中学生で得意科目をつくると、他の教科も成績が上がる理由

保護者

みなさんのお子さんは得意科目ってありますか?

保護者

そうですね。定期テストでは国語の点数がいいわ。

保護者

うちは理科、社会が得意で英語にはニガテ意識があるみたい…。

保護者

うちの子は特に「これが得意!」という科目がなくて、勉強にもあまり身が入らないみたいで困っているの。

教室長

それはお困りでしょう。塾の講師の間でよく言われるのですが、1つでも得意な科目ができると、他の教科の成績も伸びることも多いですよ。

保護者

他の教科も!? それはどうしてですか?

教室長

得意な科目や好きな科目があると、がんばって勉強したことが点数アップにつながる喜びを知ることができるからです。

保護者

努力が結果につながるのは自信になりますね。

教室長

そうです。成功した体験があるので「前回よりもよい点数を取ろう」「他の生徒よりもよい点数を取ろう」という気持ちが生まれやすいんですね。

保護者

得意科目で成績が下がることもありますよね?

教室長

悔しい気持ちも大切です。得意な科目なら「失敗して悔しい。もっとがんばろう」という気持ちにもなりやすいですから。

保護者

1つでも得意な教科があると他の教科でもがんばってみようかなという気持ちが出てきそうですね!

教室長

そのとおりです。それから、得意科目に性質や勉強方法が似ている科目ならより成績を上げやすいので、得意科目があれば、次はそれと共通点の多い科目に挑戦するのもおすすめですよ。

保護者

それはぜひ教えていただきたいです! 似た教科にはどんな組み合わせがあるのかしら?

教室長

例えば「英語」が得意なら、同じように文法を扱う「漢文」が似ていますね。

保護者

グラフや方程式をよく使う「数学」と「理科」も似ているかも。

教室長

歴史上の人物や事柄を学ぶという点では、「古文」と「歴史」も関連づけて学習しやすいでしょう。

保護者

そうやって似た教科を勉強していくのって、これからの入試で増えていくと言われている「合教科・科目型」とか「総合型」の出題にも役立ちそうですね。

保護者

合教科・科目型ってどういうことですか?

教室長

例えば、社会のグラフや資料を読み取る問題で、数学の知識を生かしていくことが求められるような問題のことです。

保護者

教科の枠を超えて知識を使う力が求められるのね。

教室長

どんな教科も意欲的に学習するためには、得意科目があったほうがいろいろなきっかけとなるので、有利だと思います。

なるべく早いうちに、しっかりほめて「得意科目」だと思い込ませる

保護者

うちみたいに特に得意科目がないという子は、どのようにしたら得意科目ができるのかしら?

教室長

お子さんは平均点より高い点数を取れている教科はありませんか?

保護者

そうですね、いつも数学だけは平均点以上の点数が取れていると思います。

教室長

すばらしいですね!

保護者

平均点が取れているというだけですよ。

教室長

勉強に対する意欲を高めるためには、しっかりほめてあげることが大切なんですよ。「ヤマが当たっただけだよ」とお子さんが言っても、「先生が覚えてほしい大切なところが理解できている証拠よ」とよい部分を見つけてほめてあげると、お子さんもポジティブな印象を持つことができます。

保護者

なるほど! 親は「平均点しか取れていない」と思ってしまいがちですけど、「基本ができているから平均点は取れたのよ!」と言ってあげたほうがよいのかもしれませんね。

教室長

そうです。他の教科よりも少しでも高い点数が取れている科目は、よいところをどんどん口に出してほめてあげてください。

保護者

親に「国語が得意なんだね」とほめられていると、お子さん自身も「私は国語が得意科目かも」と思えるでしょうね。

保護者

最初は思い込みでも、「得意な国語は勉強をがんばろう」とか「国語だけは○点を取りたい」といった意欲につながりそうですよね。

保護者

得意科目を見つけるために親ができることは、まずほめてあげることですね!

教室長

そのとおりです。中学校の勉強が始まったばかりの中学1年生や中学2年生の早い段階なら成績も上げやすいですから、できるだけ早いうちに得意科目を見つけられるとなおよいですね。

 

 

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好きな教科を見つけることが将来の夢を広げるきっかけに!

保護者

好きな科目を見つけるとか、勉強を好きになるというのは、「勉強はニガテ」と思い込んでいる子どもには難しい場合もあると思いませんか?

教室長

そんな時は身近な大人の出番です。保護者の方の体験談でもいいですし、担任の先生や、各教科の先生、にお話を伺うのもよいと思いますよ。塾の講師にもぜひご相談くださいね。お子さんが話しかけやすい先生にお子さん本人のよい部分を言葉に出してもらうのです。そうすると、どんなことが起きると思いますか?

保護者

いつも勉強ができないと思っている子だから、きっと喜ぶんじゃないかしら。

保護者

先生や身近な大人に自分のことをよく見ていてもらえていることに気がつくかもしれませんね。

教室長

おっしゃるとおりで、お子さん本人が自分でも気がついていない強みを意識することになります。これが1つのきっかけになるんです。今は得意でなくても、自分にとって得意にしやすい教科や好きになりやすい教科がこんなところから見つかるかもしれません。

保護者

なるほどね。もちろん成績を上げることも大切だけど、それだけではなくて、得意な科目、好きな科目を見つける過程は、お子さんの将来を考えるためにもとっても大切なきっかけになるんですね。

保護者

すばらしいですね!私も得意科目について、改めて子どもと一緒に考えてみようと思います!