学習内容を定着させるためには復習が不可欠です。毎日の授業はもちろん、定期テストや模擬試験のあともしっかり復習をしましょう。今回は効果的な復習のタイミングやコツについてご紹介します。
目次
復習のタイミングとコツは?
保護者
お子さんが中学生のころ、毎日の復習ってどのようにしていたか覚えてらっしゃいますか?
保護者
そうねえ、あまり意識したことがないわ。復習の習慣づけはしていたみたいだけれど。どうかしたの?
保護者
うちの子が、前回の定期テストが振るわなかったとき、「きちんと復習すれば学習内容が定着するよ」って担任の先生に言われたそうなんです。それで復習の習慣をつけたのですが、今回の定期テストでもなかなか成績に結びつかなくて。そうしたら「復習しても意味がないのかな」なんて言い始めてしまったんです。
保護者
そんなことないわ!きっとコツがつかめてないだけよ。
保護者
教室長、復習にはコツってあるんでしょうか。
教室長
復習には、適したタイミングとコツがありますよ。
保護者
その話、私も詳しく聞きたいです。
保護者
私も。タイミングの話から聞かせてください!
教室長
脳科学的に記憶のリズムを考えた際、復習に最適なタイミングは、学習した翌日に1回目、その1週間後に2回目、さらに2週間後に3回目、さらに1ヵ月後に4回目だと言われています(※1)。研究の結果、これ以上復習のスケジュールを密にしても効果が変わらないとされていますよ。
保護者
4回も復習が必要なんですね。うちの子には足りていなかったかも。
教室長
もちろん個人差がありますので、あくまで目安として考えてください。ただし人の記憶の保存期間は1ヵ月とされているので、1ヵ月以内に複数回は復習することをおすすめしますよ。
保護者
「コツ」についてはどうですか?
教室長
アウトプットを重視することですね。脳の出力と入力を比べたとき、脳は「出力」を重要視する傾向にあります。「アウトプットの機会が多い=たくさん使われる=重要な情報」と脳が判断するんです(※1)。ですから復習の際には、ノートや教科書をただ見直すよりも、問題集を解く演習形式で復習したほうが効果的だと言えます。
保護者
それもうちの子には不足していたかもしれないわ。ノートを見直しているだけで、手を動かしていないようだったから。
教室長
工夫次第で効果が上がる!おすすめの復習方法をご紹介
保護者
教室長、具体的に「こんな復習方法がおすすめ」といったものはありますか?
教室長
まず授業の復習ですが、宿題や確認テスト対策が復習になることが多いですね。プリントや学校で配布されたワークなどをしっかり活用しましょう。
保護者
もし宿題や確認テストがあまりない科目の場合はどうすればよいですか?
教室長
教科書ワークは便利な復習ツールです。教科書の要点を押さえて効率的に復習できるのでおすすめですよ。
保護者
定期テストや模擬試験の復習はどうですか?
教室長
「自分の力で90点以上の解答をつくってみる」というやり方はひとつおすすめの復習方法です。たとえば試験時間中には開くことのできない教科書や参考書を、復習の段階ではフル活用して構いません。自力で90点以上が取れるよう、解答・解説を見ずに解き直してみてください。
保護者
「自力で」という部分がポイントですね。力になりそう。
教室長
学習においては自分で解答をつくる力をつけることがなにより重要です。復習でもそこに力点をおくといいと思いますよ。
保護者
暗記ものについてはどう復習するのがよいでしょうか。
教室長
いつでもどこでも暗記できる暗記ノートや単語カードをつくる方法は有効ですね。人間の記憶には「短期記憶」と「長期記憶」があります。このうち短期記憶は、時間が経ったり新たな情報が入ったりすることですぐに忘れられてしまうタイプの記憶です。この短期記憶を長期記憶に移行するためには、同じ情報を何度もインプットしたりアウトプットしたりして「使う」ことが大切なんですね(※1)。
保護者
そこで復習が重要になるわけですね。
教室長
そうですね。暗記ノートの話に戻りますが、いつでもどこでも復習ができるようにしておけば、それだけその情報が「重要である」と脳が判断し、長期記憶に移行しやすくなります。通学中、休憩時間中などに気軽に見直せるよう、持ち歩きやすい小さなサイズのノートにつくっていくのがおすすめですよ。
保護者
さっそくうちの子にも紹介してみようと思います!
教室長
なお復習の際には学校や塾の先生にもしっかり頼るといいですよ。独りで復習していてわからないことがあれば積極的に質問しましょう。たとえば個別指導塾であれば、必要に応じて塾の授業時間中に学校の定期テストや模擬試験の復習をしてもらえるので、効果的に時間を使えます。
保護者
塾を検討してみるのもよさそうですね!
※参考URL
1. 「復習4回」で脳をダマすことができる | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
http://president.jp/articles/-/12018