中学1年生になると、小学校の頃まで得意だった国語が、文法や古文などを習うことで突然ニガテになってしまったというお子さんも出てきます。今回は中学1年生のお子さんが国語を好きになる方法を紹介します。
目次
【文法や古文】中学え1年生の国語ではどんな勉強をするの?
保護者
中学1年生の国語ってどんなことを習っていたか覚えていらっしゃいますか?知り合いのお子さんが中学校に上がったばかりで、国語が難しくなったって悩んでいるんです。
保護者
中学校の国語は小学校での内容からだいぶステップアップするものね。文法や古文が始まるから、これまで国語が得意だったお子さんでもニガテ意識を持つようになることが多いみたいよ。
保護者
うちの子もちょうど文法でつまずいているようです。中学1年生の文法ではどんなことを勉強しているんでしょうか。
教室長
中学1年生では、単語や文節の区切り、「主語と述語」「修飾する言葉とされる言葉」といった文節間の関係を勉強しますね。
保護者
「主語と述語」とか「修飾語」はなんとなくわかるんですが、文節ってどういうものでしたっけ?
教室長
文を実際に使う言葉として不自然でないように区切ったときのひとまとまりのことですよ。よく「ね」を入れて通じる区切りというふうに習いますね。「私は昨日、宿題を終えました」という文章であれば、「私はね、昨日ね、宿題をね、終えました」という区切りになりますよ。
保護者
懐かしいわね。覚えがあるわ。ちなみに単語は文節とどう違うんでしょうか。
教室長
単語は、名詞や動詞、形容詞などの品詞の名前がつく、さらに小さな言葉の単位ですね。さっきの文章を単語で分けると「私」「は」「昨日」「宿題」「を」「忘れ」「まし」「た」と分けられます。意味のある最小限の言葉の単位ですよ。
保護者
ああ!ちょっと思い出してきました。古文はどういったことを習うんですか?
教室長
中学1年生の古文は導入の意味合いが強いです。まずは歴史的かなづかいに慣れ、古文に親しむことから始めますね。「をかし」を「おかし」と読んだり、「言ひて」を「いいて」と読んだりといった具合です。
保護者
中学2年生以降や高校で習う詳しい内容の準備をする段階なのね。
教室長
文法や古文以外にも、漢字の学習も深いものになっていきますよ。四字熟語を習ったり、漢語と和語の違いを学んだりもします。漢語は「勉強」など音読みする言葉、和語は「手袋」など訓読みする言葉ですね。
中学1年生のお子さんが国語を好きになるには?
保護者
中学1年生のお子さんが国語を好きになるためには、どういった勉強をすればよいんでしょうか。
保護者
特に文法や漢字は一度つまずくとニガテ意識もできてしまうから、きちんと克服することが大切ね。
保護者
保護者が家庭でサポートできることもあれば知りたいです。
教室長
文法は、日常会話の中でクイズとしてやってみると身近に感じられて身につきやすくなると思いますよ。たとえばお子さんが「今日、体育の時間にバスケットボールをしたよ」と学校のできごとを報告してきたりしたら、「今の文章は何文節に分かれるかな?」と問いかけてみるとか。
保護者
「今日ね、体育のね、時間にね、バスケットボールをね、したよ」だから5文節ですね!
教室長
正解です。では単語に分けるとどうでしょう。文節ごとに考えるとわかりやすいですよ。
保護者
えーっと、「今日ね」の部分の「今日」はこれ以上分けられないから「今日」で1単語よね、「体育のね」の部分は「体育」と「の」に分けられるのかしら。
保護者
中学1年生ではまだ習わないかもしれないけれど「の」は助詞という一つの単語だから、それで合っているはずよ!
保護者
同じように残りをやっていくと、「時間」「に」「バスケットボール」「を」で、「したよ」かしら。
教室長
惜しい!もっと細かく分けられます。「し」は動詞「する」が変化したものなので1単語、「た」は過去の助動詞ですので1単語、「よ」は助詞ですので1単語です。「し」「た」「よ」となります。
保護者
うーん。ちょっと難しいわ。
保護者
でもきっとパターンよ。日常会話の中で繰り返して練習していけばコツをつかめそう!
教室長
そうですね。まずは簡単な文節に区切って、そのあと単語の区切り方はパズルを解くようにして保護者の方と一緒にパターンを身につけていくとよいですよ。
保護者
なるほど。パズルだと考えると身近に感じやすいし、国語を楽しめそうですよね!古文の勉強方法はどうですか?
教室長
中学1年生の段階では音読が大切です。学校で習った文章をお子さんに読み聞かせてもらうとよいですよ。スラスラ読めるようになると、古文の文章はリズムもよくて心地よいなと、お子さんも思えるはずです。「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。(※)」
保護者
意味は分からなくても、確かにとても聞き心地がよいです。
保護者
清少納言の『枕草子』ですよね。中学生の時に勉強したのを覚えています。こんなふうに、古文を読みながら「きれいな文章ね」っていう会話ができたらすてきね!
教室長
きれいな文章だなと思ったら、一緒に教科書で現代語訳を確認してみると、より古文の世界が広がりますよ。「春は夜明けが趣深い。だんだん白くなっていく山と空のあいだが少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているさまがよい。」…どうでしょうか?
保護者
情景をイメージしながらだと、ますます古文がすてきに思えてきますね。国語が好きになりそう。
教室長
特に『枕草子』は「をかしの文学」とも呼ばれる随筆で、平安時代の貴族たちが趣深いと思ったことがたくさん触れられている作品ですから、内容がわかるとよりおもしろく感じると思いますよ。
保護者
さっそくうちでも実践してみたいです!
教室長
ご家庭でのフォローが難しい場合は、個別指導塾に頼ってみるのもおすすめですよ。つまずきやすい文法や古文の学習も経験豊富な講師が担当してくれますし、ニガテな部分があったらそのつど一緒に解決してくれます。
保護者
それは助かりますね!
※引用元:清少納言、『枕草子』、第一段冒頭。
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