今回は中学生の英語で学習する、〈現在進行形〉の疑問文の理解を深めていきましょう。理解しやすい教え方のコツもご紹介していますので、〈現在進行形〉の疑問文に苦手意識があるお子さん、これから学習するお子さんをお持ちの保護者の方は、ぜひご参考になさってください。
〈現在進行形〉は中学1年生の文法事項ですが、上の学年でも発展内容が多く取り上げられるため、非常に【重要な文法事項】です。なかでも〈現在進行形〉の疑問文は差がつきやすいポイントで、定期テストでも頻出。
〈現在進行形〉の疑問文がしっかり理解できていれば、定期テストはもちろん、上の学年でもスムーズに学習を進められることでしょう。そこでこの記事では、〈現在進行形〉の疑問文に焦点を当ててお話をしていきます。
目次
〈現在進行形〉の考え方
〈現在進行形〉は、I am reading …やHe is working …のように、〈am[are / is]+動詞の-ing形〉で表し、基本的に「(今)…している」と訳せます。つまり〈現在進行形〉は、「今この瞬間」を切り取ってそこで起きている事柄を表します。まずは〈現在形〉と〈現在進行形〉の区別ができているか、そして〈am[are / is]+動詞の-ing形〉イコール〈現在進行形〉が反射的に出てくるかどうかが、最初の重要なポイントです。
① They usually play baseball after school.(彼らはたいてい、放課後に野球をしています。)
② They are playing baseball in the park now.(彼らは今、公園で野球をしています。)
①②は共に「野球をしている」と訳せます。しかし、①は、〈現在形〉が用いられているため、〈現在の習慣的行為〉として「野球をしている」ことを表します。それに対し、②は、〈現在進行形〉が用いられているため、〈今この瞬間にそこで起きている事柄〉として「野球をしている」ことを表します。
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次の2題を解いてみると、「現在形と現在進行形の区別」「現在進行形のかたち〈am[are / is]+動詞の-ing形〉」を理解できているかが確かめられます。
《問題》
次の1)2)について、和文に合うように( )内の動詞を適切なかたちにしなさい。
1)I usually (watch) a baseball game on TV on weekends.
(週末はたいてい、テレビで野球の試合を観ています。)
2)I (watch) a baseball game on TV now.(今はテレビで野球の試合を観ています。)
《正解》
1)watch
2)am watching
《解説》
1)「週末はたいてい…している」は、「今この瞬間」に限らない習慣的行為であるため、〈現在形〉で表します。
2)「今は…している」は、「今この瞬間」に焦点を当てた行為であるため、〈現在進行形〉で表します。
★〈現在形〉と〈現在進行形〉の区別ができているか、そして〈am[are / is]+動詞の-ing形〉を正しく用いることができているか、ご確認いただけたでしょうか。〈am[are / is]〉が抜けてしまう間違いが多いので、まずはこの〈現在進行形〉のかたちを定着させるところから学習すると、効果的です。
〈現在進行形〉の疑問文のつくり方
ではさっそく〈現在進行形〉の疑問文のつくり方を見ていきましょう。お子さんがつまずいているポイントがあれば、以下の説明をご参考にお子さんにアドバイスしてあげてください。
〈am[are / is]+動詞の-ing形〉が〈現在進行形〉の基本のかたちです。am / are / isは「現在」を表すbe動詞で、主語がIであればam、youや複数名詞であればare、それ以外であればisを用います。この〈be動詞〉の区別や使い方が不安な場合には、〈現在進行形〉の学習の途中であっても〈be動詞〉の復習をする必要があります。(本サイトの「be動詞って何?」の記事もご覧ください。)というのも、〈現在進行形〉の疑問文のつくり方は、be動詞を用いた文の疑問文と同様に考えられるからです。主語の前にbe動詞(Am / Are / Is)、文末に疑問符(?)を置き、文全体を〈Am[Are / Is]+主語+動詞の-ing形…?〉というかたちにするのが〈現在進行形〉の疑問文のつくり方です。この語順で、「主語は(今)…しているか」を表します。〈be動詞〉を用いた疑問文と〈現在進行形〉の疑問文を比べながら確認すると、be動詞という文法事項を理解することの大切さもおわかりいただけることと思います。
それでは、〈be動詞〉と〈現在進行形〉の疑問文を比べてみましょう。
■〈be動詞〉を用いた疑問文(現在形)
【平叙文】He is a student.(彼は学生です。)
【疑問文】Is he a student?(彼は学生ですか。)
■〈現在進行形〉の疑問文
【平叙文】He is listening to the radio now.(彼は今ラジオを聴いています。)
【疑問文】Is he listening to the radio now?(彼は今ラジオを聴いていますか。)
同様の考え方で疑問文をつくれることがおわかりいただけたかと思います。
一方、一般動詞(現在形)の疑問文をつくる場合、主語の前にDo[Does]、文末に疑問符(?)を置き、文全体を〈Do[Does]+主語+動詞の原形…?〉にします。
【平叙文】You know his name.(あなたは彼の名前を知っています。)
【疑問文】Do you know his name?(あなたは彼の名前を知っていますか。)
つまり、〈現在進行形〉の疑問文と〈一般動詞〉の疑問文はつくり方が全く異なります。もしもbe動詞と一般動詞を混同してしまっていたら、〈一般動詞〉の復習が必要となってきます。(その際は本サイトの「一般動詞をマスターして英語を得意科目にしよう!」の記事をご参照ください。)
〈現在進行形〉を習うのは中学1年生の後半で、そのころには、これまでに学習した知識を問う問題も多くなってきます。万が一つまずいたとしても、適切なタイミングで適切な文法事項を復習できれば、新しい文法事項の理解もよりスムーズになります。
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東京個別・関西個別では次のような基本問題を用いて、1人ひとりの学習状況をきちんと把握していきます。
以下は、be動詞と一般動詞の区別、〈be動詞〉を用いた疑問文のつくり方に注意できているかが確認できる問題です。
《問題》
次の1)~4)を疑問文にしなさい。
1)He plays the piano every day. (彼は毎日、ピアノをひきます。)
2)He is playing the piano now. (彼は今、ピアノをひいています。)
3)You watch TV during meals. (あなたは食事中にテレビを観ます。)
4)You are reading a book in your room now. (あなたは今、部屋で本を読んでいます。)
《正解》
1)Does he play the piano every day?
2)Is he playing the piano now?
3)Do you watch TV during meals?
4)Are you reading a book in your room now?
《解説》
1)一般動詞〈現在形〉の疑問文をつくるため、主語が〈三人称・単数〉の場合、文全体を〈Does+主語+動詞の原形…?〉で表します。
2)〈現在進行形〉の疑問文をつくるため、be動詞(Is)を主語(he)の前に置きます。
3)一般動詞〈現在形〉の疑問文をつくるため、主語が〈二人称〉の場合、文全体を〈Do+you+動詞の原形…?〉で表します。
4)〈現在進行形〉の疑問文をつくるため、be動詞(Are)を主語(you)の前に置きます。
be動詞と一般動詞の区別、〈be動詞〉を用いた疑問文のつくり方に注意できているか、ご確認いただけましたでしょうか。1)や3)でbe動詞を用いてしまっている、または2)や4)でDoやDoesを用いてしまっている場合には、〈一般動詞〉の疑問文のつくり方、または〈一般動詞〉と〈be動詞〉の使い分けを復習する必要があります。
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〈現在進行形〉のさまざまな疑問文とその答え方
〈現在進行形〉の疑問文に対する答え方
〈現在進行形〉の疑問文は、〈Am[Are / Is]+主語+動詞の-ing形…?〉というかたちで、「主語は(今)…していますか」を表します。〈現在進行形〉の疑問文はbe動詞を用いた文と同様ですから、それに対する応答文もbe動詞を用いた文と同様です。すなわち、「主語は(今)…していますか」(Am[Are / Is]+主語+動詞の-ing形…?)に対し、「はい」と答える場合は〈Yes, 主語+am[are / is].〉、「いいえ」と答える場合は〈No, 主語+am[are / is] not.〉と表現します。
※Noの返答にam[are / is] notというかたちは特別な場合以外では使わず、短縮形を使うのが通例です。
【疑問文】Is he listening to the radio now?(彼は今ラジオを聴いていますか。)
【応答文】Yes, he is.(はい、聴いています。)/ No, he isn’t[he’s not].(いいえ、聴いていません。)
省略せずに書くと、Yes, he is listening to the radio.となりますが、通常はisより後は書く必要はありません。
疑問詞を用いた〈現在進行形〉の疑問文
「主語は(今)…しているか」(Am[Are / Is]+主語+動詞の-ing形…?)は、「はい(yes)/いいえ(no)」で答えられる疑問文です。これに対し、「主語は(今)何を…しているか」「主語は(今)どこで…しているか」などには、「はい/いいえ」では答えられません。このような疑問文では、疑問詞(what(何)・where(どこ)など)を用います。疑問詞を用いた疑問文では、疑問詞を文頭に置くことが原則です。そのため、疑問詞を用いた〈現在進行形〉の疑問文でも、疑問詞を文頭に置きます。疑問詞の後に〈現在進行形〉の疑問文のかたち(am[are / is]+主語+動詞の-ing形…?)を続けます。
◆ Whatを用いた〈現在進行形〉の疑問文①(主語は(今)何を…しているか)
【平叙文】Ken is studying math in the next room.(ケンは隣の部屋で数学を勉強しています。)
※平叙文とは、〈主語+動詞…〉の語順で、文の終わりを下降調で読む文のことです。おおまかに言うと、疑問文ではない文となります。
【疑問文】What is Ken studying in the next room?(ケンは隣の部屋で何を勉強していますか。)
※求める情報(math(数学))を疑問詞what(何)にして文頭に置き、その後に〈現在進行形〉の疑問文のかたち(is Ken studying …?)を続けます。
◆ Whatを用いた〈現在進行形〉の疑問文②(主語は(今)何をしているか)
【平叙文】Ken is studying math in the next room.(ケンは隣の部屋で数学を勉強しています。)
【疑問文】What is Ken doing in the next room?(ケンは隣の部屋で何をしていますか。)
※ 求める情報(studying math(数学を勉強している))を疑問詞what(何)にして文頭に置き、その後に〈現在進行形〉の疑問文のかたち(is Ken doing …?)を続けます。この疑問文のように、行為自体の内容まで疑問詞で問われている場合、〈現在進行形〉で用いる〈動詞の-ing形〉にはdoing(している)を用います。
この(主語は(今)何をしているか)の疑問文は定期テストで頻出のかたちです。この後の基本問題でも取り上げていますので、繰り返し学習しておくとよいでしょう。
◆ Whoを用いた〈現在進行形〉の疑問文(誰が(今)…しているか)
【平叙文】Ken is watching TV in the next room.(ケンは隣の部屋でテレビを観ています。)
【疑問文】Who is watching TV in the next room?(誰が隣の部屋でテレビを観ていますか。)
※ 求める情報(Ken(ケン))を疑問詞who(誰)にして文頭に置き、その後に〈現在進行形〉の疑問文のかたち(is watching …?)を続けます。この場合、主語自体が疑問詞Whoであるため、be動詞(is)を主語の前に置く必要はありません。また、疑問詞whoは〈三人称・単数〉と見なすため、これに対応するbe動詞(現在形)は常にisです。
◆ Whereを用いた〈現在進行形〉の疑問文(主語は(今)どこで…しているか)
【平叙文】Ken is watching TV in the next room.(ケンは隣の部屋でテレビを観ています。)
【疑問文】Where is Ken watching TV?(ケンはどこでテレビを観ていますか。)
※求める情報(in the next room(隣の部屋で))を疑問詞where(どこ)にして文頭に置き、その後に〈現在進行形〉の疑問文のかたち(is Ken watching …?)を続けます。
■ 東京個別・関西個別(個別指導塾)の基本問題をご紹介!
以下の問題で、〈現在進行形〉の疑問文とその答え方が理解できているかが確認できます。ぜひお子さんと一緒に解いてみてください。
《問題》
次の1)~4)について、空欄に適語を入れなさい。
1)Is she working now? (彼女は今、働いていますか。)
( ), she ( ). (いいえ、働いていません。)
2)( ) ( ) you reading now? (あなたは今、何を読んでいますか。)
3)( ) is ( ) over there? (あそこに立っているのは誰ですか。)
4)( ) ( ) they going? (彼らはどこに行くところですか。)
《正解》
1)No, isn’t
2)What, are
3)Who, standing
4)Where, are
《解説》
1)「主語は(今)…しているか」(Am[Are / Is]+主語+動詞の-ing形…?)に対し、「はい」と答える場合は〈Yes, 主語+am[are / is].〉、「いいえ」と答える場合は〈No, 主語+am[are / is] not.〉と表現します。Noの返答にam[are / is] notというかたちは特別な場合以外では使わず、短縮形を使うのが通例でしたね。そこから、今回の解答もNo, she isn’t.となります。
2)「主語は(今)何を…しているか」は、疑問詞whatを用いた〈現在進行形〉の疑問文〈What am[are / is]+主語+動詞の-ing形…?〉で表します。本問では、主語がyouであるため、be動詞はareが用いられます。
3)「誰が(今)…しているか」は、疑問詞whoを用いた疑問文〈Who is+動詞の-ing形…?〉で表します。「立つ」はstandで、その-ing形はstandingです。
4)「主語は(今)どこで[どこに]…しているか」は、疑問詞whereを用いた疑問文〈Where am[are / is]+主語+動詞の-ing形…?〉で表します。本問では、主語がtheyであるため、be動詞はareが用いられます。
今回は〈現在進行形〉の疑問文に焦点を当ててお話をしてきました。〈現在進行形〉の疑問文自体は中1生にとって新出文法事項ですが、理解するには既習内容の「復習」も大切です。中学1年生も後半になると、過去に学習した内容の理解度も問われるようになるからです。過去の学習内容に新たな知識を加える文法事項がだんだん多くなっていきます。
目の前の学習内容を「わかる」だけではなく「すらすらできる」ようにするためには、適切なタイミングで適切な文法事項を復習することが大切です。復習は決して「後退」ではなく、むしろ学習効果を最大限に高めるための「前進」になるので、ぜひ積極的に取り組んでみてください。
今回の記事にも、過去の学習内容へのリンクをご用意していますので、復習にご活用いただければと思います。
一方で、「どの文法事項を復習させたらいいかわからない」「復習はしてみたけれど、本当に理解できているかどうかわからない」といった、ご家庭だけで解決するのが難しい問題や疑問が出てきた場合は、個別指導塾の対策が役に立つかもしれません。東京個別・関西個別の無料の学習相談会などの機会を利用し、お子さんの現状や勉強・受験のご不安など、ぜひご相談ください。
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