英語学習の中で、意外と難しいのが名詞です。名詞は種類が多く、日本語とは違って形を変えるものもあり、これを知っているのと知らないのとでは大違いです。名詞を知って、英語に強くなりましょう!
目次
名詞には種類がある!5つの名詞をご紹介
保護者
うちの子の英語のテストを見ていたら、「私はりんごを持っています」を”I have apple.”って書いて減点されていたんですけど、どうしてこれじゃいけないのかしら?
教室長
なるほど、それは名詞と冠詞の問題ですね。
保護者
名詞と冠詞ですか?
教室長
英語では、「1つのりんご」とか「そのりんご」とか「りんごたち」とか、りんごの状態をきちんと表すものなんです。この「りんご」が名詞、つまり物の名前で、「1つの」「その」の部分が冠詞です。
保護者
日本語でも物の名前は名詞ですよね。あれ?でも「たち」は何ですか?
教室長
英語の名詞には複数形があるんですよ。「りんごたち」なら”apples”になります。
保護者
ああ、習った気がします。少し思い出してきました。
教室長
といっても、あくまでこれは「りんご」の話で、英語の名詞にはさまざまな種類があるんですよ。
保護者
どんなものがあるんですか?
教室長
まずは、「りんご」も含まれる「普通名詞」。物だけでなく、たとえば”doctor”「医者」など人を表す言葉や、”day”「日」とか”dollar”「ドル」とか、あるかたまりで数えられるようなものも普通名詞に含まれます。
保護者
物、人、あとは単位とかですね。
教室長
基本的にはそうですね。でも、人の集団だったり、人の名前だったりすると別の名詞になるんです。たとえば、”family”「家族」は人の集まりについている名前でしょう?ですから「集合名詞」と言います。そして、人の名前や地名、その他固有の名称…たとえば”Mary”「メアリー」、”America”「アメリカ」などは「固有名詞」と言います。
保護者
固有名詞は日本語でも区別しますけど、集合名詞なんていうのもあるんですね。ほかには何かありますか?
教室長
あとは、物質名詞と抽象名詞ですね。”water”「水」などの形のない液体や材料などは「物質名詞」、”fun”「楽しみ」など、性質や状態を表すものは「抽象名詞」と言います。
保護者
けっこうたくさんあるんですね。使い分けるのが難しそう…。
教室長
中学生が覚えるべきことは、そう難しくはありませんよ。ポイントを押さえて学習していきましょう。
可算名詞と不可算名詞
保護者
まずは何を覚えればいよいですか?
教室長
そうですね、まずは数えられる名詞と数えられない名詞とを区別しましょう。数えられる名詞を「可算名詞」、数えられない名詞を「不可算名詞」と言います。
保護者
可算名詞というと、”apple”「りんご」とか”box”「箱」とかですか?
教室長
そうですね。さっきの分類でいうと、普通名詞と集合名詞が数えられる名詞です。
保護者
じゃあ、”dollar”「ドル」とか”family”「家族」も数えられる名詞なんですね。
教室長
その通り。で、残りの物質名詞、抽象名詞、固有名詞は数えることができません。
保護者
でも、たとえば”water”「水」なんかは1杯、2杯…って数えませんか?
教室長
それは、液体を数えているのではなくてコップの数を数えていると考えるんですよ。”She drank two glasses of water.”「彼女はコップ2杯の水を飲んだ」といった具合です。”water”「水」や”milk”「牛乳」などの飲料は、入れ物の数を数えているんです。
保護者
なるほど。
教室長
では、石鹸はどうでしょうか。
保護者
石鹸?石鹸は可算名詞じゃないんですか?
教室長
石鹸は、本来大きなかたまりで作って、切り分けて使うものなんですよ。だから、かけらの1つという意味で”a piece of soap”「石鹸1個」と表現するんですよ。
保護者
そうなんですか?
教室長
パンなんかも同じで、”a loaf of bread”で「パン1切れ」という意味になり、やはり不可算名詞ですね。
保護者
へえ。おもしろいですね!
単数形と複数形に気をつけよう!
教室長
では、次です。可算名詞で、1つだけ、つまり単数の場合には、「1つの」という意味で名詞の前にaまたはanを置くことができます。たとえば、”I have a pen.”「私は(1つの)ペンを持っています」といった感じです。
保護者
aとanは何が違うんですか?
教室長
すぐ後ろにくる音の違いですね。母音、日本語でいうところの「アイウエオ」で始まる音の前にaを置くと発音しづらいので、anにするんですよ。たとえば、最初の例だと”I have an apple.”「私は(1つの)りんごを持っています」になりますね。
保護者
1つだけなら、必ず”a(an)”が必要なんですか?
教室長
そうとも限りません。たとえば、「その」という意味のtheがつく場合。”I have a pen. This is the pen.”「私はペンを持っています。これがそのペンです」というふうに、一度話題に挙がったりして物が特定できる場合にはtheに変わります。また、”my”「私の」などがつく場合にも”my pen”になり、”my a pen”とは言いません。
保護者
なるほど。2つ以上ある場合には、”s”をつけて複数形にするんですよね。
教室長
そうですね。2つ以上だと名詞を複数形にします。基本は”pens”「(複数の)ペン」のようにsをつけますが、”box”のようにx,o,s,ch,shで終わる単語には”es”をつけて”boxes”にします。
保護者
基本はsで、x,o,s,ch,shで終わる場合にはesをつけるんですね。
教室長
その通りです。あとは少し特殊な例で、”country”「国」のように子音字+yの場合には”countries”とyをiに変えてesをつけたり、”leaf”「葉」のようにf,feで終わる場合には”leaves”とfをvに変えてesをつけたりすることもあります。こういった名詞は多くないので、出てきたときにしっかり覚えていきましょう。