なぜ文法を勉強しなければならないの?

保護者

英語って、やっぱり文法を勉強しないといけないのかしら?

保護者

でも、国語は文法なんてわからなくても、なんとなく理解できるじゃない?

保護者

そうですよね。文法って言われると、なんだか難しくって。

保護者

そうそう、私も中学校の頃はなんとなくで英文を書いていた気がするわ。

教室長

それで、英語はできるようになりましたか?

保護者

全然!「SVO」とか言われてもよくわからなくって。

保護者

主語とか動詞とかですよね。私も高校生くらいで急に言われるようになったような気がします。

教室長

そうですね。中学校では学習単元ごとに文法が割り当てられていることも多いですし、日本語訳との対比で「〜できる」は「can」などと覚えてしまえば、なんとなくできてしまったりしますからね。でも実は、中学校の文法が高校英語の基礎になっていますし、少し複雑な文になると、文法の知識なしで読むのは非常に困難になるので、とても大事なんですよ。

保護者

たしかに、私も高校英語でかなりつまずいた気がします。

教室長

逆に、中学英語の文法をきちんとおさえておけば、大学受験の英語もそんなに難しくないんです。覚えるべき単語は増えますが、高校で新たに増える文法はそれほど多くありません。中学校の間にどれだけ文法を固めておくかが、今後の学習に大きく影響します。

どうして英文法でつまずくのか

保護者

でも、文法ってどうにもとっつきにくくって。

保護者

うちの子も、文法が苦手みたいなんです。

教室長

英語の文法が難しく感じるのは、そもそも品詞を意識していないからだと思います。例えば、「主語+助動詞+動詞」と言われたところで、どれが主語でどれが助動詞でどれが動詞なのかがわかるかということです。

保護者

主語と動詞くらいならわかる気がするけれど。

教室長

中学生に聞いてみると、これがなかなか答えられないんですよ。「Yuri and I are friends.(ユリと私は友だちです)」の主語を聞くと、英語の苦手な何人かは「Yuri(ユリ)」を主語だと答えるんです。正しくは、「Yuri and I(ユリと私)」と答えるべきところですが、それが難しいんですね。ほかにも、「my(私の)」を主語にしようとしたり、「know(知っている)」を名詞だと思ったり。

保護者

ああ、もう頭が痛くなってきた。

教室長

日本語を話すときには意識しないことですからね。ですが、文法を理解するためには、品詞を意識する必要があります。文法は品詞で説明されますからね。

文法をマスターするコツ!

保護者

具体的には、どう勉強すればいいのでしょうか?

教室長

まず大事なのは、動詞を意識して覚えることですね。動詞は、英文の中でとても重要な意味を持ちます。ですから、動詞は「これは動詞だ」と意識して覚え、文中で出てきてもすぐに見つけられるようにしておくことが大事です。

保護者

動詞だけなら、とりあえずなんとかなりそう。

教室長

次に、英文を読むときに「主語」と「動詞」を見つける練習をします。例えば、主語は□で囲んで、動詞は○で囲むといった具合です。

保護者

「主語」は「〜は、〜が」と訳す部分で、「動詞」はその主語の動作をあらわす単語ですよね。

教室長

そうですね。英語の場合は、心の動き、例えば「like(好き)」なども動詞です。あと、「am」「is」「are」といった「be動詞」も動詞です。主語と動詞を正しく見つけることができれば、文法はぐっと捉えやすくなります。

保護者

そのくらいなら、わからない英単語があってもできそうね。

保護者

ほかには、どんな学習が効果的ですか?

教室長

「前置詞」に注目するのが大切です。

保護者

「of(〜の)」とか「in(〜の中に)」とか?

教室長

そうです。「at(〜で)」「to(〜へ)」「for(〜へ)」「about(〜について)」「after(〜の後で)」など、たくさんありますが、いずれも「前に置くことば」です。「あなたといっしょに」なら「with you」で「with(〜と一緒に)」が先にきます。前置詞を見つけられると、文の切れ目がわかりやすくなりますから、文法も捉えやすくなりますね。

保護者

なるほど。

教室長

「主語」「動詞」「前置詞」を見つけられるようになれば、あとは「be動詞の疑問文・否定文」「一般動詞の疑問文・否定文」「可能」「受け身」「完了」といったそれぞれの文型を覚えていくだけです。まずはあまり長くない英文を使って「主語」「動詞」を見つけられるようにするといいですね。

保護者

主語は□、動詞は○、ですね。さっそく娘にも教えてみます!