ガソリンがなければ車が走らないように、栄養が足りなければ脳も十分に機能しません。勉強をがんばるお子さんのために、こんな食事・差し入れのサポートをしてみてはいかがでしょう?
目次
朝食を食べないことがある中学生は19%!
保護者
うちの娘がテストを間近に控えていて、今とても勉強をがんばっているんです。何か私からも手助けをしてあげられたらと思うのですが。
教室長
保護者の方にできるサポートですか。
保護者
勉強を見てあげるのはどうかしら?
保護者
私にわかる範囲なら、教えてあげることもできるんですけど…。
教室長
それでしたら、食事によるサポートというのはどうでしょうか。理恵さんのお子さんは毎日朝食を食べていますか?
保護者
ええ、朝食は毎日食べさせていますよ。でもそれって、そんなに大切なことなんですか?
教室長
文部科学省の調査によれば、毎日朝食を食べている生徒さんと食べていない生徒さんでは科目によって20%近くも正答率に差が出たそうです(※1)。
保護者
20%も?朝食のパワーってすごいんですね!
教室長
そしてその調査によると、19%の中学生が「朝食を食べないことがある」と回答したと言います。この割合は減少傾向にあるようですが、それでもまだこれだけのお子さんが朝食をちゃんと食べていないんです。
保護者
私たちだって、朝食を食べないと元気が出ませんよね。
教室長
朝食を用意してあげること、そしてそれを食べるように伝えること。これは、保護者の方にできる学習のサポートと言えるのではないでしょうか。
保護者
今の話を聞くと、確かにそう思いますね。
教室長
朝食を食べなければ脳が十分に機能しないことは、この調査の結果からも明白ですからね。
保護者
でも、なぜ朝食を食べると脳が活性化するんですか?
教室長
脳のエネルギー源となっているのは、ブドウ糖です。しかしブドウ糖は体内に大量に貯蔵しておくことができません。朝起きた頃にはすっかり不足状態となっているわけです。
保護者
そこで朝食を食べて、ブドウ糖を補給するというわけね。
教室長
その通りです。農林水産省は特に朝食にお米を食べることを推奨しています。お米は、長時間安定してブドウ糖を供給してくれるので、理想的な食品というわけです。
保護者
差し入れは甘いもの、特にチョコレートがおすすめ
教室長
食べ物で脳を活性化させるという意味では、勉強中の差し入れなんかも保護者の方ができるサポートになりますよね
保護者
どんなものを差し入れするのがおすすめですか?
教室長
やはりブドウ糖を供給してくれる甘いもの、中でもチョコレートがおすすめです。
保護者
なぜチョコレートなんですか?
教室長
チョコレートは、記憶力や学習能力をアップさせるという研究があるんです。
保護者
チョコレートを食べるだけで、ですか?
教室長
愛知学院大学と大手チョコレートメーカーが合同で行った研究によれば、被験者がカカオ分72%のチョコレートを毎日一定量食べた結果、体内の「BDNF」という物質が増えたそうです(※2)。
保護者
BDNF?それはどういうものなんですか?
教室長
簡単に言えば、脳を活性化させるための栄養分です。このBDNFを半分に制限したラットは学習能力が低下したという実験結果もあります。
保護者
チョコレートのポリフェノールが体によいというのは聞いたことがあったけど、脳にも効くとは初耳でした。
教室長
チョコレートは身近なお菓子ですが、意外と侮れないものなんです。ぜひ参考にしてみてください。学習をサポートするのも大切ですが、お子さんの健康をサポートしようとする気持ちも大切ですね。
■参照URL
(※1)食生活学習教材-中学年指導者用
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/eiyou/syokuseikatsu/kyouzai05/005.pdf
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/eiyou/syokuseikatsu/kyouzai05/004.pdf
(※2)愛知学院大学大澤教授へのインタビュー記事(株式会社 明治)
http://www.meiji.co.jp/chocohealthlife/news/research_final.html