勉強の計画や学習内容を記録して、「自分のがんばり」を可視化しましょう。勉強のやる気を維持でき、自主学習の習慣づけにもつながります。
勉強効率を上げるノートの作り方については、こちらの記事をご参考ください。
目次
自学自習の習慣化には目標設定が大事
保護者
うちの上の子、家ではなかなか勉強ができなくて。机に向かっていると思っても、すぐスマートフォンをいじったりしてしまうんですよ。
保護者
うちも同じよ。ダラダラとやっているように見えて、つい「ちゃんとしなさい」なんて言っちゃうのよね。
保護者
黙って見守らなくちゃとは思うんですけど、難しいですよね。こういうときはどうしたらよいでしょう?
教室長
そうですね。ダラダラと勉強してしまうのは、「今日は1時間で、ここまでやる」といった具体的な目標や計画がない場合が多いんです。勉強を「やらなくちゃいけないから、しかたなく」やっているお子さんによく見られる傾向です。
保護者
ダラダラと勉強をしてしまうことの一番の問題はどのようなことでしょうか?
教室長
やはり、効率がよくないことでしょう。机の前に座っていることで、なんとなく勉強した気になってしまうのかもしれません。しかし、実際は何時間も机に向かっているわりに「自分は勉強をがんばった!」という達成感はありませんし、当然のことながら勉強の成果にもつながりません。それでは「明日もがんばろう!」といった意欲も湧かず、結局、その場かぎりの勉強になってしまいがちです。ですから、「勉強をやらなくちゃ」から「勉強したい」へ、お子さんの意識を変えていくことが大切です。
保護者
意識を変えていくにはどうすればよいでしょうか?
教室長
おすすめなのは「今日はここまでやる」というような、明確なノルマを自分自身に課すことです。ノルマを立てて、それを1つ1つ確実に達成していくことでモチベーションが上がり、集中して勉強ができるようになります。
毎日の勉強量と勉強時間を記録しよう
保護者
自分でノルマを決めても、それを実行するのって難しそう。ついサボりたくならないかしら。
教室長
ノルマはただ立てるだけではなく、実際に達成できているかを視覚的にチェックすることがポイントです。学習記録ノートを自分でつくって管理するとよいと思います。
保護者
学習記録ノートには、どういうことを記録していけばよいのでしょう?用意するのは普通のノートでも大丈夫ですか?
教室長
はい。普通のノートで大丈夫ですよ。使い方としてはその週に教科ごとに「なにを」、「どこまで」やるのかをリストアップする「To Do リスト」のイメージです。計画どおりにできたら、済んだ項目にチェックを入れたり、塗りつぶしたりして消していきます。1つ1つノルマを消化していくのは、けっこう気持ちのよいものです。がんばる気持ちに弾みがつきますよ。
保護者
これくらいなら、簡単ですぐにとり入れられそう!
教室長
計画を立てるときのポイントは、時間と内容でノルマを設定することです。30分から1時間程度でできる内容を、具体的に項目で挙げていきましょう。
保護者
確かに。「1時間やる」というように時間だけ決めてしまうと、ダラダラ勉強しているうちに時間だけが過ぎてしまうかもしれないですね。
教室長
そうなんです。ですから、時間ではなく30分で具体的になにをやるか、1時間でどこまでやるかを決めましょう。学習記録アプリなどもあるので、そういうものを利用してもよいと思いますよ。
記録することで、勉強の動機づけができる
保護者
学習記録をとることで、どんなメリットがあるんですか?
教室長
1つは、まんべんなく予習復習ができることです。学習記録をつけることで、好きな教科ばかり勉強してしまったり、逆に苦手な科目を後回しにしてしまったりするといった教科や学習内容の偏りを減らすことができます。
2つ目は、自分のがんばりが目に見えるようになることです。記録が増えていくということは、それだけがんばったということですから、「今日もがんばった!」という充実感を味わえば、「明日はもっとがんばるぞ!」という意欲が湧きやすくなります。
そして3つ目は、毎日休まずに勉強を続けることで、「ここで記録をストップさせたくない」という意識が働き、継続しやすくなることです。そのうち、勉強することを体が覚えて、習慣として定着するようになりますよ。
保護者
なるほど!
教室長
お友だちと記録ノートの見せ合いをしてみるのもよいでしょう。お互いのがんばりを認め合って切磋琢磨するきっかけになるかと思います。
保護者
それはよいアイデアですね!お互いにサボらないようチェックし合えるし、友だちががんばっているとわかれば「負けたくない」と、さらにモチベーションがアップしそうです。