中学社会で求められる力とは?

中学社会の勉強法やノートの作り方をチェックする前に、まずは中学社会で求められる力を押さえていきましょう。

保護者さまの時代と比べて、ここ数年の中学社会では「一問一答形式」の問題が減ってきています。

代わりに「なぜ」「どのように」といった背景を問う問題が増えているため、単に丸暗記するだけの勉強法では、高い点数を取るのが難しくなってきました。

これからの中学社会に対応するには、次のような力を身につける必要があります。

 

用語や人物名といった基礎知識を定着させたうえで、「資料から背景や情報を読み取る力」を身につけることが、中学社会で成績アップするためのカギとなります。  

 

数学・英語だけじゃない!社会も「予習中心の勉強法」が成績アップのカギ

基礎知識を定着させて必要な力を身につけていくには、数学や国語、英語と同じように、社会も「予習中心の勉強法」に取り組むことが効果的です。

予習中心の勉強法とは、次の図のように①事前に学習内容を予習しておく、②よく分からなかった部分は授業で確認しながら理解する、③実際に問題を解く「問題演習(アウトプット)」と重要なポイントを忘れていないかの確認に時間を使う……といった勉強法です。

 

この勉強法では、学校の授業や宿題を通して学習内容を振り返れるため、自然と復習する回数が多くなります。繰り返し復習をすることによって基礎知識の理解と定着がしやすくなり、テスト前は実際に問題を解くことや忘れてしまっていることがないかチェックすることに時間を使えるようになります。

定期テストでの問題数が非常に多い中学校もあります。そのような学校の定期テストで成績をアップするには、身につけた知識をすばやく、必要な形で取り出せるように練習しておくことも大切です。

その結果、覚えた知識を活用しながら問題を繰り返し解く練習ができるので、資料やグラフから情報や背景を読み取る力や、読み取ったことを活用する力も身につけることができ、成績アップへとつながります

しかし、なかには「勉強のやり方はわかったけど、家庭学習だけで進めるのは大変そう……」と思う方もいらっしゃるかもしれません。そんな場合は、お子さまの苦手な単元や学習進捗に合わせて学習プランを提案してくれる、東京個別指導学院・関西個別指導学院の利用もぜひご検討ください。

【東京個別・関西個別】中学生の個別指導について詳しく見る

また、予習中心の勉強法については、中学生の定期テスト(中間・期末テスト)対策|得点・内申点アップに効率的な勉強法とは?でも詳しくお伝えしています。

 

【科目別】中学社会の効率的な勉強法・ノートの活用法

ここからは、地理・歴史・公民の科目別に、効率的な勉強法のポイントをお伝えしていきます。

  • 地理|土地の場所・特徴の大まかなイメージを掴んだうえで、重要な用語を一緒に覚える
  • 歴史|大まかな物事の流れを「ストーリー」で理解したうえで、暗記すべきことを覚える
  • 公民|社会の様子や動きに関心を持ち、世の中と関連させて必要なことを覚える

 

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

 

地理|効果的な勉強法のポイント

地理では、地形図やグラフ、統計資料などからその地域の特色を読み取る力が求められます。この力を身につけるには、土地の場所・特徴の大まかなイメージを掴んだうえで、重要な用語を関連づけて覚えることがポイントです。

次のように、ノートに地図を作成し、地名やその地域の気候、特徴などの情報を書き込んでいきましょう。地図は白地図や問題集、教科書からコピーして貼り付ける方法と、手書きで描く方法があります。手書きで描くと、地図の形や位置も覚えやすくなるので、より効果的に学習できます。

このとき、例えば「地中海ではオリーブが盛んに栽培される」といった事実を覚えるだけでなく、「地中海とはどんな所なのか」と動画や写真で確認してみたり、「他にどのような所でオリーブが栽培されているのか」とネットで調べてみたりすると、「なぜ、地中海ではオリーブが盛んに栽培されるのか」というように、他の地域との違いや共通点を考えながら学習できます。そうすることで、その土地の特色をより深く理解できるようになりますし、記憶にも残りやすくなります。

基礎知識を身につけたら、問題演習に取り組みます。問題を解いていくなかでよく分からない内容があれば、先生に質問したり参考書で調べたりして新しい図表や説明をノートに追加し、さらに理解を深めていきましょう。

 

歴史|効果的な勉強法のポイント

歴史では、史料から時代背景を読み取る力が求められます。この力を身につけるには、出来事の流れを「ストーリー」で理解することがポイントです。地理と同じように、学習する時代の動画や漫画に目を通しておくと、イメージがしやすくなります。

歴史は、ある事件が起こったらその事件をきっかけに世の中が変化し、また別の事件が起こるというように、それぞれの出来事が一つの流れでつながっています。

そのため、用語や人物の名前を「点」で暗記するのではなく、まずはどんなことが起こり、その結果どうなったのか……といった流れを覚えることが大切です。

いきなり細かい年号や人名などから覚えようとすると、どうしても丸暗記になってしまいます。まずはざっくりとした時代の流れを理解しましょう。

出来事が起こった順番やつながりを理解したうえで、年代や重要な用語、人物の名前を覚えていくと、内容がより頭に入ってきやすくなります。そのときも、資料集や動画、写真などでその時代に関する人物の画像や社会の様子などを見ておくと印象が残り、記憶が残りやすくなります。

ノートを作るときは、教科書や問題集の図表(年代表)を貼ったり、書き写したりして、年代ごとに何が起こったかを記載する「メモリーツリー」を作っていくのがおすすめです。このとき、最初から細かい点まで書き込んでいくのではなく、余白をたくさん取って、まずは大まかな動きを記入してみましょう。

そのうえで、メモリーツリーには「なぜその出来事が起こったのか」といった歴史の背景や流れを書き込みましょう。

知識を整理したら、問題演習に取り組み、分からなかったり答えられなかったりした内容をノートに書きこんでいきます。背景や仕組みを「図」で整理しながら追加で記入していくと、理解を深めやすくなります。

 

公民|効果的な勉強法のポイント

公民は、覚える用語が多かったり似たような用語が出てきたりするので、「暗記科目」「覚えるだけの科目」という印象を持たれがちです。しかし、法や国の経済、社会保障、国際関係の基本的な内容を学ぶので、社会に出てから最も使う科目だと考えられます。

予習するときは教科書をざっと読んで、今の社会とどんな関係があるのかを考えてみたり、関連するニュースや動画をチェックしたりしておくと、学校の授業で先生が話す内容を理解しやすくなります。内容の理解ができないまま「一問一答」の形式で暗記をしようとしてもなかなか覚えられないため、興味・関心を持ちながら必要な知識を身につけていきましょう。

公民でも問題文や資料から背景を読み取る力が求められますが、一般的に定期テスト対策では、一問一答の問題集を使って、重要な内容から順番に覚える方法がおすすめです。

また、公民のテストでは、さまざまなグラフや統計資料をもとにした問題が出題されるため、「資料のどこに注目すると何が分かるのか」「どんなことが言えそうか」ということを、お子さまなりに考えてみる学習を取り入れましょう。これは、社会に出てからも役に立つ力です。実際に問題を解いてみて、「答えが合っていたらOK」「間違っていたら暗記する」ではなく、「なぜその答えになるのか」という考え方を、問題集の解説を読んで確認することが大切です。

そして、定期テストでは公民を含む社会の範囲として、時事問題が出題されることもあります。授業で先生が重要な時事問題を取り上げてくれることもあるので、先生の話をメモしたり、配布されたプリントを解く練習をしたりしておきましょう。

そのほか、日ごろからネットニュースやまとめサイト、時事問題を漫画やアニメ調で分かりやすく伝えてくれるSNS動画をチェックしておくと、テスト前に慌てて準備する必要がありません。

 

正しい勉強法で社会の成績アップを目指そう!

今の中学社会、とくに高校の入試問題では、単に用語や人物の名前を問う問題がほとんど出題されなくなり、物事の背景やさまざまな視点から考えさせる問題が増えてきています。高校入試の変化を受けて、中学校の定期テストでもそのような問題を出題する学校が増えてきています。

定期テストや高校入試に対応していくには、用語と一緒に背景や流れも理解したうえで、資料やグラフから情報を読み取る力を身につけていくことが必要です。

しかし、「どうやって勉強したらいいか、イマイチわからない」「社会の受験対策が不安……」「興味・関心を持つことが大切とはわかったけれど、どのように子どもに持たせたり引き出したりしたらよいのかわからない」というご家庭も多いと思います。

そんな場合は、東京個別指導学院・関西個別指導学院の「理社サポート講座」を検討してみてはいかがでしょうか。

理社サポート講座は、理科・社会の勉強のやり方が分からない方に向けた講座です。社会の学習を徹底サポートし、定期テストから高校入試まで対策できます。効果的な勉強のやり方を身につけて、中学社会の成績をアップしていきたい方はぜひ一度ご相談ください。

 

【東京個別・関西個別】理社サポート講座の詳細はこちら

 

 

個別指導塾で定期テストから入試までを徹底対策

東京個別・関西個別では、地域・学校別の出題傾向のデータをもとに、お子さまが通っている学校に合わせた定期テスト対策をサポート。
苦手な部分やつまずきやすい内容を分析し、生徒1人ひとりに合った効率的な勉強法を提案してくれるので、定期テストの得点アップ・最短距離での志望校合格を目指したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

中学生の個別指導について詳しく見る »