中学生の数学で急に増えるのが、記号や文字。記号や文字が並んでいることで、急にニガテ意識を持つお子さんも多くいらっしゃいます。中学校で学習する記号と文字について知りニガテ意識を軽減しましょう。
目次
中学生の数学で出てくる記号や文字について知ろう
保護者
中学校の数学ってどうしてあんなに難しいのかしらね。
保護者
あら、お嬢さんは数学がニガテなの?
保護者
そうなんです。私もこの前質問されて解いてみたら難しくて。“これって何の記号だったかしら?”とか、忘れているところがたくさんありました。
保護者
それ、わかるわ!記号がやたら多くて、暗号みたいな気がしちゃうのよね。
教室長
数学では算数とは違い、記号や文字がたくさん出てきますからね。意味がわからないと、暗号のように見えるかもしれません。ですが、それぞれの意味がわかればそんなに難しくはないのですよ。
保護者
そうなんですか?xやyなんて、見ただけで難しそうな気がしてしまいますけど
教室長
xやyは厳密には記号ではないのですが…。そうですね、文字には決まった数を表すものと、何だかわからないから文字にしているものと、どんな数にでも変えられるものとがあるんです。
保護者
ほら、もう難しいじゃないですか。
教室長
いえいえ。じゃあ、1つずつ見ていきましょう。まずは、決まった数を表すものです。たとえば、「π(パイ)」って習ったでしょう?
保護者
あ!それなら覚えています。円周率ですよね。「π」は好きでしたよ。3.14の計算をしなくてよくなったのでうれしかったです。
教室長
そう、それなんですよ。文字を使えば、面倒な計算をしなくて済むことがあるんです。しかも、円周率は本当は3.14ではありません。
保護者
本当はもっと長いんですよね。3.1415926535…と続くんだったかしら。
そんなの計算したくないけど…。
教室長
計算の面倒さもそうですが、円周率はどこまで計算しても続いてしまう数なので、3.14で計算すると正確ではないんです。
保護者
そうか、「π」を使えば正確に表せるんですね。
教室長
こういう特定の数を表す文字の他に、何かわからないけれど、決まった数を表す文字もあるんですよ。
保護者
あれ?小学校の頃にも「決まった数」って出てきませんでしたっけ。
保護者
比例で出てきませんでしたか?(決まった数)× とか。
保護者
あ、 の の部分ね!
教室長
そういう、”ここには決まった数が入ります”という部分には、やを使うことが多いです。このような決まった数のことを「定数」といいます。
保護者
文字を使うと、ずいぶんすっきりしますよね。
保護者
覚えやすいですよね。そっか、文字を使ったほうが実は便利でわかりやすいんだ。
保護者
比例のとが、教室長が最初に言っていた”どんな数にでも変えられる”文字ですか?
教室長
さすがですね。いろいろ変えることのできる数は、やyで表されることが多いんですよ。こういった”変えることのできる数”のことを「変数」といいます。また、やはどんな数かわかっていない時にも使われます。
保護者
方程式とかですか?
教室長
そうです。方程式のやyのように、まだわかっていない数のことを「未知数」といいます。
保護者
3x=6なら x=2、このxは”わからない数”なんですね。
中学生の数学で出てくる数の大小関係を表す記号
保護者
文字って、意外と便利なものだったのねぇ。
保護者
意味がわかってくると、とっつきやすくなりますよね。
保護者
そうそう、記号と言えば、「」と「≧」と「<」と「≦」って難しかったわよね?
保護者
大小関係を表す記号ですよね。私は”大きいほうに口が開く”って教えてもらいましたよ。
保護者
ああ、なるほど。じゃあ、”か。これってどう読むのかしら?
教室長
”小(しょう)なり5”とか”3はより小さい”とかですね。
保護者
私は”より小さい”と”以下”と”未満”の使い分けがニガテでした。
保護者
あ、わかる!ええと、以下だと「(イコール)」が入るんだっけ。
保護者
確かそうでした!”より”と”未満”は入らないんですよね。
教室長
そうですね。””だと、”は5以上”という意味になります。”x大(だい)なりイコール5”とも読みますが、記号で表すのが一番わかりやすいですね。
最後は図形!中学生の数学で出てくる図形の記号を覚えよう
保護者
他にはどんな記号が出てきましたっけ?
保護者
あ、合同「≡」とか相似「∽」とか出てきませんでした?同じ形で同じ大きさなら合同で、同じ形なら相似って。
保護者
そんなのもあったわね!””、という具合よね。
教室長
図形の関係を表す記号は、中学でたくさん学習するんですよ。他にも、「」「⊥」「」が出てきます。
保護者
ええと…平行と、垂直と…
保護者
角(かく)ですよね。
保護者
そっか、””とか”∠BAC”とか表しましたよね。最初、”∠BAC”ってよくわからなかったなぁ。
保護者
””って、点→A→Cでできる角なんですよね。
保護者
そうでしたね。結局””じゃないの、って思いました。
教室長
””が1つだけなら”∠A”でよいですが、たとえばこんな図だと……
保護者
あら、”∠A”がいっぱい。
教室長
こういう時には3点を指定してあげないと、どの角かわからなくなってしまうんですよ。
保護者
なるほどね。あとはほら、合同と相似は対応する順に書かなきゃダメとか。
教室長
記号は、見てわかることが大切ですからね。特に図形では、誰が見ても同じ図が描けることが大事なんですよ。
保護者
今考えてみると、記号ってそれだけでいろんな意味を伝えられる便利なものなんですね。うちの子にも、そうやって伝えてみます。
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