英語が難しい、苦手だと感じている日本人は多くいます。しかし、みんなが苦手な教科だからこそまわりと差をつけやすく、将来選択できる進路の幅も広がります。ぜひ中学生のうちに、英語を好きになれるようにしましょう!
目次
なんで英語は難しいの?
保護者
英語ってどうしてあんなに難しいのかしら。
保護者
私も学生時代は苦手だったわね。
保護者
私もそんなに得意じゃなかったから、息子たちにどうやって教えたらいいかわからなくて。
保護者
うちの子は塾に任せちゃってなんとかなったけど、それでも英語が好きだとは聞いた覚えがないわね。
保護者
うちの子は英語っていうだけでもう嫌みたいで。なにがそんなに難しく感じるのかしら。
教室長
英語が難しく感じる理由は、「音」「語順」「単語」、あとは「テンション」ですね。
保護者
テンション?
教室長
英語にはかなり抑揚があるでしょう? あれは、日本語にはほとんどないものなんですよね。どんなに楽しかったり興奮したりしたことでも、基本的には日本語はのっぺりとしたリズムで読むものなんです。ですから、英語を話すときの調子が苦手だなと感じる日本人は多いんですよ。
保護者
確かにそれはあるかもしれませんね。ネイティブの先生が来るとなんだかグイグイくる感じがして苦手でした。
教室長
そういうときは、ちょっとしたコツがあるのですよ。初めのうちはネイティブが話すすべての単語を聞いて理解するのは、難しいですよね。ここで圧倒されずに、まずは動詞だけを聞き逃さないように注意してみてください。特に大事な言葉は、英語では強く発音してくれますから、聞き取りやすいんですよ。動詞さえわかれば、意外にコミュニケーションは成立するものです。
保護者
確かに、「座ってください」、「食べましょう」みたいに言われれば、なんとなくどんなことをしたいのかわかるわね。
教室長
まさにその通りです。そして、慣れてきて余裕が出てきたら、少しずつ細かく聞いていくようにすると、聞く力は確実についていきます。
保護者
少しずつ聞いていけばいいんですね。
教室長
あとは、英語の音も日本人には難しいんですよ。日本人には聞き慣れない音も多く含まれているので、聞き分けるのも発音するのも難しいんです。たとえば、日本人の耳には「ア」と聞こえる音が英語だと複数あったりするんですよ。
保護者
そうなんですか!?
教室長
ええ。だから、読むのも話すのも聞くのも難しい。読めないものを覚えようとするものだから、よりいっそう難しく感じるんです。単語を覚えるのもカタカナ読みではなかなか難しいです。
保護者
音がわからないから単語も難しいなんて考えたこともありませんでした。
教室長
あとは語順ですね。日本語は、先にどんどん修飾語を置いて、結論は最後に話します。英語は最初に結論を言ってから、後で説明をくっつけていくんです。だから、「私は、走りました、いっしょうけんめい、弟といっしょに、昨日」みたいな語順になるんです。
保護者
全然違いますよね。
教室長
違うことがありすぎて、全部まとめて「英語は難しい!」と思ってしまうんです。日本人みんながそうだから、特に中学生は「英語は難しいものだ」と思って勉強を始めて、余計に難しく感じてしまいます。
まずは英語をたくさん聞いてみよう!
保護者
じゃあ、英語の苦手は克服できないのかしら。
教室長
そんなことはありませんよ。日本人だって英語を話せる人はたくさんいるでしょう?
保護者
そうですよね。そういう人はどうやって英語を好きになるのでしょうか。
教室長
まずは英語をたくさん聞いてみることですね。抑揚や発音に慣れることが第一です。耳が慣れてくれば、ずっと英語への抵抗感が減りますからね。
保護者
きらいなものを聞くのって、ストレスになりませんか?
教室長
好きな音楽や映画などでいいんですよ。例えば、『ハリー・ポッター』シリーズなどはいかがですか。字幕を見ながらでもいいので、英語のほうに集中して何度もくり返し聞いているうちに、少しずつ聞き取れる単語が増えてきます。英語は、特に伝えたい単語を強くゆっくり発音するものなので、自然と大事な単語が耳に残るようになりますしね。
保護者
英語の音や抑揚に慣れて、単語が少し聞き取れるようになればいいんですね。
教室長
そうです。完璧を目指す必要はないので、とりあえず聞いてわかる単語が増えればうれしいくらいに考えるといいでしょう。
もっと英語を好きになろう!
教室長
それから、英語がきらいな方でも、意外と英語に親しんでいたりするんですよ。
保護者
どういうことですか?
教室長
たとえば、映画の有名なセリフや、日常の日本語の会話に混ぜられる英語なんかは、誰にでも使えるものです。”I’ll be back.”「また戻ってくる」なんて、1984年公開の『ターミネーター』のセリフですが、いまだに使われたりするでしょう?(※)
保護者
そういうのって、特に男のお子さんが冗談で使ったりしますよね。
教室長
友だちと冗談で使い合える英語があると楽しいですよね。最近知人のお子さんの中では、”up to you”「君次第だよ」というフレーズが流行っているそうです。そういう「日本語だとちょっとキザだけど英語なら言えるかっこいいフレーズ」を探してみるのも、英語を身近に感じられるきっかけになります。
保護者
日常で使える英語っていいですね。
教室長
カタカナになって日本語に溶け込んでいる英語を探すのも、英語を身近に感じられるいい方法です。「サッカーのルールにハンドがあります」よね?
保護者
手で触ると反則というものですよね。
教室長
自然に聞こえたかもしれませんが、今意識して英語をたくさん使ったのに気がつきましたか?
保護者
え?そっか、「サッカー」も「ルール」も「ハンド」も全部もとは英語ですね。
教室長
もともと日本人は、日本語の中に英語を混ぜるのが得意なんですよ。カタカナにして日本語にしてしまったり、日本語の曲に英語のフレーズを混ぜてみたり。そういう身近に溶け込んでいる英語から単語や英文を覚えていけば、ずっと楽に英語を覚えていけるようになります。
保護者
英語をたくさん聞いて、使えるフレーズを探して、日本語に混ざっている英語に注目かぁ。私ももう一度英語の勉強をしてみようかしら。
(※)参照:つい口に出してしまう映画の名セリフTop10(マイナビニュース)
http://news.mynavi.jp/news/2007/11/10/001/