりのための睡眠指針2014』
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000042749.html
(※3)参照:日本臨床衛生検査技師会「LC-MS/MS によるカフェインとイブプロフェンの血中濃度の同時測定法の構築および缶コーヒー飲用後の血中カフェイン薬物動態の解析」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jamt/64/4/64_14-91/_article/-char/ja/

 

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