新型コロナウイルス感染症の影響で、ご自宅で学習されるお子さまが増えていますが、このようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
「自室だと勉強に集中できない」
「どうしてもゲームやSNSを見てしまう……」
そこで注目されているのが、リアル自習室の雰囲気を自宅で再現できる「オンライン自習室」です。
今回は、特に注目されている無料のおすすめオンライン自習室や、オンライン自習室のメリット・デメリットをご紹介します。
目次
オンライン自習室とは?
オンライン自習室とは、学習塾・学校・図書室などの「リアル自習室のような雰囲気」を、自宅で再現できるサービスのことです。
オンライン自習室は数年前からありましたが、新型コロナウイルスへの感染対策として自宅で勉強する学生や社会人が増えたことにより、様々なオンライン自習室が登場しています。
オンライン自習室によって異なりますが、参加のやり方は主にZoom・Skype・YouTube・LINEなどの専用ページにアクセスし、互いに存在感を意識するだけです。
中には、スマホなどの端末カメラで自分の手元を映すことができるオンライン自習室もあります。
中にはLINEやチャットツールなどの機能を使い、目標の宣言・報告を行って、勉強の集中力をアップさせようとするオンライン自習室もあります。
オンライン自習室を比較【無料と有料の違い】
オンライン自習室は「無料」と「有料」があり、それぞれサービス内容が大きく異なります。
簡単に「無料オンライン自習室」と「有料オンライン自習室」の特徴をご紹介します。
▼無料のオンライン自習室の特徴 |
参加者同士でWEBカメラを繋いで、切磋琢磨しながら一緒に勉強をしていくのが基本です。 自学学習の「目標の宣言」や「報告」ができるサイトが多く、中には質問ができるサイトもあります。 |
▼有料のオンライン自習室の特徴 |
有料のオンライン自習室は、無料のオンライン自習室のサービス+αのサービスが受けられます。 費用は数千円が目安ですが、学習内容のチェックや進路指導などをしてくれるオンライン自習室の場合費用は月2~3万円が目安です。 |
さらにイメージしていただきやすいよう、これから無料で利用できるオンライン自習室をご紹介します。
無料のオンライン自習室!YouTubeのライブ配信もある
オンライン自習室は新型コロナウイルス感染症対策の影響で、たくさんのサイトが登場しています。
この章では、気軽に参加できる「無料オンライン自習室」をご紹介します。
注意 オンライン自習室には、通信量やプライバシー(映り込み)の問題、悪質な出会いなどのリスクもあります。サービスを利用する際は、「オンライン自習室の5つのデメリットと向いていない人」もあわせてお読みください。 |
自宅を自習室に。ZOOM医進館
「自宅を自習室に。ZOOM医進館(以下、ZOOM医進館)」は、東大や医学部受験を目指すメンバーが集まる完全無料のオンライン自習室(小学生・中学生・社会人でも大丈夫です)。
24時間365日リアルタイムで解放されており、同時接続で最大100名まで利用できます。
メンバーが揃えば「耐久レース」や「小テスト」なども完全無料で開催されており、グループチャットも豊富にあります。
雰囲気だけならYouTubeのライブ配信も
雰囲気だけを味わいたい人には、YouTube Liveを利用したオンライン自習室。
「勉強動画毎日24時間(通称:満点ルーム)」というタイトルで毎日ライブ配信されており、ライブ画面への参加は自由です。
ライブチャットに目標を書き込むこともでき、他の人が勉強しているライブ動画を流すだけでも刺激になります。
ただし参加方法は少し複雑なので、参加要件をちゃんと理解できる年齢限定です。
オンライン自習室の4つのメリットと向いている人
オンライン自習室には様々なメリットがあり、具体的には以下のような人におすすめです。
オンライン自習室が向いているお子さま
|
この章では、オンライン自習室の様々なメリットについて、詳しく解説をしていきます。
メリット①自宅でも集中力アップできる
オンライン自習室は、「誰かに見られている」という緊張感から、勉強の集中力をアップさせられるというメリットがあります。
また、誰かと一緒に勉強することで切磋琢磨することもでき、「今日この時間では問題集のここまでやる」という目標を立てて実践することで、勉強効率を上げることにも繋がります。
メリット②スマホいじりなどのサボリ防止
オンライン自習室は、スマホなどのWebカメラを使用して手元を映すタイプのものでは、半強制的にスマホいじりができなくなります。
通常の自習では、ついSNSをチェックしたり、スマホゲームで遊んだりしてしまう人もいますが、オンライン自習室にアクセスしておけばそれを物理的に阻止できます。
メリット③お互いに音や匂いを気にしなくて良い
オンライン自習室は、リアル自習室やカフェでの自習のように「音」や「匂い」を気にしなくて良いのもメリット。
周りに配慮をしなくて良いので音声学習も自由にでき、勉強をしながらの飲食も可能です。
メリット④移動の手間も交通費もかからない
オンライン自習室は、基本的に自宅での学習となるため、リアル自習室やカフェへ移動する手間も交通費もかかりません。
移動や身支度にかかる時間を自習にあてられるため、勉強時間を増やすことが可能です。
また、天候に左右されることもないため、教材やノート類を詰めた重い鞄を、雨の中持ち歩く必要もありません。
オンライン自習室の5つのデメリットと向いていない人
ここまで、オンライン自習室のメリットをご紹介してきました。
しかし、オンライン自習室にはデメリットもあるのが事実です。具体的には、以下のようなお子さまにはおすすめできません。
オンライン自習室が向いていないお子さま
|
この章では、オンライン自習室のデメリットについて、詳しく解説をしていきます。
デメリット①ネットツールやデバイスを使いこなす必要がある
オンライン自習室は、ZoomやSkypeなどのオンラインシステムを使いこなせる年齢のお子さまではないと参加しづらいです。
特に、無料のオンライン自習室は、専用サイトの中でさらに小さなグループを作って移動したり、チャット機能を使って目標宣言や報告をしたりと、オンラインシステムを駆使します。
「いつ・どこを・どのように操作すればいいのか」といった、デジタルだからこその対応が求められます。
もし、お子さま一人だけでオンライン自習室に参加させるのが不安な場合は、初めのうちは保護者さまも一緒に操作をして、徐々に慣れていくようにすると良いでしょう。
また、オンライン自習室に参加する際の通信量や料金にも注意しておく必要があります。
自習中は常にカメラを起動しておくことから、携帯回線を利用していると、通信制限にかかってしまう可能性もあります。
通信量無制限のインターネット回線を利用するのが望ましいですが、携帯回線で参加する場合には、使用するオンラインツールの設定でカメラ画質を落としたり音声を切ったりすることで、通信料を減らすことに繋がります。
デメリット②スマホで調べ物がしづらい
オンライン自習室では、勉強している手元を映すためにWebカメラを使いますが、スマホのカメラで自習室に繋ぐとスマホで調べ物がしづらくなります。
スマホでオンライン自習室に繋げた状態でもインターネット検索はできますが、そうすると今度はWebカメラにお子さまご自身の顔が映り込んでしまいます。
そこで、オンライン自習室を利用しながら調べ物をする場合、以下のような工夫が必要になります。
- スマホで調べ物をする時はカメラをオフにしたり、オンライン自習室から退出したりする
- オンライン自習室に繋ぐスマホとは別に、タブレットやPCなどの別の端末を準備しておく
デメリット③セキュリティ・プライバシーの問題
オンライン自習室のデメリットとして、セキュリティやプライバシーの問題も考えられます。
もちろん、お子さまが自分の個人情報をしっかり管理でき、見ず知らずの人からコンタクトがあっても対処できるのであれば、このデメリットは回避できます。
オンライン自習室では、お子さまが誰と画面を共有しているのかは分かりません。
参加するときにWebカメラで映すのは机や手元だけですが、カメラ越しに他人に部屋を見られていることに変わりはありません。
もし、名前・電話番号・住所などの個人情報がカメラに映り込んでしまった場合、不特定多数の人にお子さまの個人情報を晒してしまうことになります。
オンライン自習室はカメラをオフにして参加もできますが、カメラを切ってしまうと、「誰かに見られている緊張感」というオンライン自習室のメリットは受けられなくなってしまいます。オンライン自習室のルールや利用するツールにもよりますが、中にはバーチャル背景を利用できる場合があるので、あらかじめ確認をすると良いでしょう。
ただ、お子さまがオンライン自習室を使うことに対して、保護者さまはどうしても不安になってしまうかもしれません。
そのような場合は、オンライン自習室に参加する前に、運営者への連絡方法(メールアドレス・問い合わせフォーム・電話番号など)を保護者さまが確認しておくことをおすすめします。
お子さまが迷惑行為を受けていないかどうか定期的に確認し、もしもの場合には遠慮せずに運営者側へ連絡・通報できるように備えておきましょう。
デメリット④高校生や高卒生向けのものが多い
無料オンライン自習室の参加者の多くは、大学受験に向けて勉強したり、学校の授業の予習・復習や定期テスト勉強をしたりしている高校生・高卒生です。
小学生・中学生でも参加できるオンライン自習室もありますが、ほとんどが有料のものです(費用は月額数千円~数万円が目安)。
また、オンライン自習室によっては細かな規約や独特のルールなどもあるため、それらを理解して守れる年齢でないと参加しづらい、という点もデメリットとして挙げられます。
デメリット⑤学習の不明点を質問できず、勉強法などのアドバイスも受けられない
オンライン自習室は、リアル自習室と同様に「自習」の集中力を上げるためのサービスです。
学習していて出てきた不明点を講師に質問できるオンライン自習室もありますが、一人ひとりに合った勉強法をアドバイスしてもらったり、苦手な学習内容に特化してサポートしてもらったりしようとすると、物足りなさを感じてしまうかもしれません。
「自分に合った適切な勉強法を確立できている」
「分からないことがあっても自分で調べて解決することができる」
このようなお子さまであれば、オンライン自習室を使うことでプレッシャーをかけながら勉強効率を上げることができます。
しかし「これから学習習慣を付けていきたい」「効率的な学習計画を一緒に考えてほしい」というお子さまには、オンライン自習室以外の選択肢を考えたほうが良いかもしれません。
オンライン自習室ではなく「オンライン授業」という選択肢もある
ここまでの内容をお読みになってみて、いかがでしたでしょうか?
「オンライン自習室のデメリットが気になる」
「オンライン自習室を使うには向いていないかも」
と感じた方は、学習塾がサービス提供している「オンライン授業」を考えてみてもよいかもしれません。
下の表は、オンライン授業とオンライン授業の共通点・違いを簡単にまとめたものです。
|
オンライン自習室 (無料) |
オンライン自習室 (有料) |
オンライン授業 |
目的 |
自習 |
授業 |
|
費用(月額) |
0円 |
数千円~数万円 |
数万円 |
移動時間・交通費 |
なし |
||
音声学習 |
〇 |
||
感染症対策 |
〇 |
||
セキュリティ |
△ |
〇 |
〇 |
オンライン自習室は、有料であれば「個人面談あり」などのサービスを提供しているサイトもありますが、あくまでベースは自習です。
そもそも適切な学習習慣が身についていることが前提ですし、お子さまの性格によっては、自学自習だけでは現状をなかなか打開できないことも考えられます。
「何から・どこから勉強すればいいのか?」
「どう学習すればいいのか?」
このように悩まれるお子さまの成績アップの近道は、「講師が効率的な学習を教えてくれる」学習塾のオンライン授業かもしれません。
学習塾のオンライン授業のメリット
学習塾のオンライン授業なら、「学習習慣をつける」「学力を伸ばす」という目的の実現はもちろんのこと、「お子さまに合った効率的な学習計画を立てる」ことも可能です。
オンライン授業は小学生対象のものから、高校生・高卒生、大学生対象まで、様々なものがあります。
授業の様子は不特定多数の人から見られることはないため、セキュリティやプライバシー面も安心です。
もちろん、不明点があれば講師に気軽に質問することができますし、自分に合った勉強法もアドバイスしてもらえます。
お子さまが自宅で受講している場合は、授業の様子を保護者さまが確認することもできます。
オンライン授業についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
>>オンライン授業のメリット・デメリット「広がる可能性とは?」
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