自由に羽を伸ばせる春休みですが、遊んでばかりでは少々心配です。新学期のスタートで遅れを取らないために、春休みのうちにやっておきたいことを学年別に紹介します。
目次
新中学1年生は英語と算数のおさらいをしよう
保護者
春休みには羽を伸ばしてもらいたいけど、気を抜かずしっかり新学期の準備をしてほしいわ。
保護者
うちの子も気を抜いてしまわないか、すこし心配です。
保護者
新学期スタートの切り換えがスムーズにできるように、春休みでどんな勉強をすればよいしょうか。
教室長
では、学年別に春休みの勉強法をアドバイスしていきましょう。まず、新中学1年生は、英語と算数の苦手を対策しておくことが大切です。特に私立中学に進学予定のお子さんは、授業の進度が今までよりも早くなると思うので、気を抜かずに準備を進めておきたいところです。
保護者
どういうポイントでおさらいすればよいですか?
教室長
英語は、ローマ字の書き方を完ぺきにしておきたいですね。余裕があれば、中学1年で習う英単語の名詞・動詞あたりを覚えておくと中学の授業もスムーズに入れます。算数は、中学になると数学に名称が変わります。内容も「負の数」の計算などが入ってきて複雑になりますので、春休みのうちに小学校で習った小数・分数の計算や図形などの基本はしっかり身につけておきましょう。
保護者
なるほど。下の子の中学入学のとき参考にします。
教室長
とは言え、小学校最後の思い出づくりも大切ですし、中学校への入学準備もいろいろあると思います。生活面が大きく変わりますから、まずは4月の入学式を元気な状態で迎えたいですね。
新中学2年生は、勉強面での不安材料をなくそう
教室長
次に新中学2年生です。入学から1年が経ち、すこしずつクラスメイトと差がついてきたころかもしれません。苦手な科目は今のうちに克服しておきましょう。特に中学1年までの英語、数学の範囲で苦手なところは、春休みのうちに対策しておきたいですね。明確な苦手科目がある場合は、小学生の範囲でつまずきを残している場合があります。つまずきの原因をさかのぼって見つけることが重要です。
保護者
はっきりした苦手科目がなさそうな場合はなにをしたらよいでしょうか?
教室長
明確に意識に上がるようなものではなくても、「よく考えると、なんとなく不安だな」という科目はあるのではないでしょうか。そういった科目を優先的に復習してみてください。
保護者
「なんとなく不安」が後々大きなつまずきになってしまうかもしれないんですね。
教室長
そのとおりです。問題の芽は早めにつみとってしまうことが肝心ですね。中学2年生は、学校生活全般にわたって「中核」となる学年です。部活動や学校行事に一番熱中できる時期でもあります。自分らしくのびのびと中学生活を送るためにも、春休みに勉強面での不安をなくしておきましょう。
保護者
具体的には、どのように復習したらいいですか?
教室長
まずは、学年末のテストを見返しましょう。得点よりも内容に注目して、「どこを、どうして間違ったか」を見直していきます。学年末テストは、学校によっては1年間のまとめテストになっていますので、定着度の判断に役立ちます。
保護者
わかりました。
教室長
また、春休みのあいだに勉強の計画を立て、毎日コツコツ勉強の習慣をつけておくことを強くおすすめします。今までは定期テスト前にがんばればなんとかなっていたお子さんも、これからは勉強も難しくなり、覚えることも増えてきます。また、部活動などで中核を担う2年生はこれまで以上に毎日が忙しくなるでしょう。だからこそ、計画性が大切です。まずは春休みに毎日机に向かうことから始めてみてください。
保護者
塾に行きはじめることも検討していますが、タイミングとしてはどうでしょうか。
教室長
非常によいと思います。中学3年生から塾に通うよりも、中学2年生から塾に通いはじめていたほうが早めに受験対策に取り組むことができ、余裕をもったスケジュールを立てることができます。まとまった時間のとれる春休みに、塾を検討してみるとよいでしょう。将来的に考えている塾があれば、春期講習に参加して塾の雰囲気に慣れておくのもよいと思います。
新中学3年生は、受験を意識した勉強をスタート
教室長
新中学3年生は、もう受験まで1年を切っていますね。ですから、春休みも受験対策が不可欠です。
保護者
あらためて受験まで1年もないと言われると心配になってしまいます。
保護者
うちの子がちゃんと受験生としての自覚をもってくれるかも心配です。
教室長
ほかのお子さんがどんな勉強をしているか、一緒に勉強してみたり、情報交換をしてみたりすると受験に対するイメージがわくかもしれません。もちろん、中学最後の年は部活動などでも思い残すことがないように、全力で走りぬけてほしいと思います。ただ、やはり受験対策は夏前に始めておかないと間に合わなくなってしまうおそれがあることも覚えておいてください。
保護者
わかりました。
教室長
中学3年生でも部活動も全力でがんばっていく場合は、特に勉強の効率化が重要になってきます。がむしゃらに問題を解くだけでは弱点克服や実力アップは難しいでしょう。うまく時間をみつけて週1回からの通塾を始めたり、春期講習などでこの1年のうちにどんなことをすればいいか確認したりするなど、学習のプロ(塾)の力を借りるのも一案だと思います。
保護者
日々の勉強でも効率を意識することが重要ということですね。
教室長
そうですね。日々の勉強で「PDCAサイクル」を上手に回して、着実に実力アップしていきましょう。
保護者
「PDCA」というと、仕事などでよく言われる、「計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)」のことですか。
教室長
はい。中学3年生になると、定期テストに加えて模擬試験の予定も入ってきます。次のテストに向けてなにをするか、課題と目標を細かく設定して、計画的に勉強をしていくことが大切です。そして、テスト後は見直しと反省をし、さらに次の目標設定をしていきましょう。なるべく早い段階で「PDCAサイクル」を回せるようになっておくと、受験対策もスムーズにできると思います。
保護者
うちの子にも伝えてみます。
教室長
春は1年でもっとも偏差値を伸ばしやすい時期です。春休みのあいだも気をぬかず、新学期にスタートダッシュを切れるようにしっかり準備しましょう。