勉強法の基礎!予習・復習ノートの作成をおすすめする理由

授業中に板書をノートに「記録」するだけでは、学習内容を理解しきれません。

授業用のノートだけではなく「予習ノート」や「復習ノート」の作成をおすすめします。

各種ノートの目的
① 予習ノート:授業内容を「インプット」して不明点を明白にする予習用
② 授業ノート:授業内容を「記録」する保存用
③ 復習ノート:学習内容を「アウトプット」して定着させる復習用

※教科によってはノートを1冊にまとめた方が良い場合もあります

勉強法の基礎は、予習段階で不明点を明らかにした後に授業で理解し、最低でも3回(できれば5回)復習を繰り返して、学習内容を「定着」させることです。

① 予習(不明点を明らかにする)
② 授業(不明点を理解する)
③ 復習×3回(学習内容を整理して定着させる)

分かりやすく言うと、学習内容を「理解できるレベル」ではなく、「他人に説明できるレベル」「実践できるレベル」にする必要があるのです。

予習ノートで学習内容を「インプット」したり、不明点や課題を明確にしたりします。
その後に授業を受けて復習ノートを作ることで、学習内容の整理や知識の「アウトプット」ができます。
この自主学習ノートを作る「アウトプット」の工程は、「頭の中で要点を整理」しながら「ノートに書く」ため、学習内容を自分の知識にしやすくなります。
「アウトプット」を繰り返すことで学習内容が定着し、他人に説明できるレベルに達します。

自分で書いて覚える勉強法の大切さについては、『「書いて覚える」勉強法の効率を上げるポイント』の記事でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

 

 

予習・復習ノートの作成は沢山のメリットがある

予習ノートや復習ノートを作成するメリットは「勉強効率のアップ」や「学習内容の定着」ですが、他にも以下のようなメリットがあります。

予習・復習ノートを作成するメリット
・苦手分野を見つけやすい
・学習を習慣化させられる
・自主性が向上する

日頃から予習ノートを作っていれば、苦手分野を見つけやすく、効率よく授業を受けられます。ノート作りを毎日行うことで、学習を習慣付けることにもなります。
さらに、自分でどう進めるかを決めてノートを作ることで、「自分で考える」「自分で行動する」という自律的な学習姿勢を養うことにもつながるのです。

 

 

ノートを作るときの3つの注意点

予習ノートや復習ノートを作れば、学習内容の定着がしやすく、勉強効率もアップします。
ただ、ノートを作るときには注意点もいくつかあるので、あらかじめ知っておきましょう。

 

①ノートをきれいに作ろうとしない(全ノート共通)

「イラストを入れて可愛く仕上げる」「ノートの種類にこだわる」「マーカーでカラフルに仕上げる」など、自主学習ノートをきれいに作ろうと集中すると、最も肝心な「学習内容の定着」が二の次になってしまう可能性があります。

もちろん、ノートを見返したときに分かりやすいように「ていねいに文字を書く」「マーカーの色を決める」のは素晴らしいことです。
ただ、ノートを作る「作業」に集中して、その仕上がりに満足するだけでは、本来の目的が達成できません。「学習内容のインプットやアウトプット」に集中してノートを作りましょう。

なお、学校の先生によっては授業用ノートの作り方を指定していて、その通りに書かなければ評価が下がってしまう場合もあるため、このような場合は学校の先生が定めたノート作りをしましょう。

 

②予習ノート作成時の不明点は自分で調べる

予習ノートを作るとき、不明点はできるだけ自分で調べて理解するよう意識しましょう。
どうしても分からなかった部分を予習ノートに書き出しておけば、不明点に集中して授業を聞くことができます。

もちろん、学校や塾の先生に質問をするのは良いことですが、他人に聞いて得た知識よりも、自分で調べて理解した知識のほうが忘れにくくなります。
辞書を引いたり、教科書や参考書で調べたりして、粘り強く自分で調べるクセをつけてみましょう。

自分で調べてもどうしても分からない部分があったら、授業で解決したり質問したりして、予習ノートに追記していきます。
予習ノートに書き出した不明点を調べない(質問しない)まま、放置しないようにしましょう。

 

③復習ノートはできるだけ授業を受けた当日に作る

復習ノートは、できるだけ学習した内容が頭に残っている授業当日のうちに作りましょう。

せっかくの学習内容も、授業から時間が経過すればするほど忘れていってしまいます。
過去に理解していた部分を、もう一度思い出すことから始めなければいけないのは、時間がもったいないですよね……。

早めに復習ノートを作る習慣をつけておけば、定期テスト前や受験勉強のときなどに焦ってノートをまとめなくて良いですし、効率的なテスト勉強ができます。

 

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ノートの作り方・まとめ方のポイント

予習ノートや復習ノートの作り方やまとめ方には、いくつかのコツがあります。

作り方・まとめ方のポイント
① 記入ルールを統一して情報を書き込む
② ノートに余白を作っておく
③ 行間を詰めすぎて書かない
④ 自分が理解できるようにまとめる
⑤ コンパクトにまとめる
⑥ 色ペンや色付きシートを使う

これから紹介するポイントは、授業用のノートを記録するときにも役立つので、ぜひ参考にしてみてください。

 

①記入ルールを統一して情報を書き込む

ノートを作るとき、記入するルールを統一した上で、以下の情報を必ず書き込んでおきましょう。
後でノートを見返したときに、これらの情報が一目で分かれば勉強効率がアップします。

・ 授業を受けた日やノートを作成した日付
・ 単元や項目
・ 教科書や参考書のページ

情報を書き込む際は、ノートのどの部分に情報を書き込むのか、自分でルールを統一しておくとスッキリまとまります。

 

②ノートに余白を作っておく

ノートの下部分や左右の端などに、余白を作っておきましょう。
あらかじめ余白を作っておけば、気づいた内容や補足内容を書き足すことができます。

特に、問題集の解答を書く際には、ノートに余白を作っておくことで、上記のように間違えた部分のメモや注意ポイントを書き足しやすくなるのでおすすめです。

 

③行間を詰めすぎて書かない

ノートは行間を詰めすぎず、1行~2行ずつ空けてまとめましょう。
余白を作っておくのと同様、行間を空けておけばメモや注意点を書き足しやすいためです。

ノートは学習の記録であり、あとで見返して使用するものです。どのようなノートなら、見返してみたいと思えるでしょうか?

びっしり文字を書き込んだノートは、読みづらいだけでなく、注意点を書き足したい場合に小さな文字を無理やり書き込むことしかできません。
特に数学のノートは、行間が空いていると書き足しやすく、「=」の場所を揃えるだけでとても見やすいノートに仕上がります。

行間を空けて作る数学のノートについて、詳しくは「得意な人はこうしている!?まわりに差をつける数学のノート術」をご覧ください。

 

 

 

④自分が理解できるようにまとめる

ノートを作るときは、「自分が先生になって他人に授業を再現できる」ようにまとめましょう。
教科書や参考書の言葉や文章をそのまま書き写しても、自分で理解できなければ頭に入ってきません。

【例】マインドマップ
思考プロセスをノートに反映させる思考の表現方法

頭で考えていることを書き出して、記憶の整理をしやすくするノート術

自分で理解できる文章や図表にまとめることができれば、暗記もしやすくなり、学習内容を思い出しやすくなります。

 

⑤ノートはコンパクトにまとめる

ノートを作るときは、内容をなるべくコンパクトにしてまとめましょう。

特に世界史や日本史などの暗記系は、「()」「→」「:」「⇔」「=」などの記号を使ったり、「関係性」や「因果関係」を書き込んだりすると分かりやすくなります。

また、以下のようにマインドマップ(記憶の整理をしやすくするノート術)を使って、関係性をグループ分けするという方法もあります。

 

 

⑥色ペンや色付きシートを使う

ノートを作るときは、色ペンや色付きシートを使ってまとめましょう。

ペンの色は3色程度とし、それぞれの色の意味を決めておくことが大切です。
例えば、暗記する言葉は赤ペン、重要な説明を入れるときは青ペン、苦手部分は緑ペンといったイメージです。
特に暗記系は赤ペンと色付きシートを使えば、暗記もしやすくなります。

この他、暗記が必要な数学の展開公式も、色ペンを使えば位置関係が可視化されるため、覚えやすくなります。

数学の公式などの暗記法について、詳しくは「【数学】公式は反復演習で身につけよう!」をご覧ください。

 

 

「個別指導」なら自分に合った勉強法を見つけられる

今回は、勉強効率を上げるための自主学習ノートの作り方・まとめ方について解説しました。

ネットで勉強法やノートの使い方を学ぶのも良いですが、「本当にこの方法で合っているのだろうか……?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

もし勉強法やノートの使い方に不安があるなら、個別指導の学習塾に相談してみてはいかがでしょうか。

個別指導塾を活用するメリット
・学習効率がアップするノートの作り方を教えてもらえる
・自分に合った勉強法をアドバイスしてもらえる
・苦手分野を効率よく復習できる
・分からないことを質問できる

苦手科目の克服や定期テスト・受験対策など、お子さま一人ひとりに合った学習ができるだけでなく、勉強法や家庭学習のアドバイスをしてもらえる塾もあります。

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