be動詞とは、いったい何でしょう。「動詞」とよばれるくらいなので、動詞なのは確かですね。では、もしお子さんから「“歌う”や“生きる”のような動詞と、どこが違うの?」と質問された時、保護者はどのように伝えればよいのでしょうか。
be動詞は中学1年生で最初に習う動詞ですが、実は他の動詞には見られない、いろいろな姿や意味、役割がある、変幻自在でちょっと不思議な動詞なのです。その特別な動詞「be動詞」について詳しく語り出すと大変長くなってしまうため、今回はbe動詞の基本的なところだけ、見ていくことにしましょう。
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目次
be動詞の基本的な意味・役割
be動詞の基本的な意味・役割
be動詞には「存在する」のように、「歌う」などの一般動詞と同じような意味もありますが、ここではbe動詞がほかの動詞と大きく異なる特徴的な部分について説明します。その基本的な意味・役割が、《主語について説明する》です。
これだけでは漠然としてわかりにくいと思いますので、もう少し詳しく説明していきましょう。主語というのは、人や物などを表す名詞です。たとえば、「わたし」、「母」、「サッカー」、「幸せ」など、ありとあらゆる名詞が主語になります。その主語について説明する表現には、「学生」、「やさしい」、「13歳」、「ここに」など、これもまたいろいろなものがあります。
be動詞の基本的な意味・役割の1つが、この「主語と、主語について説明する表現の2つを結びつける」ことなのです。「説明する」というのは、少し難しく言えば、「情報を提供する」ということ。つまり、主語についての情報を提供するのがbe動詞の基本的な役割です。
基本ではありますが、非常に重要な役割ですね。be動詞の使い方をマスターすると、いろいろな情報を伝えることができるので、しっかり身につけておくことが大切です。
be動詞の基本5変化
では、次の例文を見てください。
I am a student.(わたしは学生です。)
I(わたし)という主語が、a student(学生)であることを説明するのに、amというbe動詞が使われています。
ここでbe動詞の1つ目の姿、”am“が出てきました。amは、主語がIで、現在のことを説明するときのbe動詞の姿です。be動詞は、amだけでなく、主語が何か、表す時がいつか、などによって5つのかたちに変化します。この点もほかの動詞と大きく異なる点ですので、注意が必要です。
ちなみに、beというのはbe動詞の「原形」と呼ばれるかたちです。辞書の見出しに出ているのはこのかたちです。といっても、辞書にしか出てこないというわけではなく、命令するときや、「~している」などの意味を表すとき、can(~できる)などの助動詞と一緒に使われるときなどにもこの原形が登場します。
be動詞の基本5変化は、いくつか覚え方がありますが、次のように覚えるとシンプルでいいでしょう。
■現在
主語が・・・
① I(わたし、ぼく、など)のとき ➡ am
② you(あなた、きみ、など)のとき ➡ are
③ 複数の人・物(we、they、人々、木々など)のとき ➡ are
④ それ以外(Iでもyouでもない、単数の人・物・事)のとき ➡ is
■過去(※中学1年生の最後か中学2年生で学習します)
主語が・・・
⑤ 単数の人・物(Iも含む)のとき ➡ was
⑥ youまたは複数の人・物のとき ➡ were
ここではわかりやすくするため6つに分類しましたが、be動詞の基本変化形は5つです。
「液体の水などのように数えられない物の場合はis(過去ならwas)になる」というようにもう少しこまかい説明もあるのですが、ここではまず、この5つのかたちがどんなときに使われるかの基本をしっかりと覚えておきましょう。
では、ここで例題を見てみましょう。
■個別指導塾の基本問題に挑戦!
《問題》
次の日本文に合う英文になるように適切なbe動詞を入れなさい。
これはわたしのお気に入りのCDです。
This ( ) my favorite CD.
《答え》
This ( is ) my favorite CD.
《解答》
This(これ)という主語がわたしのお気に入りのCDであることを説明しています。現在のお気に入りの説明ですから、時制は現在です。主語のthisは、Iでもyouでもない単数の物ですから、be動詞は④の説明にあるisが正解ですね。もしこれが数年前など、過去のお気に入りの説明だったら、過去の話になりますから、be動詞はwasになります。
be動詞の否定文
では次に、同じように主語についての情報を提供するのでも、「~ではない」という否定の意味を表す否定文で表現するにはどうすればよいか、見てみましょう。
《例文》I’m not from Canada.(わたしはカナダの出身ではないです。)
「be動詞はどこに行ったの!?」と驚いた人もいるかもしれません。実は、I’mはI amを短くしたかたちで、会話などの話し言葉ではこうした短いかたちのほうがよく使われるのです。つまり、この文で使われているbe動詞は、主語がIであることからもわかるように、amというわけです。
同じように、isはit’s、areはyou’reのように短いかたちでも使われます。また、be動詞とnotを組み合わせて、isn’tやaren’tなどのかたちも使われます。
本題の否定文ですが、これは、「~ない」という意味を表すnotを使って表します。問題となるのはその位置です。be動詞の否定文では、be動詞の直後にnotを置きます。
上の例文では、I’mの後に置くことになるというわけです。
では、ここで問題に挑戦してみましょう。
■個別指導塾の基本問題に挑戦!
《問題》
次の日本文に合う英文になるように適切な語を入れなさい。
ピーナッツは木の実ではありません。
Peanuts ( ) ( ) nuts.
《答え》
Peanuts ( are ) ( not ) nuts.
《解答》
peanuts(ピーナッツ)という主語が木の実ではないことを説明しています。現在の普遍的な事柄の説明ですから、時制は現在です。主語のpeanutsは、複数の物ですから、be動詞は③の説明にある通り、areになります。そして、否定を表すnotをbe動詞の直後に置けばOKです。
余談ですが、ピーナッツ(落花生)は学術的にはマメ科の植物なので豆の仲間(pea、bean)ということになりますが、一般的にはnut(木の実、ナッツ)と見なされる不思議な食べ物です。
be動詞の疑問文
最後は、疑問文です。これまでは、主語についての情報を提供する文でしたが、こんどは「~ですか」と、逆に情報を提供してもらうときの言い方ですね。情報提供者と受け手の立場が逆転しています。では、例文を見てみましょう。
《例文》Are you sure?(本当ですか。)
もうおわかりですね。be動詞の疑問文は、主語とbe動詞の位置を入れ替えて、文末に〈?〉をつければよいのです。また、読むときは、最後を上げ調子に読みます。
では、問題に挑戦してみましょう。
■個別指導塾の基本問題に挑戦!
《問題》
次の日本文に合う英文になるように適切な語を入れなさい。
彼は有名な俳優ですか。
( ) ( ) a famous actor?
《答え》
( Is ) ( he ) a famous actor?
《解答》
まず、「彼は有名な俳優です」という文を考えてみましょう。「主語は?時制は?be動詞は?」・・・そうです。He is a famous actor.ですね。be動詞の疑問文は主語とbe動詞の位置を入れ替えるのですから、文の最初にisを置きます。ここで注意したいのは、文の始めにくる語は大文字で始めるということです。つまり、isはIsとします。その後に主語のheを置けば完成です。
最後の最後にもう1つ、否定文を疑問文にしたらどうなるかを見てみましょう。
「彼は有名な俳優ではないですか」という文はどう表せばいいでしょうか。見ていきましょう。
まず、「彼は有名な俳優ではありません」という文を考えます。もう大丈夫ですね、He is not a famous actor.です。(話し言葉では普通、He isをHe’sとしたり、is notをisn’tとしたりしますが、ここでは疑問文にするのに考えやすいように、He is not …としておきます。)疑問文では主語とbe動詞の位置を入れ替えるのですから、Is he not a famous actor?とすればよいのです。(話し言葉では、Isn’t he a famous actor?となります。)
最初に少し触れたように、be動詞には、ここで紹介したもの以外にも、さまざまな意味・用法があります。どれもとても重要な意味・用法ばかりですので、お子さんが中学生の早い段階のうちに、確実に身につけて、英語の表現の幅を広げていきたいところです。
また、be動詞に限らず、英語の学習では、例文の中に学習単元以外の重要な表現やかたちがいろいろ出てきます。例文を文の最初から最後まできちんと理解するように努め、完全に理解ができたら、何度も声に出して読んでみることをお子さんにすすめましょう。
声に出して読むことで、情報を目からインプットするだけでなく、口の動きを体感し、音として耳からもインプットすることになり、それらの相乗効果で学習効果は大きく高まります。
お子さんが中学英語を学習していく中で、もし苦手な単元が出てきてしまった場合は、個別指導塾での対策が役に立つかもしれません。駅前にある大手個別指導塾の無料学習相談会などの機会に、ぜひ学習のプロに相談してみましょう。
苦手を残したままにしておくと、のちのちの学習でも苦労を引きずる心配があります。1人で悩まず、ぜひ経験豊かなプロの話を聞いてみるよう、お子さんにアドバイスしてあげてください。
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