英語学習でつまずきやすいのがイディオム。複数の語が組み合わさった熟語や慣用句には組み合わさることで単語とは違った意味を持つものもあり、日本語でも難しいものです。イディオムを知って英語に強くなりましょう。
目次
コレだけは押さえたい!基礎基本の慣用句
保護者
英語の慣用表現って難しいですよね。
保護者
急にどうしたの?
保護者
この前、英文で”He put on the jacket.”って出てきたんですけど、”He”「彼は」、”put”「置いた」、”on 〜”「〜の上に」、”the jacket”「ジャケット」だと考えると、「彼はジャケットの上に置いた」になってしまうじゃないですか。でも、実際には”put on 〜”で「着る」だから「彼はジャケットを着た」が正解なんですよね。
教室長
イディオムの問題ですね。複数の語が組み合わさると別の意味を持つ慣用表現は、覚えていなければなかなか太刀打ちができません。
保護者
1つひとつ覚えていくしか方法はないのでしょうか。
教室長
基本的にはそうですね。日本語でも「矛盾」など漢字だけでは何を意味しているのかわからない熟語はあるでしょう?
保護者
「ほこ」と「たて」ですもんね。
教室長
でも、覚えるコツはあるんですよ。たとえば、さきほどの”put on 〜”は、身体の上にジャケットを乗せるイメージで考えれば「着る」になるでしょう?
保護者
なるほど。じゃあ、単語からイメージのできないイディオムはどうすればいいでしょうか。
教室長
イラストを描いて、イラストと合わせて覚えたり、覚えたいイディオムを使った短いお話を考えてみたりするなど、なにか記憶に残りやすいものといっしょに覚えるといいですね。”day after day”「来る日も来る日も」なら、「太陽のイラスト」「→」「太陽のイラスト」で「この日も次の日も次の日も!」なんて書き加えてみるとか。
保護者
単語だけではイメージしきれない部分にストーリーを持たせたり、目で見て覚えやすいかたちにしたりするんですね。
教室長
あとは、語呂合わせもおすすめです。”each other”は「お互い」という意味ですが、別々に意味を取ると「おのおの」「違った」という意味でよくわかりませんよね。でも、「おのおのがお互いアザをつくり合った」なんて語呂合わせなら、ちょっと覚えやすくありませんか?
保護者
ココで差がつくイディオム3選!
保護者
これを知っておくとまわりと差がつくぞ、っていう慣用句はないんですか?
教室長
中学生なら、” in order to 〜”や”make up one’s mind”、”by the way”あたりを知っていると長文が読みやすくなりますね。
保護者
” in order to 〜”って聞いたことがありますね。
教室長
” in order to 〜”は「~するために」という意味ですが、” order “って、すごくたくさん意味があるんですよ。順序を表したり、整列している様子から、体制や道理、身分を表したり。注文とか命令などという全然違った意味もあります。
保護者
そんなにあるんですね。熟語で理解していないと難しそうです。
教室長
“make up one’s mind”は「心をつくる」つまり「決心する」という意味なので、少しわかりやすいですが、知らなければやはり難しいでしょう。
保護者
“by the way”はどういう意味ですか?
教室長
“by the way”は文字通り「途中に」「道端で」という意味もあるのですが、接続詞として「ところで」「ついでながら」と使われることがあるので要注意です。
保護者
たしかに、”by the way”で「ところで」と訳すのは難しいですね。
教室長
中学校で学習する熟語・慣用句は意外とたくさんありますから、覚えるのは大変ですが、工夫して少しずつ覚えていけるといいですね。
知っているとカッコイイ慣用句
保護者
イディオムを覚えると、英語が急におもしろくなりますよね。
教室長
そうですね。日常生活の中で覚えたイディオムを使ってみるのもいい勉強になりますよ。
保護者
なにか中学生にも使えそうなものはありますか。
教室長
たとえば”Take it easy.”なんてどうでしょう。日本人が「がんばれ」と声を掛けるタイミングで、「落ち着いていけよ」「無理するなよ」といった意味で使います。
保護者
へぇ。いいですね。
教室長
“It’s a piece of cake.”もいいですよ。
保護者
「ケーキの一切れ」?
保護者
「簡単だよ」って意味ですよね。
教室長
正解。日本語でいうところの「朝飯前」ですね。
保護者
マンガの『宇宙兄弟』で出てきたんですよね。
教室長
アニメやマンガなどで出てくると覚えやすいですね。同じように友だち同士で使い合うと楽しく覚えられます。
保護者
そういうのもいいですね。娘にすすめてみます。
教室長
当たり前のことですが、英語も日本語と同じ言葉ですから、気軽に使って身近なものであることを実感できるといいですね。そうすれば、学習のハードルも下がるのではないでしょうか?