努力できない原因と対策を考えよう

保護者

この間、本屋さんで「やりきる力」についての本を見つけたんです。「やりきる力」って中学生にとっても大切だと思いませんか?

保護者

そうね。中学生で「やりきる力」といえば、部活動の試合やコンクールで結果を出せるよう練習し続ける力とか、勉強でよい成績が出せるまで努力し続ける力ということよね。

保護者

うちの子なんかは、部活動は一生懸命やるんですが、勉強でも同じくらい努力をしてほしいなと思うことはありますね。

保護者

うちの子も中学生のころはそうだったわ。どうして勉強ではなかなか努力できないのかしら。

教室長

勉強で努力できない原因は主に3つあると考えられます。1つ目は努力できる環境が整っていないケースです。部屋に漫画やゲームなどの誘惑が多かったり、整理整頓ができずに散らかっていたりすると集中できませんよね。

保護者

環境についていえば、保護者の協力も大事そうね。たとえばテレビを大音量で見ていて邪魔をしていないかとか、気にする必要があると思うわ。

教室長

そうですね。2つ目は、結果にこだわりすぎて、努力を「非効率的でかっこわるい」と思っているケースです。

保護者

一生懸命テスト勉強をがんばったのに、思ったよりも点数が伸びなかった、ということがありますものね。そんなとき、「今までの努力は何だったんだ」とがっかりするお子さんは多いと思います。

教室長

努力は必ずしも結果に結びつくとは限りませんが、結果が出る人は必ず努力しています。刺激になる友だちなどに身近な例を示してもらうとよいでしょう。

保護者

3つ目の原因は何ですか?

教室長

3つ目は、「努力は苦痛だ」と考えてしまっているケースです。一生懸命やることそのものに対して反発してしまっているタイプですね。2つ目の原因や3つ目の原因で努力ができていないお子さんは、努力が結果につながる経験をすれば努力をするようになる傾向にありますよ。

保護者

テストでよい点数を取る、入試に合格する、といった具体的な成功イメージのことね。

保護者

「やりきる力」の本にも書いてありました。努力できる力、「やりきる力」を身につけるためには、やはり成功体験が重要なんですね。

勉強での努力を成功体験につなげる方法!

保護者

勉強での努力は、どう成功体験につなげればよいんでしょうか。

保護者

努力を水の泡にしない勉強のやり方、努力の方向性が正しい勉強のやり方をすればよいんじゃないかしら。

教室長

おっしゃるとおりですね。具体的には3つ挙げられます。1つ目は目標と計画を立てて勉強することです。たとえば目標を「テストで80点以上取る」と設定するとします。それからテストまでの日数を逆算して、必要な勉強内容をきちんと毎日の学習に組み込んでいけば効率的に勉強できます。

保護者

効率的に勉強できるってことは、勉強の努力がきちんと身になるってことですもんね。

教室長

それに、努力が習慣になる効果もあります。努力は積み重ねですから、毎日勉強する習慣をつけておくことで努力できるようになっていきます。

保護者

モチベーションアップの効果もありそうね。目標がはっきりしているし、毎日のノルマが明確ならモチベーションも保ちやすいわ。

保護者

努力にはモチベーションが欠かせませんものね。

教室長

計画を立てたら、計画に無理がないか、内容に問題がないか適宜見直すことも大切です。学校や塾の先生にチェックしてもらえると安心ですよ。

保護者

2つ目は何ですか?

教室長

2つ目は復習を重視することです。勉強で努力するといっても何をしてよいのかわからないというお子さんは、やみくもに勉強してしまうこともあるかと思います。しかしやみくもな勉強だと効率がわるくなりがちです。では何をすべきかと言うと、学校や塾の復習を重点的にやることですね。復習は効果的な勉強方法の基本ですよ。

保護者

3つ目も教えてください!

教室長

3つ目は、積極的に先生に質問する習慣をつけることです。わからないものをわからないままにして勉強していると効率がわるくなります。また第三者に勉強を見てもらうことで、努力の方向性が間違っていないかチェックしてもらう効果もありますよ。

保護者

学校や塾は最大限活用したいわね。

学力だけじゃない!勉強で努力することのメリット

保護者

計画を立てて行動するとか、わからないことは人にきちんと聞いて自分のものにするなど、何事にも努力できるようになるための方法は、中学生の時だけでなく、社会人になっても役立ちそうですね。

教室長

努力できる力は「やりきる力」と言い換えてもよいかもしれません。この「やりきる力」がつくと、勉強以外にも多くのメリットがあります。

保護者

どういうメリットがあるんでしょうか。

教室長

まず粘り強さを発揮できます。結果がなかなか出なくてもコツコツやり続ける粘り強さは、仕事をするようになってからも大切です。

保護者

大人になると、いやな仕事があっても途中で投げ出すわけにはいきませんものね。

教室長

そうですね。これからの人生でさまざまな人と関係を持ちますが、大学の先生が学生に対して求めていること、会社の上司が部下に対して求めている能力は、「やりきる力」がもっとも大きいと言われます。仮にそれが失敗だったとしても、何事かに対して「自分でもここまで努力できるんだ」と自分を肯定できるようになるのは、やはり「やりきる力」があってこそですから。

保護者

努力の過程、努力するための方法、努力の結果、どれも人生の財産になるのね。

保護者

うちの子も勉強で努力して、「やりきる力」を身につけられるよう、今日のお話を伝えてみたいと思います!