中学3年生のお子さんがいるご家庭では、高校での「クラス分けテスト」について耳にすることもあるかと思います。中学校にはなかった制度で、不安に思うことも多いですよね。いったいどのようなものなのでしょうか。
目次
クラス分けテストって?
保護者
友人でお子さんが4月から高校生になった人がいるんだけど、「クラス分けテスト」の対策が大変だったって言っていたんです。高校に入ると新しい試験が始まるんでしょうか。
教室長
クラス分けテストは、ある学校とない学校がありますね。入試とは別に、入学前に習熟度別にクラスを分けるためのテストのことです。
なかには入学後にテストがあり、テストの結果によって、同じクラスでも習熟度別に違う授業を受けるといったケースもありますね。
保護者
クラスや習熟度別授業が違うと授業内容も違うということかしら。
教室長
そうですね。たとえば習熟度の高いクラスでは教科書中心の基礎部分を早く終わらせて、大学入試を視野に入れた応用問題に時間を割いたり、逆に標準的な習熟度のクラスは基礎をしっかり固めることに時間を多く費やしたりといった具合です。
保護者
クラスによって授業内容だけでなくスピードも違うということですね。
中学校とはだいぶ雰囲気が違うんですね。
教室長
習熟度に合わせた授業を行うことで、お子さんのレベルに合った勉強の仕方ができる点がクラス分けのメリットですね。高校3年生になってくると、それぞれの進路に合った授業を受けられるという点でもクラス分けテストは重要になりますよ。
保護者
でも、どうしてクラス分けテストが必要になるのかしら?入試の結果だけではダメなんでしょうか?
教室長
高校入試の結果だけだと、生徒さんの学力水準が横並びに見えてしまうのが現状です。「絶対に解けなければいけない問題はみんな解けていて、解けなくてもいい問題はみんなほぼ解けていない」、これが高校入試の結果です。しかし実際、お子さんの習熟度はもっと細かく分けられるはずなんです。そこでクラス分けテストが必要になるわけです。
保護者
学校側が、生徒1人ひとりに合ったより細かいサポートをするために、クラス分けは大切なのね。
クラス分けテスト対策はどうすればいいの?
保護者
でもはじめはみんなが横並びである分、入試に受かって喜んでいたら、クラス分けテストで最下位なんてこともありそうで怖いわね。
クラス分けテストの対策はどのようにすればいいんでしょうか?
教室長
クラス分けテストは基本的な基礎力や応用力を見るテストなので、入試のようなクセのある問題やややこしい問題は出題されないことが多くなっています。また、入試のように厳選された単元が出題されるというよりも、すべての範囲からまんべんなく出題される可能性がある点も特徴です。ですので、教科書や学校配布の問題集にしたがって、基礎問題と応用問題や発展問題をくまなく繰り返し解く方法が有効だと言えるでしょう。
保護者
定期テスト対策と似てますね。
教室長
そのとおりですね。ちなみに学校によっては、学年末テストが次の学年のクラス分けテストになっていることもあります。同じクラスで授業のみ習熟度によって異なっているという学校の場合は、中間テストや期末テストが次の学期の授業分けテストになっているということもありますよ。
保護者
一度、標準的な習熟度のクラスになってしまっても、高い習熟度のクラスに上がるチャンスはあるということね。
クラス分けテストで高い習熟度のクラスを維持したい理由
保護者
でもテストを受けるからには、やっぱり高い習熟度のクラスを維持したいものよね。
教室長
高い習熟度のクラスに上がるためには、テストのつど苦手を把握してそれをつぶしていくことが大切ですね。苦手な単元が1つでも残っていると、その単元を土台にした次の単元も苦手になってしまい、全体的な学力が落ちてクラスも下がっていってしまいます。苦手をつぶせたら、こんどは応用問題や発展問題に積極的に取り組めば、高い習熟度のクラスを狙いやすくなりますよ。
保護者
高い習熟度のクラスでいるメリットとしては、具体的にどのようなものがあるんでしょうか。
教室長
よりハイレベルな内容を勉強することで、同級生たちと切磋琢磨していく気持ちが芽生えたり、勉強に対するモチベーションが上がったりといったことが挙げられます。
保護者
学習習慣を身につける上で、モチベーションを高く保つことは大切なことよね。
保護者
でも、上のクラスを維持するメリットや上のクラスに上がる方法はわかったけれど、それを実際にやろうとすると大変そうですよね。
「どこが苦手なのかわからずになんとなく成績が悪い」とか、「苦手なところはわかったけれどそれをどう克服していいかわからない」といったことが起こりそう。
教室長
苦手な部分やその苦手を克服する方法はそれぞれ違いますからね。なかなか上のクラスに上がれないという場合には、お子さん1人ひとりに合わせて指導をしてくれる個別指導塾に通うというのも手かもしれませんよ。過去の実績の蓄積も豊富ですし、適切なサポートが受けられるはずです。失敗しない塾選びの方法は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
保護者
親や学校がサポートしきれない分をサポートしてもらえるのは助かるわ。
失敗しない中学生の塾選び|お子さまに合う授業形式は?
お子さまの性格別におすすめする塾の授業形式についてご紹介。中学生が塾に通う理由やタイミング、塾にかかる費用もご紹介していますので、ぜひお子さまの塾選びにご活用ください。