学校の授業では、勉強のやり方まではなかなか教えてくれないものです。勉強のやり方がわからず、結果も出ないままでは、お子さんのやる気はどんどん減っていってしまいますよね。今回は効果的な勉強のやり方についてお伝えします。
目次
まずは勉強する順番を意識しよう
保護者
うちの息子たち、コツコツ暗記するのが苦手で、とりあえず問題演習にとりかかろうとするんです。でもやはり解けない問題が多くて、すぐあきらめてしまうんですよね。そもそも勉強のやり方がよくわからないみたいで、困ってしまいます。
保護者
うちの娘はその逆だわ。英単語や漢字を覚えるのは好きみたいで、何度もくり返し練習しているんだけれど、英語や国語の成績がよくなくて…。この勉強のやり方でいいのかしらって心配よ。
教室長
なるほど。お2人のお悩みは勉強のやり方がわからないお子さんの特徴に共通する点がありますね。
保護者
それってどんな特徴ですか?
教室長
1つ目の特徴は、効果的な勉強の順番を意識できていないことです。勉強は積み重ねが大切ですから、いきなり問題を解こうとしてもなかなか思うようにいきません。そこで勉強に苦手意識をもってしまい、挫折してしまう傾向にあります。
保護者
うちの子たちのパターンですね。
教室長
2つ目の特徴は、本来頭を使うべき勉強が、単に手を動かすだけの「作業」になっていることです。英単語や漢字をただ書き写すという作業に満足するのではなく、テストで使える状態にすることが大切です。
保護者
うちの子のことだわ。確かにそうかもしれませんね。
効果的な勉強の順番ってどういうことですか?
教室長
たとえば定期テストを例に挙げてみましょうか。最初にすべきことは、教科書や授業のノートを読み込むなどして、基本を理解することです。
特に定期テストでは、授業中に強調された部分が出題されることが多いから、ノートを見直すことで勉強すべきポイントもしぼれますね。
次に暗記事項を覚えます。英単語の意味や数学の公式など、最低限暗記すべきことが頭に入っていないと、なかなか問題は解けませんからね。このとき、声に出して読んだり、覚えたところを自分で説明したりすると効果的ですよ。
保護者
やっぱり暗記も大切ですね。ある程度覚えられて初めて解ける問題もありそうです。
教室長
ある程度暗記ができたら、問題演習にとりかかりましょう。覚えていることを確認して、テストで使える知識にするためにも、問題演習は欠かせません。
保護者
問題演習をしたら、復習も大切ですね。
教室長
そのとおりですね。問題を解いたら解きっぱなしにせず、必ず復習するようにしましょう。間違った問題はチェックしておくのがおすすめですよ。そこが自分の苦手箇所でもあるので、できるまで何度も解き直すと、得点アップにつながります。また復習の際、どこでどう間違えたかということも意識しながらやってみてください。
保護者
なるほど。どうやらうちの子は暗記ばかりに気を取られ過ぎて、問題演習が足りていなかったのかもしれませんね。
勉強を習慣化しよう
保護者
もう1つ、勉強方法の悩みなんですが、うちの子たちは「今日は部活動で疲れたから」「見たいテレビがあるから」「友だちと約束があるから」と、なかなか勉強時間を確保できていないんです。このままでいいのか心配になります。
教室長
勉強のやり方がわからないお子さんは「いつ」やればいいかもわからないことが多いですね。
保護者
「時間があるときにやればいい」と後回しにしがちなのよね。
教室長
勉強を習慣化するには、毎日同じ時間に勉強するのがコツだと思いますよ。たとえば平日の夜は部活動で疲れているなら、その分早く寝て、朝の1時間を勉強にするのもいいですね。また電車やバス通学であれば、「通学時間は暗記の時間にする」といったルールを決めるのもおすすめです。
保護者
平日に忙しかったら、土日にまとめて勉強してもいいのでしょうか?
教室長
やらないよりはいいかもしれませんが、たとえの1つとして「勉強は筋トレに似ている」と言われることがあります。土日に数時間まとめてやったからといって、筋肉はきちんとつきませんよね。同じように勉強も、1日30分でもいいので集中して毎日継続するほうが、しっかり学習内容が身につくと思いますよ。
保護者
なるほど。習慣化するためのおすすめの方法はありますか?
教室長
スケジュールを立てる方法が有効です。はじめは保護者も一緒に確認できるようなカレンダーに記入するとよいでしょう。また予定だけではなく達成したことも書き込めば、モチベーションアップにもつながりますよ。なお最初からハードなスケジュールだと挫折しがちなので、1週間のうち1日は予備日にするなど余裕をもてるといいですね。
保護者
カレンダーに記入して視覚化するのはいいですね。うちでもやってみたいと思います。
独りで机に向かっているだけが勉強ではない
保護者
勉強を習慣化していくうえでなかなか集中できないときってありますよね。そんなときは、保護者からどのようなアドバイスをしてあげたらいいでしょうか。
教室長
集中できないときは、勉強場所を変えてみるのもおすすめです。いつもは自分の部屋で勉強しているのなら、学校や近所の図書館、静かな公園やカフェなどを利用してみるのはいかがでしょうか。まわりにも同じように勉強している人がいると、刺激をもらえてやる気も出てきますよ。
保護者
ほかに勉強のやり方で困ったときの解決法はありますか?
教室長
個別指導塾を活用してみるというのもいいでしょう。中学生になると、学校の先生も保護者も、直接的にお子さんの勉強にかかわる機会が減ってきます。そのためお子さんは、自分の勉強方法が正しいのかどうかわからないことも多いと思います。
保護者
確かにそうかもしれないわね。
教室長
個別指導塾であれば、無料体験授業などで、お子さんの学習方法や勉強スタイルについて、講師から客観的な意見をもらうこともできますよ。保護者とお子さんで日ごろの勉強のやり方を見直すきっかけにもなるので、機会を見つけて参加してみてはいかがでしょうか。